酔漢のくだまき

半落語的エッセイ未満。
難しい事は抜き。
単に「くだまき」なのでございます。

便り ゴエモン様へ 利府の梨 

2011-10-20 10:13:45 | ああ宮城県な話
夏休みに入るとすぐ、早朝に野球の練習。午後は水泳の練習。
その合間に勉強やら宿題やら・・・。
遊んでいる時間ばかりなのか、そうではないのか・・。
ですが、夏休みはやはり子供にとりまして嬉しい時間でございました。
朝にしんどう君と待ち合わせです。
目的は「くわがた虫捕獲」
場所はと言いますと、今はしっかり高速道路となっておりますあの山々でした。
風景がすっかり変貌しまして、昔の面影など無くなってしまいました。
あの辺りにも「梨畑」が数多くございまして、ところどころには畑もありましたし、少し離れれば「牧場」もあったのです。
考えれば、海が近くて、山も近くて、遊ぶには「持ってこい」のローケーションでした。

午前5時。塩竈二小の校庭です。
「なんだや、早いなや!」
「なんぼかまったのすか?」
「今来たばりだおん」
「んで行きすか?」
と出発。
自転車です。
梅の宮神社を通って、浦霞ゴルフ場脇をとおり、上の原グランドの交差点(ゴルフ場入口)を右折。再び、利府方面へ自転車を走らせます。
清水沢浄水場を見て、左折。さらに奥へ進むと。ここから先には舗装道路はございません。
梨畑が見えてまいります。
その畑の隅に自転車を止めました。
僕らはこの山に勝ってに名前を付けました「みやま山」
ミヤマクワガタが沢山捕れるところから誰ともなくつけた名前でした。
「んでいつもの木さぁ行ってみっぺ」
みずならの大きな木がありまして、その根元で「くわがた堀り」?をするわけです。
クワガタは夜行性ですので、明るくなりますと、木の根元にもぐります。
そこを狙うわけです。
早朝ですので、「スズメバチ」の動きも弱く、また、マムシも木の棒を振って音を出して追い払いながら進みます。
ところが。
「誰か先に来てっちゃ!」
昨日はなんともなかった木の根元がもうしっかり掘られておりました。
その後、さんざん探しましたが、クワガタはコクワガタ1匹とメスのカブト虫が1匹。
しんどう君は、コクワガタ1匹でした。
時間はもうすでに、9時を過ぎてました。
「今日はダメだったなや」とあきらめて帰ることにしました。
喉の乾いた僕らです。
いつもの悪さが頭をもたげます。
「梨さぁいただくべ」と相成ります。
ですが、農家が丹精込めた梨を頂くわけにはいきません。
実の傷んだ、例えば鳥が突いたような収穫できそうにない梨を頂きます。
「鳥っこさぁけてやんだったらおれ達の方がまだいいべ!」
勝手な解釈です。
僕らは梨を1個づつもいで、そのままガブリ。
「うめぇなや」
まだ小さな、本当に育つ前のさしておいしくもない(育ってないからです)梨が本当に最高の果実に思えました。
おそらく「二十世紀」だったと思います。

利府海道には「梨直売所」の小屋があちこちにありまして、自転車で走っている最中に、いつも一個だけ買い求めました。
乗りながら、かじる為でした。
下手なジュースを飲むよりは、よほど甘くておいしい。喉も潤います。
松島方面へ向かう道すがら、最初に買います。
秋のポタリングの定番でした。

利府梨の贈り物が我が家へ。
ブログで知り合いました「ゴエモン様」からでした。
藤沢の住所はこまっつぁきの母から聞いたそうです。
お手紙が入っておりまして。
何やら、母と会話をしたようですが・・・。その後電話をしまして。
「あら、私、何も話してないわよ」と。
ですが、「酔漢母節(本人の本名を酔漢のところに当てはめております)をさんざん聞かせたんでねぇか?」と。
さておき、届きました梨がこれまた見事でございました。
「あきづき」(梨の名前になっておったとは・・・名前を聞いて別の想像をしてしまった酔漢でございます・・六十口径十・・)
それと「かおり」

「親父、梨だぞ!利府だ!」と、年下君。
「利府の梨は、一度ばあちゃんのとこで食べたけど、秋の旬ではなかったからなぁ」とシティラピッド君。
家族は全員梨が好きでございまして。
早速、頂きました。
千葉の梨とは違った、みずみずしさ。そしてほんのりとした甘さ。
「他には、ない風味」家内も気に入ったようです。
「そうだよね、松島に行くでしょ、帰りに梨かったなぁ、車だったから一箱」
「親父は梨畑で何かしでかしていそうだ・・な!」
「何を言うか、間違っても畑の梨を失敬したことなんか・・何度もアル!」
「やっぱりな!だと思ったぜ・・で・・その話しは?」
という会話の後の話しが、冒頭でございます。

夏に「福島の桃」が。秋に「利府の梨」が届いた我が家でございました。
ゴエモン様、お心遣い誠にありがとうございました。
故郷の懐かしい味を家族で堪能いたしました。

くだまき聴取者の皆様。「なして写真がねぇのすか?」とお思いになられていようかと存じます。
すみません、これは酔漢の間違いでございまして、写真をとったメモリーを破壊してしまったのでした。
バックアップを取る間もなく。
「梨の入ってたダンボールはぁぁぁ?」と家内に。
「さっき、年下が持って行ったヨ!」
アウトォォ・・・でございました。
ご容赦下さいませ。それは見事な、梨でございました。

ブログで知り合ったゴエモン様はご幼少の頃、酔漢実家の前でよく遊んでいらした方でした。
そして、最近は酔漢自宅すぐそばにお住まいでいらっしゃった方でした。
こんな御縁もあった。
大事にしたい。こう思いました。


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2 コメント

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喜んで頂いて良かったです (ゴエモン)
2011-10-20 19:57:04
実は10年前までは、利府梨に見向きもしなかったのです。職場の同僚の実家は梨農園でそれが縁で今や9月になると、我が家には数種類の利府梨が食卓に。利府梨農園でも後継者不足で同僚は数年前に職場を去り栽培に専念しています。
そんな同僚を応援したくてちょっとしたお使いものや近所のオバチャンたちからも注文をとっています。酔漢様に送らせて頂いたのも、「この味を広めたい」という勝手な使命感からでした。
喜んで頂いて嬉しいです。
因みに、お母様から酔漢様が高校で生徒会長をされていたことや大学で演劇をされていたことなど伺いました。
そこで またまたびっくりしたのですが、新卒で就職した20年前、八木山が職場で向山高校前に住んでいたんですよ。
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ゴエモン様へ (酔漢です)
2011-10-21 17:43:52
話好き!!の母でした。
長く捕まったのではないかと思っておりました。元気なのが何よりと考えております。
梨はくだまきで語りました通り、本当においしかったです!
さて、母校の前にもお住まいだったのですね。
20年前ならもう新しい校舎ですよね。
僕の頃は、仙台で一番古い校舎でした。
学校は一番新しかったのに・・。
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