柿本人麻呂図目貫
柿本人麻呂図目貫
人麻呂もまた装剣小道具の画題としては比較的多くみられる。明石の海を眺める図が多いのだが、同者を題材としたもので珍しい作に、文字を鋸で切るという心象的な表現が為されている図もある。人麻呂は歌を創る上で推敲を重ねたということを意味しているのではなかろうかと考えたが、どうだろう。この目貫は、表裏に人麻呂と明石の海原を描き分けている構成で、小柄も同様の構成ながら海原遠くというより海辺の芦原に迫る波を描いて個性的でしかも巧みに画面を創出している。
柿本人麻呂図目貫
人麻呂もまた装剣小道具の画題としては比較的多くみられる。明石の海を眺める図が多いのだが、同者を題材としたもので珍しい作に、文字を鋸で切るという心象的な表現が為されている図もある。人麻呂は歌を創る上で推敲を重ねたということを意味しているのではなかろうかと考えたが、どうだろう。この目貫は、表裏に人麻呂と明石の海原を描き分けている構成で、小柄も同様の構成ながら海原遠くというより海辺の芦原に迫る波を描いて個性的でしかも巧みに画面を創出している。