宮城峡15年。頂きました。やはり何故か「余市」とは異なる風味です。
このお酒、やはり好みが分かれますことかと思います。「ニッカらしい」ところと「ニッカらしくない」ところが、同居しているようなシングルモルトです。
こんなに単純な表現ではないのですが、「余市」がどちらかというと「スペイサイド」っぽく、「宮城峡」がキャンベルタウン的な風味がいたします。これは、「宮城峡」のフルーティーな香が「スプリングバンク」に合い通じるところがある(これはですね、全く酔漢の味覚です)ように感じるからかもしれません。
掲載いたしました写真。竹鶴氏撮影の「カンベルトン」の風景です。
「カンベルトン」とは当時の表現。
「どこさぁあんのすか?」となってしまいます。
これ現在の
「キャンベルタウン」の事です。
いつか語りましたこんな詩を思い出していただけましたでしょうか。
キャンベルタウンロッホ
キャンベルタウンロッホ
お前が全て酒だったなら
俺は飲み干すだろう
この、詩の舞台になりました「キャンベルタウン」竹鶴氏の言いますところの「カンベルトン」なのでした。
現在キャンベルタウンには二つの蒸留所しかございません。
酔漢が飲みましたのは、そのうちの1つの蒸留所が作りました「スプリングバンク」と「ロングロウ」でございます。
「ロングロウ」はピート臭がしつこく残る(いい意味でネ)スモーキーなところがあるお酒です。アイラとはまた違った「スモーキーさ」です。
スプリングバンクは香が独特なフルーティーで、酔漢は「もっとしつこいのをくれぇぇ!」と言いたくなるようなお酒です。ですが、女性にはいいのかも・・。
さて、竹鶴氏が学んだ頃。「カンベルトン」には20近い蒸留所があったとか。
例の禁酒法による密造で、廃れた蒸留所が最も多かった地域でもありました。
アメリカに近かったことが災いしたのでした。
「在カンベルトン 1920年5月」とあります。
「エルギン市」で勉強した後、この「キャンベルタウン」に腰を落としました竹鶴氏です。
このノート非常に内容がわかり易く、また竹鶴氏の字が読みやすいこともありこれはもうウィスキーのバイブルのようなものです。
竹鶴氏は同ノートに「エルギン」と「カンベルトン」の比較を記しております。
少しご紹介いたします。
「エルギン」は北海の「モーレー」湾に面して北国の寒冷を想像するに反し四季暖流の影響を受け中国の平原に白雪窺う時も「エルギン」には花咲き、雲雀の空に囀づる奇観を呈しております・・・・(中略)・・・・この外スコットランドに於けるポットスチル式ウヰスキー製造工場の位置に付て総括的に観察すれば・・(略)・・・ポットスチル式と連鎖式蒸留そのウヰスキー製造工場が全然その地形の要求を異にして連続式はどうしても海岸に面しては醸造上好結果を得る事が困難だと云う事であります。私はその理由の了解に苦しむものでありますけれども、これを実際に照らして見ると英国に於ける連続式工場の位置は悉く皆海岸より相当の距離を保っているのであります」
「キャンベルタウン」は海岸に近く、どちらかと言えば「アイラ」のような環境に近かったのかと想像できます。
今はなき「ヘーゼルバーン」蒸留所の写真とメモがありますが。(悉く、こう言った写真を見ますと「一体どんな味のするスコッチだったんだ!」と気になってしょうがありません)
平たい地形に、遠くに港が見えます。
入り組んだ港だけ見ますと、塩釜に近い風景でもあります。
塩竈には蔵元が数件ありますが、まさにそんな感じの街です。
秋も深まり、「ウヰスキー」が美味しくなる季節となりました。
「宮城峡」を頂戴いたしまして、それを昨晩呑んでおりました。
竹鶴氏の情熱がこれほどとは思いませんでした。
直筆(コピーですが)のノート。ひしひしと伝わってまいります。
その情熱を感じながら、今日も一杯。
久々に「酔漢」いたしました。
このお酒、やはり好みが分かれますことかと思います。「ニッカらしい」ところと「ニッカらしくない」ところが、同居しているようなシングルモルトです。
こんなに単純な表現ではないのですが、「余市」がどちらかというと「スペイサイド」っぽく、「宮城峡」がキャンベルタウン的な風味がいたします。これは、「宮城峡」のフルーティーな香が「スプリングバンク」に合い通じるところがある(これはですね、全く酔漢の味覚です)ように感じるからかもしれません。
掲載いたしました写真。竹鶴氏撮影の「カンベルトン」の風景です。
「カンベルトン」とは当時の表現。
「どこさぁあんのすか?」となってしまいます。
