酔漢のくだまき

半落語的エッセイ未満。
難しい事は抜き。
単に「くだまき」なのでございます。

僕がマクレガーさ!

2008-09-11 09:25:16 | ブレンディッドウィスキーの話
戦災復興記念館で、午後に二回の公演。前売りチケットもそこそこ消化しておりました。舞台は、もう整っております。
土曜の午後。天気は晴れ。あとはお客の入りだけでした。
アガサクリスティー作 「招かれざる客」
このリドルストーリー的、ミステリーは、アガサ独特の節回しで、事態が二転、三転し、最後まで犯人が誰であるか明確にしていないところが特徴です。
酔漢は、犯人と思われるあやしい政治家「ジュリアンファラー」を演じました。
主人公「招かれざる客」=「最後に『マクレガー』」となる役には、かんのくん
部長刑事役には、としお君。相棒の刑事役には、みずま君などなどです。
そのマクレガーが残した最後の台詞が
「わからないのかい僕が。。。マクレガーさぁ」でした。
この直後、庭の窓から外へ飛び出すことで、幕切れ。
彼の、この台詞僕らがマネをするほど、劇的(劇なんだけど・・)インパクトの強いものだったのです。(次が僕の「ローラ僕は・・・おぉぉ」だった?)
芝居は何とかかんとか成功。
そうそう、戦災復興記念館から時間切れで追い出された僕達は、メイクを落とす時間もありませんでした。ですからそのまま打ち上げへ直行。酔漢は金髪に、メイクしたまま、国分町を歩いておりました。

さて、5年前の事、演劇部の後輩が都内で結婚式を挙げました。
都内ですが、仙台在住のOBも大勢集まりました。
にし君ですか、彼は奄美大島ですから・・しっかり来ました!(自費で上京です)
山形からは「おれよちゃん」も上京。(僕らは最後まで本名を知らなかったりして・・・)
「藤本喜久子」さんも来るかな?と思っておりましたが、彼女舞台があるため祝電にて参加。(最近では『チャングム』の声優→すみません誰の役かは知りませんが・・をやられておりました。中学生日記では先生役でした。無名塾の塾生です。もう大女優ですよね)
「やっぱしな、もしかしたらって思ってたんだけんどや」
「無理だべさ。サインほしかったなや」と、みずま君ととしお君が話しをしています。
「中学生日記ば、時たま観てたおん。やっぱし秋田美人だべ」とおおた君です。
「俺、今日は、酒持って来たんだ」と、わしあし君です。
「何持ってきたのっしゃ?」かんの君が気になるようです。
「こいずだべ。酔漢わかっか?」
と、包みを開けました。
手にしたボトルは・・
「おめぇ、おもせぇ事してけんでねぇかや」酔漢大笑いです。
「なにっしゃ!そげにおもせぇ酒なんかや」
「俺もや、何持ってきていいのかわかんねかったのっしゃ。ネットでおだって『マクレガー』で検索したらゴルフ用品とかばっかしだったんだけんど、酒があったのっしゃ。名前で買ったからっしゃ、飲んだことはねぇのっしゃ」
「酔漢、おめぇ知ってっか」
「こいずは飲んだことねぇっちゃ。んでもここの会社の酒は、好きだべ」
「クラン・マクレガー40度」です。酔漢的に申し上げますと、この酒の瓶も三角形であったらおもしろかったのにと思うのです。
と、お話すれば「あれかな?」って思う方がいらっしゃるこも知れません。
シングルモルトで一度ご紹介いたしましたが世界で一番人気のシングルモルト「グレンフェディック」と同じ会社が作っております。
1986年に新たなブランドとしてデビュー。それ以降、本場イギリスよりかアメリカでブレイクしたブレンディッドウィスキーです。
「『マクレガー』が名前さぁあんのすか。やっぱしかんの君に飲んでもらうべか」
でした。
パーティー会場は持ち込みOK。早速酔漢も頂きます。
「兄貴分の『グランツ』より甘い感じがあっちゃ。この甘さが売りなんだべ。ヤンキー(失礼します)が好きになんのも解っちゃ」
「なして?ヤンキーが好きな酒なのっしゃ?」
「どっちかって言えば、アルコール度数が比較的高くて、フルーティーな感じの酒がアメリカじゃ売れんのっしゃ。やっぱし『バーボン』の国だべ」
この酒、いけます。
「ウィスキーベースのカクテルにはよく『カナディアンウィスキー』→『カナディアンクラブ=CC』とか使われってんけんど、この方が『マンハッタン』なんかには合うんでねぇかや」と言った味です。
「『グランツ』なら知ってっちゃ。たまに飲むべ。ボトルが三角だっちゃ」おおた君が話しました。
「『グランツ』がブレンディッドで三角なら『グレンフェディック』はシングルモルトで三角だべ。んでも最初はこのボトルは笑いものになったのっしゃ」
「奇抜なアイディアは最初は笑われるもんだべ」と、わしあし君。
「んでここで、かんのに例の台詞ば言ってもらうべ!」としお君の提案。だれも反対いたしません。
「かんの、ほれ!席たってっしゃ!」みんなで囃子はじめました。
「では参ります。・・・『ぼ・ぼくが・・・・マクレガーさぁぁぁ』」
「本番よりいい調子だべ」
大爆笑!でした。

