蕃神義雄 部族民通信

レヴィストロース著作悲しき熱帯、神話学4部作を紹介している。

婚姻の構造主義的解析、Youtube投稿

2022年12月12日 | 小説
(2022年12月12日)部族民通信の動画Youtube投稿の案内。
オーストラリア先住民Murngin族の婚姻体系は「一見しExplicite」全て交換が限定交換(一組が対となって嫁をやり取りする)と判定できる。しかしこれは間違い。部族の全周を巡る、双方向の一般化交換が正しい。これは見えない、隠れる(Implicite、Sous-jacent)思想。それが存立する証明として「この交換の運動則は univoque片務による」を挙げる。
Univoque とはある行動が引き起こす債務が「一方にしか」被さらないーとの意味です。婚姻では嫁を渡す側には債務はない。受け取る側にのみ、片務的に債務が、嫁をもらうという債務が発生する。婚姻制度に見える構造対見えない思想の対峙が認められる。
まさにレヴィストロースの構造主義の視点から複雑系を簡素に(一の言葉で)解析している。そしてこの部はまさに本書の圧巻となっている。

部族民通信ブログhttps://blog.goo.ne.jp/tribesman、
ホームサイトwww.tribesman.net でも動画で用いられるプレゼン資料(パワーポイントPDF化)を参照できます。

動画リンク
https://youtube/hoS8NmhmLwU
(上記アドレスを一旦、Youtubeに入ってから検索窓で展開してください)

以下は参考のプレゼン資料。



これらの対峙関係を理解すれば「親族の基本構造」の読破などヘッチャラ


一般化交換は周回、組、対で嫁を巡らせる。それぞれの運動が片方に「片務」の債務を発生させる。


4セクションを組み替えて、見えない一般化交換を焙り出した。

(部族民通信渡来部須万男)


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