これ現在の
「キャンベルタウン」の事です。
いつか語りましたこんな詩を思い出していただけましたでしょうか。
キャンベルタウンロッホ
キャンベルタウンロッホ
お前が全て酒だったなら
俺は飲み干すだろう
この、詩の舞台になりました「キャンベルタウン」竹鶴氏の言いますところの「カンベルトン」なのでした。
現在キャンベルタウンには二つの蒸留所しかございません。
酔漢が飲みましたのは、そのうちの1つの蒸留所が作りました「スプリングバンク」と「ロングロウ」でございます。
「ロングロウ」はピート臭がしつこく残る(いい意味でネ)スモーキーなところがあるお酒です。アイラとはまた違った「スモーキーさ」です。
スプリングバンクは香が独特なフルーティーで、酔漢は「もっとしつこいのをくれぇぇ!」と言いたくなるようなお酒です。ですが、女性にはいいのかも・・。
さて、竹鶴氏が学んだ頃。「カンベルトン」には20近い蒸留所があったとか。
例の禁酒法による密造で、廃れた蒸留所が最も多かった地域でもありました。
アメリカに近かったことが災いしたのでした。
「在カンベルトン 1920年5月」とあります。
「エルギン市」で勉強した後、この「キャンベルタウン」に腰を落としました竹鶴氏です。
このノート非常に内容がわかり易く、また竹鶴氏の字が読みやすいこともありこれはもうウィスキーのバイブルのようなものです。
竹鶴氏は同ノートに「エルギン」と「カンベルトン」の比較を記しております。
少しご紹介いたします。
「エルギン」は北海の「モーレー」湾に面して北国の寒冷を想像するに反し四季暖流の影響を受け中国の平原に白雪窺う時も「エルギン」には花咲き、雲雀の空に囀づる奇観を呈しております・・・・(中略)・・・・この外スコットランドに於けるポットスチル式ウヰスキー製造工場の位置に付て総括的に観察すれば・・(略)・・・ポットスチル式と連鎖式蒸留そのウヰスキー製造工場が全然その地形の要求を異にして連続式はどうしても海岸に面しては醸造上好結果を得る事が困難だと云う事であります。私はその理由の了解に苦しむものでありますけれども、これを実際に照らして見ると英国に於ける連続式工場の位置は悉く皆海岸より相当の距離を保っているのであります」
「キャンベルタウン」は海岸に近く、どちらかと言えば「アイラ」のような環境に近かったのかと想像できます。
今はなき「ヘーゼルバーン」蒸留所の写真とメモがありますが。(悉く、こう言った写真を見ますと「一体どんな味のするスコッチだったんだ!」と気になってしょうがありません)
平たい地形に、遠くに港が見えます。
入り組んだ港だけ見ますと、塩釜に近い風景でもあります。
塩竈には蔵元が数件ありますが、まさにそんな感じの街です。
秋も深まり、「ウヰスキー」が美味しくなる季節となりました。
「宮城峡」を頂戴いたしまして、それを昨晩呑んでおりました。
竹鶴氏の情熱がこれほどとは思いませんでした。
直筆(コピーですが)のノート。ひしひしと伝わってまいります。
その情熱を感じながら、今日も一杯。
久々に「酔漢」いたしました。
研究熱心な日本人の心を感じます。
あの溶接棒のように!
それよりも、いい物を造ろうとする向上心が某国と違いますね。
香りを楽しみたいのですが、どうも鼻炎のせいか嗅覚が低下し困っております。
やまやに行っても、飲みたい酒は我慢し、安い方に走ってる次第です。トホホ
以前ご紹介いただきまして、早速(昨年)購入いたしました。
果実の風味たっぷりの味わい。
「ぐびぐび」とは決して大げさではなかった。
私も「ぐびぐび」一本すぐ空けてしまいました。
ドイツ留学の話は抱腹絶倒!
元祖「酔漢(よっぱらい)のくだまき」(石巻日日新聞)に掲載されておりました。
はたして、果実を元につくられました原酒。
「おいしいだろうな」と想像する酔漢でございます。
いつぞや、お話をお聞きいたしましたが。
「一体どんな味だったのだろう」
と想像するしかないのが残念でした。
最初に栽培を始めたのが伯父です。農協のキゥイー部長?を勤めています。
いつの頃からかワインも造り始めました。そう、キゥイーワインです。白とロゼがあります。
丁度この時期、各栽培農家をトラックが回り、キゥイーを山梨のワイナリーに持ち込みます。
やがて、一般販売分とは別に、出荷相応分のワインが農家に届けられる仕組みです。
で、飲む方は私の出番。甘口ながらフルーティーな味わいは、グビグビいっちゃいます。
三鷹の大地の味わい!皆さん買ってけらい!