「グレンフェディック」がシングルモルトとしてデビュー(市場に)したのが1960年。これ実は度胸のいることでした。今でこそ「シングルモルト」は一般的になりましたが、当時「シングルモルト」はブレンデッドウィスキーの原料としか考えられておりませんでした。ところが、予想を覆す反響。ボトルの奇抜さもあって、たちまち世界一位の売上となったのでした。
ですが、原料としてのシングルモルト時代、最大のお得意様が倒産。「なんじょすっぺ」の中にあって、「んで自分のところでブレンドすっちゃ」で生まれましたのが「グランツ」です。そして「グランツ」とは別の風味として生まれましたのが、この「クラン・マクレガー」なのです。
「グランツ」の名前の由来は創業者「ウィリアム・グランド」から頂いたものです
使われております主なシングルモルトは当然「グレンフェディック」と「バルベニー」どちらも、兄弟分のモルトです(だって、同じ敷地に蒸留所があります故。不思議です同じ水と同じ空気でもって何故味がこうも違うのでしょうか)
ボトルの三角にも意味がありまして「土・火・水」を表しております。伊達に三角ボトルではないのです。

今気づきました「クラン・マクレガー」の話がいつの間にか「グランツ」になりました。お解かりでしょうか、酔漢はっきり申し上げまして「グランツ・ファミリー・リザーブ43度」が好きです。(同お酒で40度がありますが、43度を探します)

「わからないかい!ぼくが『マクレガー』さぁ」と、日本では、なかなか人気のでない「クラン・マクレガー」君が叫んでおります。
こちらも、お試しあれ!

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14 コメント

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なにすや! (ひー)
2008-09-11 21:56:56
酒の話より・・「おれよちゃん」の方が気なりますね。
チャングムも見ましたからね~・・気になります。
返信する
「おれよちゃん」は (酔漢です )
2008-09-11 23:32:33
ひー様へ
「おれよちゃん」は藤本さんではないのです。
この件、丹治様へは、携帯でもってご説明いたしました。
「おれよちゃん」は、山形出身。藤本さん(僕らは渾名でタミーと呼んでおりました)は秋田のご出身です。
彼女の名前で検索いたしますと、写真が公開されておりました。
大学途中から女優を目指され無名塾17期でございます。酔漢が卒業するとき後輩一同として色紙が贈られました。彼女のもございます。
演技にかけては、天才的なひらめきを持っておりました。才能に溢れたよき後輩です。
丹治様より、訂正したいとの事。最初のコメントに削除依頼がまいりました。明日、新たにコメントするとの事でございます。
さて、「ひー様」と「ぐずら様」へ、今度塩竈でお会いになられる機会がございましたら、酔漢と丹治様が立ち寄ります一軒のバーをご紹介いたします。ここのマスター。塩竈の昔の様子を大変よくご存知でいらっしゃいます。
近々お店の情報をお知らせいたします。
尾島町の片隅にございます。
本編にて、まぎらわしい個所がございました。
訂正させていただきます。
大変失礼いたしました。
返信する
尾島町は・・・ (クロンシュタット)
2008-09-12 06:36:41
尾島町は三小・三中の学区でねがすと!
俺も行ってみんのっしゃ!
元、三中生徒指導部部長兼保健部部長兼科学部部長だから巡回しねど。
あんまし、飲みすぎで、がおんないように!
返信する
御騒がせしました (丹治)
2008-09-12 14:19:16
酔漢さん、昨日は小生の早合点から御騒がせしました。今日になってパソコンを開いて文章を読返したのですが、文脈からも明らかに小生の誤読であります。この手の早飲込みは、小学生の頃から親に指摘されておりました。三つ子の魂と申しませうか、雀百までと申しませうか・・・読者の皆さんにも御迷惑をかけてしまいました。御詫び申し上げます。

