酔漢のくだまき

半落語的エッセイ未満。
難しい事は抜き。
単に「くだまき」なのでございます。

冬、我がソウルフード

2010-12-14 09:21:06 | ああ宮城県な話
「しまった!写真を撮る前に、ポスターが変えられているぅぅぅ!」
昨日の通勤帰り、JR藤沢駅構内です。
昨日までこんなポスターがあったのでした。

宮城伊達の旅。日帰りパック!12600円。松島牡蠣小屋で「焼き牡蠣食べ放題60分!」

この記事をご紹介しようと企んだ酔漢です。写真を撮影して投稿しようかと・・。
うーーん残念でした。

この季節になりますと、やはり「牡蠣」は食べたくなる食材です。
これは不思議なのですが、子どもの頃は嫌いだったのです。ですが、ある日突然に「おいしい」と感じるようになって、それからははまりました。この経験は「海鞘」も一緒です。懐かしい味です。
「そっちでも食えんだすぺ?」
それはそうなんです。仕事がら毎日「宮城県産生食用かき1パック」見ております。
ですが、どうもあのパックを見ましても、食欲がわかない酔漢です。

塩竈市北浜には「松木牡蠣店」がありました。
ちょうど、「こっまっつぁき」の実家からは、保育所のある階段を降りて、45号線を渡ってその先、旧ジャスコの手前にありました。今でも建物はあるのですが、数年前に無くなりました。
そこは工場で牡蠣を剥いていて、直売をしてくれました。
空の鍋を持ってお使いです。
「もうしぃ!牡蠣けさいん!」デス。
鍋の中に、剥きたての牡蠣を入れてくれます。
その手さばきの速さに驚きます。
鍋の中に牡蠣を入れ終わりますと、いつものばっぱが声をかけてくれます。
「どれ、口あけさいん」
そして牡蠣を一つ、剥いたばかりのものを入れてくれるのです。
このお駄賃?が楽しみで、牡蠣の買い物を請け負うわけです。
「牡蠣剥き」ですが、今は自分で出来ます。
牡蠣は、貝柱が帆立なんかより小さいのですが、殻が長楕円なので、柱まで届きにくいのが欠点です。酔漢は長めのバターナイフを用意します。これでもって、貝柱を切るわけです。これで簡単に口が開くわけです。
剥きたての牡蠣の、「あの海を食べているような触感」は冬ならではの味覚です。
ですからJRのポスターにあったような「焼き牡蠣」としてはあまり食べた記憶がございませんでした。
「牡蠣ごはん」は、我が家の定番メニューでした。
広島では「牡蠣めし」として有名弁当にもなっておりますが、これは、牡蠣の香がごはんと馴染んで、それはそれは、やはり冬の御馳走です。
「宮城の牡蠣はどうして小ぶりなの?」と訪ねられます。
宮城はほとんどが一年牡蠣。広島は二年牡蠣。
そう説明いたしております。
どちらがどちらでもなく、その風土にあった生育法と出荷時期を考えてのことだと考えております。
今は小学校社会の教科書にも掲載されている「志津川の牡蠣」ですが、松島湾での牡蠣もまだまだあるんだ。と思ってしまいます。

「スコッチウィスキーの話」でニューヨークでのオイスターバーの話を語りました。
一週間で3日も通ったお店がカーネギーホールから裏手の方にございました。
泊まったホテルが「ウエリントン」ですのでカーネギホールからは同じ地下鉄の駅「57丁目駅」です。
このオイスターバーではあらゆる牡蠣を食しました。
日本からはほとんどが「広島産」です。店員に「宮城の牡蠣を知っているか?」と尋ねたところ「ノー」でした。
今はどうでしょうか。気になるところです。
ここでおもしろい牡蠣を食べました。
緑色の部分が中身の半分以上を占めている牡蠣。見た目「グロテスク」。
聞いたところ「大西洋イギリスの海岸で採れる牡蠣だとか」名前を説明されましたが、そこまでの会話力がなくわかりませんでした。
この見た目グロテスクな牡蠣。ですが、本当に香よくおいしかった。
後に調べましたが、まだ分りません。
このオイスターバーにはワインはなく。スコッチを主とするウィスキーの品ぞろえ。
「そうだよなぁ、ワインは牡蠣に絶対合わない」
これは、アメリカでもいっしょでした。
スコットランドでは「生牡蠣にスコッチをかけて食べます」
特に、アイラモルトのようにピート臭のきついモルトは合うと思います。

鍋に入った牡蠣をこぼさないように、北浜の階段を上ります。
途中、のりの香と、共に乾燥機の機械音が聞こえてきます。
牡蠣剥きの人たちも、海苔を作っている人たちもとても忙しそうでした。
塩釜の冬の風物詩だったのかと、今にして思います。

そういえば・・・
9月に中学の同期会が開催されました。同じクラスの「ちばちゃん」(かき徳さん)と一緒でした。司会は「さうら君」(浦霞さん)。
二人を目の当たりにして「禅で生牡蠣」ばかり考えておりました(やっぱり)酔漢でございます。


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10 コメント

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こんにちは~。 (すず)
2010-12-15 10:17:00
 季節ですからね~、こちらでも牡蠣は賑やかに売られてますよ~♪わが家では、剥き身に日本酒を振りかけてオーブンで焼く「焼牡蠣」が家族に人気でよく作ります。