庭がない人は郊外にクラインガルテンを借りています。
言ってみれば、庭の団地みたいなものですナ。
そこにはリンゴにサクランボにスモモ、洋ナシ・・・果物の木が植えてあります。
実った果実は、
まず食べる。
次にジャムを作る。
残りは・・・そう、酒に作るのです。
自家消費に限って(つまり売りに出さなければ)、ドイツでは自家醸造が認められているのですョ。
つまりは合法的な密造酒、言ってることがオカシイですね。
法的に認められてるのだから、そもそも「密造」じゃない訳で・・・
でもいいなぁ・・・
知合いの家で洋ナシ焼酎を飲ませてもらいましたが、そりゃあ美味でした(また飲みたいなぁ)。
帰国してから親戚の集まりでこの話をして、
「ということは、向うでは蒸留装置も市販されているはずだ・・・」と言ったら、或る伯父サンの曰く、
「道彦ちゃん、そんなごどスなくても、炊いた飯を入れだ器(うづわ)さザルかぷせで、縁の下さ放り込んどげばいいんだ」。
そう、昔の農村ではどこでもやってたことですね。
「税務署来たど!」ってことになると、
村中の小川という小川が一斉に白濁したそうです。
それで摘発にきた税務署の皆さんも、帰るときは何故か
頬を染めて千鳥足だったとか・・・
大らかな時代ではありました。
「炊いた飯を入れだ器(うづわ)さザルかぷせで・・・」
善良な市民の皆様は、決して真似などなさりませぬやう!!
弊社の中では古参店舗です。
ですが、まだ顧客の支持が高い事業所でもございます。
「楽しさ」「賑わい」このエンタテイメント性は案外「外資」にはない発想だったのでした。
「ディズニーじゃない」と言って、本国に帰ったお方がおりました。
竹鶴は異なる二ヶ所に蒸留所を設けて、個性の違うシングルモルトをブレンドすることを思いつきます。当時は、シングルモルトとしての販売は想定されておらず、(スコットランドでも同様です)全てはブレンディッドウヰスキーの為のものだったのでした。
宮城峡と余市。「竹鶴」の核モルトとしては欠かせない存在なのでした。
ですが、ニッカはグレーンのレシピを公開しておりません。以前コメントいただきました「ひげ親爺」様がお飲みになれれたとか。
このグレーンの謂れは気になるところです。
密造は密造ですが、人間逆境におかれますと「妙な知恵?」が湧くものです。
密造摘発から逃れる手段が「風味を良くした」スコッチもございます。
しかして、キャンベルタウンモルトはその恩恵にあずかることが少なかったのは事実です。
遠くは島へ。そして山深く。
蒸留所が辺鄙なところにありますのは、そういった理由からなのでした。
「哀れな呪はれた酒呑み・・」
酔漢の事かも・・・・デス!
酒があまり飲めません。特にビールはなぜか咳き込んでしまい、口に出来ません。
・・・とても哀しい状態が続いております。
吉祥寺のお店。文具売り場の充実などすばらしいものがあります。
でも苦しい表現ではありますが、まだまだ賑わい方は十分ではありません。
駅から離れ気味の立地が不利ではあるのですがね。
店舗内のスペースに余裕がありすぎるのか、各フロアの売場の外縁部に寂しさを感じてしまいます。
それと店舗出入り口周辺は長年手が加えられておらず、楽しさの演出が弱いように感じております。
・・・いろいろとぶしつけな発言。申し訳ありません。すでにわかっておられることではあると思います。
少々停滞気味の街が貴店を核に盛り返して欲しいと願っております。
樽に眠っているウィスキーが蒸発していく
分を「天使の分け前」と呼ぶことを
教えてもらいました♪
恐らく文字ではなくて、まずは耳で覚えた地名なのでしょうね。
ヘボン(ヘップバーン)、メリケン(アメリカン)、ミシン(ソーイングマシーン)・・・
昔の日本人の耳は、言語の発音を案外と正確に捉えているようです。
キャンベルタウンといえば小生、スプリングバンクしか飲んだことがありません。
酔漢さん、ロングロウってどんな感じですか?
酔漢さんの言うとおり、酒と鍋の季節です。
もっとも我が家では年がら年中、鍋をやっとりますがね。
密造の話も出てきたことだし、
ずっと以前の約束を一発。
あの呪はしい収税吏の馬蛭どもめ、
奴等はウヰスキー蒸留器を押収して行く --
一寸止めたり、魔王! 一-二-三!
それ密告者を捉(つかま)へろ!
そして奴等を硫黄饅頭に捏(こ)ね込んで焼け、
哀れな呪はれた酒飲みどもの為めに。
『スコットランドの酒』より
『バーンズ詩集』中村為治訳(岩波文庫)
漢字は新字に改めてあります。