「昨日の木曜スペシャル見たかや?」
「見た。幻の生物特集だおんなや。この前のUFOもすごかったけんどや、こんどのも凄かったっちゃ。だれおめぇ、河童のミイラ。あれほんもんかや?」
という、朝の会話でした。丁度、学級新聞のネタを話しあっているうちに、昨日の木曜スペシャルの話題に脱線したところでした。
「今度の学級新聞は、この特集でいぐべ。学研の世界のなぞ 図書館さぁあっぺや。あいづ使うべさ」話しは決まりました。僕らは模造紙に大きく「今明かされる幻の生物地図」なる題名を書き込みました。で、今日はここまで、明日から本格的に新聞作りが始まります。で、次の朝。読売新聞の記事でした。「つちのこ写真撮影成功!?」
場所とかは覚えてませんが、そんな見出しでした。道の真ん中に何か映っていますが、良くは見えません。ですが、僕は早速、朝刊だと言う事も顧みず、その写真と記事を切り抜いて、学校に持って行きました。
「こいづばぁ、見てけさいん。つちのこの写真だっちゃ」
「つちのこ?」
「おれ知ってる。矢口高雄がこの前、マガジンさぁ バチヘビって描いてたのっしゃ。そいづとおんなしだっちゃ」とさとう君。
「あたまが小さくて、胴が短くて、太くて 尻尾が付いているヘビのこったべ」
と、ふみひこ君。
「んでも、この写真なんだかよくわかんねぇべさ」と、しんどう君
「まぁ、つちのこの写真という事で、全国紙さぁ載ってんだからっしゃ。壁新聞さぁ使うべ」と編集委員長のこうき君です。
僕らの新聞は「ヒバゴン」「日本狼」「河童」「クッシー」そして「つちのこ」などの特集を組みました。で、2学期、秋に入る直前の頃。教室中大騒ぎになる事件が起きたのでした。酔漢、朝学校へ遅めの登校です(家は一番近いのに変だっちゃ?)
「酔漢、すげぇ事になってつぉ!4組の連中が、無線局の裏山で、つちのこさぁ見たんだとや!」しょうじ君が少し興奮した様子で話してくれました。みんな集まっているようです。酔漢も少し驚きました。みんな集まっているところへ入ります。
「4組の連中が、無線局からの山道あっちゃ。あそこさぁずうっと行ぐと、稲荷神社あっちゃ。あそこのそばの松の木から、何か落ちてきたんだとや。なんだべと思って、近づいたらや。ビール瓶より太いヘビだったんだとや。んでそいづ、尻尾が付いていてや、あいづは間違いなく、つちのこだっちゃ」
「だれも、噛まれたりはしねがったのかや?」
「そいづは大丈夫みてぇだど」
「んで、今日さっそく現場さぁ行ってみっぺ」
臨時の「つちのこ探索隊」の結成です。僕らのいでたちは、それはそれは見事なものでした。ふみひこ君はカメラ。そして酔漢は、とうちゃんが夜釣りで使うヘッドランプを頭につけました。何と言いましても、こんの君は「ほだ棒」(へびの頭を抑える二又の棒です)を持って来ました。で、隊長は、さとうただし君です。彼は例のマンガ「バチヘビ」を熟読してました。「バチヘビは酒が好きなんだとっしゃ。で、酒さぁ呑むと、いびきかいてグー、グー音たてるみてぇだど」とか教えてくれました。僕らは、探索地図(2万5千分の1)に捜索した個所を塗りつぶしながら「つちのこ」を探しました。
この間、青大将や、やまかがし、じむぐり、しまへびにはよく出会いました。どうやら僕らが心配していたマムシはいなかったようでした。
何日が過ぎ、しんどう君が学校に来ませんでした。昨日、一緒に「つちのこ捜索」を元気にしていたのに。朝のエツジ(学級担任)の話でした。
「おめぇら、最近ロクモンスもドッヂボールもしてねぇと思ったら、毎日裏山さぁ行ってんでねぇか。何しさぁ行ってんだ?こうき」
「話してもいいけんど、先生、朝から気分わるぐなっぺっちゃ」
「そんなもん、聞いてみねぐてぇわかんねぇべっちゃ。話してみぃ」
「俺達、『つちのこ』さぁ探してんのっしゃ。へびだっちゃ」
「。。。。。。。。。。。。。。。」(エツジ硬くなっているの様子。エツジのへび嫌いは相当です「エツジの話」参照)
「へびはいいからっしゃ(話始めるまで3分位かかった)しんどう、なんじょして休んだんだと思うかってとこっしゃ」
「先生、しんどう、なんじょしたのすか?」
「どうやら、うるしさぁまけたようなのっしゃ。全身さぁ、発疹でたんだとっしゃ。山さぁ入ぇるのもいいんだけんど、危ない木だのは知ってねぇぐてなんねぇど」そういえば、酔漢も腕に赤い発疹がでていたのでした。
僕らの「つちのこ捜索隊」は、約2週間で解散でした。あれから、裏山で「つちのこ」騒ぎも起きなくなっていました。そして、酔漢もこの事をすっかり忘れていたのでした。
ですが。
昨年の今日、酔漢は実家へ帰省してました。(塩竈市小松崎です)家族で帰省してましたので、朝、中学生の長男とその裏山へ散歩に出かけました。ひぐらしが鳴く松林の間を二人で歩いていきました。もうすぐ稲荷神社の祠というところで、先に歩いていた長男がいきなり立ち止まりました。
「とうちゃん。あれって。。。。。。。。な、、、、、、に?」
道の真ん中、いや道幅全部に、たいぼく?ながい木?えっ色は青?
「うっそーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーだぁぁぁぁぁあ」
山道とは言え、車は通ります。道幅は約4mはあります。その道のまんなかに青大将です。それも、胴体だけ。頭は右側の藪、尻尾は左側の藪。そうです推定5m以上はある青大将なのです。僕らはしばらく動けなくなりました。
「とうちゃん、カメラ持ってこよう」長男の声に、実家まで戻ると、カメラを持ち、現場へ。
ヘビの姿はありませんでした。生涯、野生のヘビであんな長いのを見た事ありません。携帯も朝だったので持ってませんでした。本当におしい事しました。
あの時の「つちのこ」は青大将が何か食べて、お腹が膨れた状態だったのだと思います。それにしても、あの青大将今もきっといるはずです。場所は塩竈市立第二小学校から旧無線局跡の脇の道を東北造船へ向う小道です。ですが、きっと磯山の主ですから。そっとしておいて下さい。お願いします。
「見た。幻の生物特集だおんなや。この前のUFOもすごかったけんどや、こんどのも凄かったっちゃ。だれおめぇ、河童のミイラ。あれほんもんかや?」
という、朝の会話でした。丁度、学級新聞のネタを話しあっているうちに、昨日の木曜スペシャルの話題に脱線したところでした。
「今度の学級新聞は、この特集でいぐべ。学研の世界のなぞ 図書館さぁあっぺや。あいづ使うべさ」話しは決まりました。僕らは模造紙に大きく「今明かされる幻の生物地図」なる題名を書き込みました。で、今日はここまで、明日から本格的に新聞作りが始まります。で、次の朝。読売新聞の記事でした。「つちのこ写真撮影成功!?」
場所とかは覚えてませんが、そんな見出しでした。道の真ん中に何か映っていますが、良くは見えません。ですが、僕は早速、朝刊だと言う事も顧みず、その写真と記事を切り抜いて、学校に持って行きました。
「こいづばぁ、見てけさいん。つちのこの写真だっちゃ」
「つちのこ?」
「おれ知ってる。矢口高雄がこの前、マガジンさぁ バチヘビって描いてたのっしゃ。そいづとおんなしだっちゃ」とさとう君。
「あたまが小さくて、胴が短くて、太くて 尻尾が付いているヘビのこったべ」
と、ふみひこ君。
「んでも、この写真なんだかよくわかんねぇべさ」と、しんどう君
「まぁ、つちのこの写真という事で、全国紙さぁ載ってんだからっしゃ。壁新聞さぁ使うべ」と編集委員長のこうき君です。
僕らの新聞は「ヒバゴン」「日本狼」「河童」「クッシー」そして「つちのこ」などの特集を組みました。で、2学期、秋に入る直前の頃。教室中大騒ぎになる事件が起きたのでした。酔漢、朝学校へ遅めの登校です(家は一番近いのに変だっちゃ?)