ところでアガサ・クリスティといえば、大学一年生の折の英語のテキストが『検察側の証人』でした。もっとも肝腎の検察側の証人が出てくる前に一年生が終ったというオチがつくのでありますが・・・

一年生の折、もう一時間の英語のテキストはマーク・トウェイン(本来「幅二尋」という意味の海事用語だそうですね)の『ハックルベリー・フィンの冒険』でした。こちらの方の先生は、山中鹿之助先生。山中先生のことは、酔漢さんの妹さんも御存知でしたね。小生の先輩が山中先生の時間にMcGregorをうっかり「マック・グレゴール」と読みました。咄嗟に山中先生の曰く、「何ぃ?マック・グレゴールだぁ??俺ぁドイツっぽは嫌いなんだよ!!!マグレガーだろ、マグレガー!!!!」(あの口調で読んで下さい)

それにしても結婚式のマグレガー、何よりの引出物ですね。当日のヒット、ナンバーワンだったんじゃないでしょうか。

酔漢さんも書いてましたが、スコッチのシングル盛るとのことを聞くようになったのは、そんなに昔のことではありませんね(グレン・フィンディックが発売された年代には少なからず驚きました)。小生が中学校の頃までに知っていたウィスキーといえば、ジョニーウォーカー(というよりはジョニ黒のジョニ赤)、オールドパー、高校の時に知ったのがバランタイン・・・どれもブレンディドですね。

あ、断っときますけどね、「中学校の頃まで知ってた」「高校の時に知った」って、別に飲んでたわけじゃありませんよ!ウソじゃありません!!ホントですとも!!!ええ、絶対に!!!!第一、買う金がなかった!!!!!

「おれよちゃん」の話は聞いてましたが、イントネーションまで分ります。だって始めてドイツ語の仕事をしたのが、山形県の某短大なのです。週一回七年間の山形通い・・・六時十分仙台発の山形行きに乗ります(勿論のこと始発。これに乗るためには、本塩釜五時二十三分のこれまた始発に乗らねばなりません)。なおこの列車は山寺からはしっかり通学列車となります。「よーよー」「あのよー」「おれよー」「んだずー」・・・懐かしいなあ・・・男子校出身なのに、女子大の雰囲気も知ってる丹治であります。

それにしても、ちょっとした口癖やなんかが綽名になってしまうって、あるもんですね。高校の同期にBibleを「ビビル」と読んで以来ビビルって呼ばれた男とか(この御仁にはグワという名前もあります。「グルになって」をうっかり「グワ」と言ったことによるものです)Roadsidesを「ロードサイデス」と呼んで「サイデス」という名前を頂戴した男とがいます(こちらの命名者は、英語教師)。

昔の仲間が集まった結婚式。新郎新婦には最高の思い出だったと思います。大学院に入った年の秋、高校同期の団長が結婚しました。

とかく誤解されるのですが、小生、応援団幹部でしたが団長ではありません。酔漢さんは御存知ですよね。その団長の結婚式ですが、同期が全員、一つ下の団長と副団長(いのまた君)、二つ下の団長が集合しました。いのまた君が連絡を取ってくれたので、二次会には同期の二高団長(くどう君)も合流。三次会への移動途中だったか終って解散する時だったか、新宿の裏通りで大ストーム。あの晩のことは今でもわすれません。

演劇部の後輩さんにとっても、そのような、いや、それ以上の思い出になってるんじゃないでしょうか。何つったって、持ち込みの酒が「ボクがそのマグレガーさ」ですもんね。

俺もそのクラン・マグレガー、飲みだぐなってきたど。おい、酔漢!その酒(さげ)、塩竈(スガマ)や仙台(シェンデ)でも売ってっか?

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そうでしたか… (ひー)
2008-09-12 16:39:18
お知らせ頂ければ、ぐずらとお伺いしますよ!
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Oh♪尾島町~! (ぐずら)
2008-09-13 01:30:09
酔漢さんのご実家は小松崎でしたね?
尾島町に行きつけのお店がありましたか♪
ご紹介いただけるのを楽しみにお待ちします
ぐずらの若い頃の尾島町は、未だ船乗り相手のぼったくりがあって、怖くてなかなか飛込みでは飲みに行けませんでしたが、それでも非合法な年齢の若造にも差別無く格安で飲ませてくれるお店が何件かありましたっけ・・・
初夏の季節の名のつくお好み焼き屋とか、今でも駅前再開発の波に逆らって頑張っている築港大通りのスナックとか、もう閉店してしまいましたが仙石線のガード下の屋台から再開発ビルに移転した東京の某一流帝国ホテル(これじゃ某にならないか・・)で修行したシェフ(これは二代目)のやってる居酒屋とか・・・
あれから、・・十年、ここ数年ひーさん達同級生と昔は敷居の高かった尾島町で飲む機会も増えましたが、それでもまだまだ尾島町への憧憬の尽きないぐずらです・・・

