酔漢のくだまき

半落語的エッセイ未満。
難しい事は抜き。
単に「くだまき」なのでございます。

再び「唯梨庵」にて 

2008-05-01 09:56:03 | スコッチウィスキーの話
まずは、本日の一杯。
キャンベルタウンのお酒をご紹介いたします。
スコットランド南側、「キンタイア半島」に位置しておりますキャンベルタウン。
アメリカに近く、港も大きいことから、アメリカ向けスコッチシングルモルトを大量に製造いたしておりました。20世紀初頭。あの「禁酒法」が制定。
(映画「ワンスアポンナタイムインアメリカ」にその様子を見ることが出来ます)
「禁止されていたら呑みたくなっちゃ」です(「廊下を走っていい」となったら案外走らないかも?)
キャンベルタウンには当時、30近くの蒸留所があったらしいです。
粗悪品を大量にアメリカに密輸していたものですから、「キャンベルタウン」→「ただ酔う為だけのウィスキー」との代名詞が付きました。
5年~10年物を20年・30年物として販売なんてあたりまえ。作り方さえごまかすような代物ばかりが、まかり通ったといいますから、ひどいものです。
で、今はどうなっているのかと申しますと、2つの蒸留所がございます。
代表的なのが「スプリングバンク」です。
「春の土手」でしょうか。(その昔「不思議の国のアリス」の冒頭。Alice was beginning to get very taired of sitting by her sister on the bank.とありますが、bankを銀行と訳したのがおりました・・・・)
この蒸留所だけが残ったのは、その頑固さまでのこだわりがあったからです。
麦芽作りから樽詰めまでここで行っているのです。ですからボトラーズブランドはございません。
このお酒10年物と15年物とがありまして、香りが全く違っております。
熟成の際に10年は「バーボン樽」で熟成させ、15年は「シェリー酒樽」で熟成させております。そのモルトの比率の違いが香りの違いとなっております。
花の香りのような、「癒し系シングルモルト」と言った表現がピッタリです。
酔漢両方呑んでみて、15年もののほうが好きです。ですが、アイラシングルモルトとは違って、かなり「軽め」「クセがない」のも事実。
ですから、ウィスキー初心者の彼女を連れてスコッチバーへ行ったときにですね。
「マスター彼女には『スプリングバンク10年』を、ワンフィンガーで、チェイサーはいつもより大目でね。僕は『いつもの奴』を」とか言うのです。
ここで言います「いつもの奴」とは・・酔漢なら「グラガンモア」と行きましょうか。(最初の一杯ですから「スペイサイドモルト」の中では香りが甘い方に。でも、しっかり腰がある)
彼女を口説くなら?おすすめのお酒でございます。女性の方がおられましたら、是非おすすめ!食後酒とも最適。寝酒にもネ。
こんな知恵があの頃にあったらなぁ。

「唯梨庵」という居酒屋。普通この手の居酒屋さんは、男が女性を誘うときに使いたくなるものです。が、酔漢はガールフレンドに案内されました(ひげ親爺様たびたびすみません・・)丸善ビルの横の路地を入り、急な階段を上がって。
「今日はお酒いいよね。私知ってるとこあるんだ」とあっけらかんに笑う彼女。
「なんだか、妖しい通りだっちゃ」
「だいじょうーぶだって。こっち、こっち」
てな、具合。
そこから、このお店に、はまった酔漢の事は最初にお話いたしました。
大学時代は、サークルの後輩やらいろいろ案内いたしましたが、大学同級生の家内は、ついぞ連れて行かれませんでした(彼女は今でも言ってます・・「なしてだべ?」)
そうそう今女優でおられます無名塾の彼女も案内したことがございます。
(今じゃサインも貰えないよなぁ。「チャングム」知っていらっしゃる方がおられましたら、ご存知かもしれませんね)
文化横丁から国分町へお店が移り、そこで酔漢は今の会社に就職。その際、友人にたのまれた同人誌の小説を出筆いたしましたが、「ぶんよこ」時代の「唯梨庵」が背景でした。落語の後輩(女性です)が、何故か持っておりまして、そのコピーをマスターへ。
今手元にはその小説はありませんので、マスターが持っているのと、彼女が新潟で持っているのとだけとなっております。

「ここも、お店閉めようかと・・何か持っていってもいいよ」とマスター。
「んでこいず、貰って行っていいすか?」と酔漢。
写真掲載しました「唯梨庵徳利」をありがたく頂戴いたしました。
調子こいて、顔写真もそれにしました。
酔漢にとりまして「恋の背景に必ずあります『唯梨庵』」でございました。

夕方の待ち合わせ。藤崎角。携帯なんてありません。時計と人ごみを見ながら、遠くの方から彼女の姿を探しておりました。

          珍しく センチメンタル   似合ねぇ!


