許由と巣父図小柄 後藤光勝
許由と巣父図小柄 銘 後藤光勝(花押)
清廉なる生き方を尊んだ古代中国の隠者が題材。両者を紹介するためには、まず許由から説明しなければならない。聖帝堯が自ら帝位を去る際、次帝を許由に譲ろうと考えて許由に打診したが、許由は帝位など汚らわしいと考え、そのような話を耳にしたというだけで自らの耳を洗ったという。その川の下流に住む巣父は、許由が耳を洗ったという川の水を自らが飼う牛に飲ませることすら汚らわしいとして、牛にその水を飲ませなかったというのである。帝位がそれほど汚らわしいのかは別の次元の論議となろうが、そこには表と裏の動きがあったことの証。一方、古代中国には潔癖さを貫いた人物がいたということだが・・・・・・・。
赤銅魚子地高彫金朧銀色絵。後藤光勝は八郎兵衛家の三代目。本家の工ではないが、きわめて上手である。
許由と巣父図小柄 銘 後藤光勝(花押)
清廉なる生き方を尊んだ古代中国の隠者が題材。両者を紹介するためには、まず許由から説明しなければならない。聖帝堯が自ら帝位を去る際、次帝を許由に譲ろうと考えて許由に打診したが、許由は帝位など汚らわしいと考え、そのような話を耳にしたというだけで自らの耳を洗ったという。その川の下流に住む巣父は、許由が耳を洗ったという川の水を自らが飼う牛に飲ませることすら汚らわしいとして、牛にその水を飲ませなかったというのである。帝位がそれほど汚らわしいのかは別の次元の論議となろうが、そこには表と裏の動きがあったことの証。一方、古代中国には潔癖さを貫いた人物がいたということだが・・・・・・・。
赤銅魚子地高彫金朧銀色絵。後藤光勝は八郎兵衛家の三代目。本家の工ではないが、きわめて上手である。