「酔漢、すげぇ事になってつぉ!4組の連中が、無線局の裏山で、つちのこさぁ見たんだとや!」しょうじ君が少し興奮した様子で話してくれました。みんな集まっているようです。酔漢も少し驚きました。みんな集まっているところへ入ります。
「4組の連中が、無線局からの山道あっちゃ。あそこさぁずうっと行ぐと、稲荷神社あっちゃ。あそこのそばの松の木から、何か落ちてきたんだとや。なんだべと思って、近づいたらや。ビール瓶より太いヘビだったんだとや。んでそいづ、尻尾が付いていてや、あいづは間違いなく、つちのこだっちゃ」
「だれも、噛まれたりはしねがったのかや?」
「そいづは大丈夫みてぇだど」
「んで、今日さっそく現場さぁ行ってみっぺ」
臨時の「つちのこ探索隊」の結成です。僕らのいでたちは、それはそれは見事なものでした。ふみひこ君はカメラ。そして酔漢は、とうちゃんが夜釣りで使うヘッドランプを頭につけました。何と言いましても、こんの君は「ほだ棒」(へびの頭を抑える二又の棒です)を持って来ました。で、隊長は、さとうただし君です。彼は例のマンガ「バチヘビ」を熟読してました。「バチヘビは酒が好きなんだとっしゃ。で、酒さぁ呑むと、いびきかいてグー、グー音たてるみてぇだど」とか教えてくれました。僕らは、探索地図(2万5千分の1)に捜索した個所を塗りつぶしながら「つちのこ」を探しました。
この間、青大将や、やまかがし、じむぐり、しまへびにはよく出会いました。どうやら僕らが心配していたマムシはいなかったようでした。
何日が過ぎ、しんどう君が学校に来ませんでした。昨日、一緒に「つちのこ捜索」を元気にしていたのに。朝のエツジ(学級担任)の話でした。
「おめぇら、最近ロクモンスもドッヂボールもしてねぇと思ったら、毎日裏山さぁ行ってんでねぇか。何しさぁ行ってんだ?こうき」
「話してもいいけんど、先生、朝から気分わるぐなっぺっちゃ」
「そんなもん、聞いてみねぐてぇわかんねぇべっちゃ。話してみぃ」
「俺達、『つちのこ』さぁ探してんのっしゃ。へびだっちゃ」
「。。。。。。。。。。。。。。。」(エツジ硬くなっているの様子。エツジのへび嫌いは相当です「エツジの話」参照)
「へびはいいからっしゃ(話始めるまで3分位かかった)しんどう、なんじょして休んだんだと思うかってとこっしゃ」
「先生、しんどう、なんじょしたのすか?」
「どうやら、うるしさぁまけたようなのっしゃ。全身さぁ、発疹でたんだとっしゃ。山さぁ入ぇるのもいいんだけんど、危ない木だのは知ってねぇぐてなんねぇど」そういえば、酔漢も腕に赤い発疹がでていたのでした。
僕らの「つちのこ捜索隊」は、約2週間で解散でした。あれから、裏山で「つちのこ」騒ぎも起きなくなっていました。そして、酔漢もこの事をすっかり忘れていたのでした。
ですが。
昨年の今日、酔漢は実家へ帰省してました。(塩竈市小松崎です)家族で帰省してましたので、朝、中学生の長男とその裏山へ散歩に出かけました。ひぐらしが鳴く松林の間を二人で歩いていきました。もうすぐ稲荷神社の祠というところで、先に歩いていた長男がいきなり立ち止まりました。
「とうちゃん。あれって。。。。。。。。な、、、、、、に?」
道の真ん中、いや道幅全部に、たいぼく?ながい木?えっ色は青?
「うっそーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーだぁぁぁぁぁあ」
山道とは言え、車は通ります。道幅は約4mはあります。その道のまんなかに青大将です。それも、胴体だけ。頭は右側の藪、尻尾は左側の藪。そうです推定5m以上はある青大将なのです。僕らはしばらく動けなくなりました。
「とうちゃん、カメラ持ってこよう」長男の声に、実家まで戻ると、カメラを持ち、現場へ。
ヘビの姿はありませんでした。生涯、野生のヘビであんな長いのを見た事ありません。携帯も朝だったので持ってませんでした。本当におしい事しました。
あの時の「つちのこ」は青大将が何か食べて、お腹が膨れた状態だったのだと思います。それにしても、あの青大将今もきっといるはずです。場所は塩竈市立第二小学校から旧無線局跡の脇の道を東北造船へ向う小道です。ですが、きっと磯山の主ですから。そっとしておいて下さい。お願いします。
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