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11 コメント

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徳利ですか・・・ (丹治)
2008-05-01 13:54:49
酔漢さんは徳利ですか・・・小生はドアにかかっていた鈴をもらいました。現在、この鈴は小生の研究室のドアノブにかけてあります。
返信する
丹治様 (酔漢です)
2008-05-01 15:15:02
国分町時代にドアに掛けてあった「鈴」でしょうか。
研究室でお使いとは。
写真を是非お送り下さい。
それと・・「塩竈桜」見事にさきましたね。
花を実際に見たのは、いつの日のことやら。
また、遊びにきてけらいん!
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ここに居ましたか (ひー)
2008-05-01 21:09:05
体調悪く記事ストップしてました。
そうかあ~ 塩竈桜は、もう遅いかも知れませんね。
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ひー様へコメント御礼 (酔漢です)
2008-05-01 21:23:51
ブログを見ていて、心配しておりました。
お体大丈夫でしょうか。
実は私も先週に、腸炎をやらかしまして、3日程、会社を休みました。幸い、軽くて済みました。
点滴治療中のお姿が痛々しかったものですから・・
5月は気候がよろしいとは言え、どうぞご自愛下さいませ。
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ウエスタン (ひげ親爺)
2008-05-03 10:06:54
ウエスタン・・・ブロンソン、ヘンリー・フォンダ・・・あのハーモニカの音色は何とも言えないですね。実は西部劇大好きで(二流ものに限る)、マカロニもです。時たまCDで曲を聴いています。もう一人いたね、豊満な女優が・・・。
「鈴」、どんな鈴だったか全く想い出せないよ~。
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ひげ親爺様コメント御礼 (酔漢です)
2008-05-05 21:14:11
ブロンソンと言えば、マネをしたのが・・・
コップにいっぱいの水をいれまして、10円玉を何個入れられるか。あふれたら負け。
最後の一枚で水がコップから水があふれました。その瞬間のブロンソンの顔が忘れられません。
「豊満な女優」→たぶんあの映画に出ていた>>
でも思い出せません。
塩竈の実家に帰ったら、映画記録を探してみます。
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おばんでがんす (元・部下☆)
2008-05-09 18:16:56
GW終わっちゃいました。まぁ、あまり関係ないのですけど…
懐かしいですね~。アリスの英文。
売り場でワイワイと訳について語りましたなぁ。酔漢さんのお酒の知識は凄いです。ただのノンベェではなかったのですね~。私もノンベェですが、今の仕事になってから殆ど呑まなくなりました。外に出る機会も無いですし。
美味しいお酒が呑みたいものです。
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元・部下☆様コメント御礼 (酔漢です)
2008-05-09 18:42:00
お久しぶりでございます。お元気でいらっしゃいますか?
何をおっしゃいますか「ただののんべぇ」でございます。
今の仕事をしていおりまして、「何がよかったか?」
と申しますれば、「いろんなお酒に出合えた」事です。経過はよくご存知ですよね!「あれと、これと、それと・・・」は、まぁそのうち語ります。
ところで、お嬢様はお元気でいらっしゃいますか?
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ぉはよ~です。 (元・部下☆)
2008-05-18 09:23:17

遅くなりました。

娘は元気ですよ。相変わらず部活中心の日々ですが。今年は、学生指揮者になりました。勉強そっちのけでのめり込んでます。
あ、そうそう!
娘も酔漢さんのブログをお気に入りに入れて読んでますよ。
ファンが増えましたね~。
返信する
マエストロ誕生に乾杯! (酔漢です)
2008-05-18 18:50:19
「おじょう」は指揮者ですか、それはそれは、褒めてあげてくださいね!
(丹治氏是非コメントよろしく!)
ヒジの位置の確認。それと首の位置(目線)動きすぎない事と曲を客観的に見抜く力が必要です。でも、譜面に杓子定規にならぬ事。。うんぬんと
老婆心ですね!ごめんなさい
彼女が遊びにいらっしゃるのであれば、「R-18の話(んなもんあるあかぁーーー)は控えなければならない」
と、肝に銘じた酔漢でございました。
このブログでお酒に興味を持ちましたら、このおじさんがいつでもお教えいたします。
(あれ?いいのでしょうか?お母様へ)
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