ところで、「おれよちゃん」・・・、ぐずらの母が山形の東村山郡の出身なので、山形の身内に電話をすると、ぐずら自身が当たり前のように「おれよう」と
言ってしまいます・・・
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ひー様 ぐずら様 (酔漢です )
2008-09-13 09:17:18
すみません。訂正です。
丹治様より連絡がありまして、あのスナックは「尾島町」ではなく、「港町」でした。
港町大通りに面しております。「H&K」です。
釣好き(時たまマスターの釣った魚にあやかれる事がございます)なマスターのお店です。
カウンターと椅子の小さな店ですが、マスターとの話は面白いです。
場所を間違えておりました。
詳しい場所は整理してお知らせいたします。
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山形高畠で (酔漢です )
2008-09-13 09:22:21
丹治様へ
母方父は「山形高畠」の出身でした。
りんご園がありまして、よくりんご狩にでかけました。
やはり「おれよ」なんですね。
新人面接の際緊張のあまり最初に口にした彼女の言葉が「・・・・おれよ・・」でした。
その表情は今でも忘れません。
ブレンディッドが主流の頃ですよね。
これから「オールドパー」「ジョニーウォーカー」が登場いたします。
返信する
久しぶり! (ひげ親爺)
2008-09-13 13:51:46
酔漢さん、ご無沙汰しています。おかげさまで忙しい日々を過ごしています、がっ・・・まもなくヒマになりそう。
ヒマになることは即仕事が無くなることだから、それは困ることだね。
一体何時頃から読んでないだろうか? まあ、気長にヨロシク・・・。
そういえば、福祉大、学院大、東北大の演劇部の人達よく来ていましたヨ・・・私も学院大演劇部(学内OBの部員が主催したもの)の芝居に参加したことがありました。ステージは白鳥ホール・・・せんだいの芝居の原点のような場所だと思っています。
返信する
唯梨庵の話題で! (酔漢です )
2008-09-14 00:11:43
ひげ親爺様へ
ひげ親爺様がお留守の間に、なんと唯梨庵の常連さんからコメントを頂きます。「ぐずら様」です。「唯梨庵」国分町そして現在は「たがめや」をご存知の方です。
思い出話に、先週盛り上がりました。
唯梨庵店内で、「丹治&酔漢」コンビとニアミスだったかもしれません。
その「ぐずら様」の奥様のブログ「なんだりかんだり☆Diary」に、現在の「たがめや」の写真が掲載されております。このブログの画面左側のブックマークがございますが、そこをクリックいたしますとジャンプします。
是非、ご覧下さい。

お芝居と言えば、ポスターを貼っていただきました。その節はありがとうございました。

お元気そうで何よりでございます。
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ジャンプ (ひげ親爺)
2008-09-14 14:48:01
酔漢さん江、ありがとう。さっそくクリックし、何とか探し当てました(このような操作にあまり詳しくないもので・・・)。大槻さんとも非常にご無沙汰しています。北から見て、青葉道りを越えることに結構距離を感じてしまいます。ジャズのライブを聴きに行く以外国分町方面は年に1~2回ですからネ。
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仙台でJAZZフェスが (酔漢です )
2008-09-15 17:06:55
ひげ親爺様へ
みなさん、ブログで書き込んでいらっしゃいました。僕が仙台にいた頃には、なかった行事ですよね。うらやましいです。仙台はJAZZの文化が以前からあった土地でした。
「唯梨庵」で聞いてた頃が懐かしいです。
やはり「ショーター」が忘れられません。
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唯梨庵について (S54年 中大兄皇子)
2014-04-19 20:55:21
髭の小林さんはお元気なのでしょうか?
紅谷忠太郎さんは?
福祉大の「オカン」も地元帰って元気してる様ですョ。
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中大兄皇子さんへ。初めまして (酔漢です。)
2014-04-24 05:10:10
髭の小林さんはお元気ですよ。
中山にお住まいです。
変わらない感じですよね。
「オカン」のお知らせ、ありがとうございます。
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