>ワインは牡蠣に絶対合わない」
 ああ良かった!(感涙)私以外にも、そう感じておいでの方がいらっしゃるのですね。海外のグルメ本などを読むと「白ワインのシャブリに牡蠣が王道」とあるのですが、「生臭さ倍増=海の味」という認識は、どうにも納得いきません。 禅で生牡蠣」これが至高の組み合わせです!
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好物 (ひー)
2010-12-16 16:02:27
子供のころはやはり酢の物には箸を伸ばしませんでした。
いつからなのか、すっかり嵌まりましたね。
昔、殻付ををかってきまして、近くの工場の焼却ようドラム缶 を使い中に火を起こし上に網をおいて焼いて食べましたよ 。
最近家でも鍋をしましたが、水の入った牡蠣は13粒しか入っておらず 。 鍋から牡蠣を探すのが大変でした、まぁ貰い物なので文句も言えませんがね。
三陸には3年ものもあるようですよ。
凄くデカイでした。
オイスターバーなど行ったこともありません。
そう言えば、以前に酔漢さんから食べ方を教えられたような。
最近ウィスキーから遠ざかってしまいました。
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すず様へ (酔漢です )
2010-12-17 10:30:06
ボジョレーヌーボの発売日に不思議と売れますのが「カキフライ」なのです。
これをおかずにして「ボジョレーヌーボ」を飲むのか、その関係まで詳しく知りませんが、いつもより相当数のカキフライが売れます。
酔漢流では「あまりおいしい組み合わせではない」ような気もします。
塩竈のお酒は生牡蠣に合いますよね。
冬の楽しみでもあるのでした。
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ひー様へ (酔漢です)
2010-12-17 10:34:06
宮城三年牡蠣。お目にかかったことがございません。興味ありです。
大きいんだろうなぁ。
「アイラモルトをふりかけた生牡蠣」は最近バーなどで出すそうです。
酔漢は「ウィスキー蒸し」をお勧めいたします。「日本酒蒸し」「ウィスキー蒸し」風味が違うのですが、どちらもいけます。
ですが、生を一つ。何もつけずに口に頬張る。
これが一番です。
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今は大好きです (丹治)
2010-12-21 13:38:39
牡蠣ですが、実を言うと小さい頃は苦手でした。
でも今は大好きです。

この間、夕食はパスタにしようということになっていました。
挽肉やらトマトやら買って家に帰ると、
母親が些か申し訳なさそうに「牡蠣もらったのよ」。
酔漢さん、小生がどう反応したか御分りかな?

もちろん即座に言いましたよ。
「パスタはいつでも作れる。今晩は牡蠣鍋にしよう!」

あと、牡蠣はお吸い物も好きです。
松島湾の牡蠣は小粒だから、お吸い物には最適ですね。
昔、
殻つきの牡蠣をストーブで焼いて食べた時の味が忘れられません。

牡蠣は北ドイツでも食べますよ。

酔漢さんとすずさんの考えには小生も賛成です。
白ワインを飲みながら食べた時の生臭さだけは、いただけません。
あちらの酒で牡蠣に合うといえば、スコッチでしょうか。
でも牡蠣を食べながら飲むなら、やっぱり日本酒でしょう。

「生臭さ倍増=海の味」ですか。
十人十色といいますか、蓼食う虫といいますか、
色々な考え方があるものですね。

酔漢さん、すずさん、
フランス人がそう思うなら思わせておきましょう。
我々はウマイ日本酒で乾杯です。

ソウルフードというのとはちょっと違うかもしれませんが・・・

ドイツに一年間おった時のことです。
あの頃は三十前だったから、三食肉でも平気でした。
でも時として無性に米のメシが恋しくなったものです。

アジアンショップに行けば、インディカ米なら手に入ります。
わざとおこげを作るような炊き方をして、
塩をまぶしたおこげのおむすびを食べてましたよ。
味噌汁は粉末をお湯に溶いただけですが、
実に美味かったです。
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丹治様へ (酔漢です)
2010-12-21 17:44:54
ご近所からの「牡蠣」
塩竈ならではですね。
大晦日の夕方。一本の電話が我が家(塩竈こまっつぁき)に届きます。
「最終の便で牡蠣さぁ贈ったからっしゃ。港までとりにきてけさいん」
桂島からです(父の中学同級生より)
自転車に乗ってまってますと。荷物の宛先を一人づつ読み上げるんですね。
「塩竈こまっつぁき、すいかんさぁぁん」
樽に入った牡蠣を受け取りました。
「しまった!自転車だべ」
樽の重さを考えてませんでした。
例の坂道は重かった。
でも、あの牡蠣の風味は忘れません。
「うめかったっちゃ!」
丹治さん。
牡蠣鍋は味噌でした?
「電話の後に聞けばえがった」
と思いました。
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牡蠣には日本酒♪ (すず)
2010-12-21 18:37:01
>丹治様へ

 人生の大先輩様に馴れ馴れしいですが、ご同意ありがとうございます♪ドイツには素晴らしい白ワインがたくさんありますが、牡蠣以外に、い~ぱい合う組み合わせがありますもの。

ところで、主人がハノーバーの見本市に出張した際の話しなんですが、各社の応接間に通されると、テーブルの上には必ずチョコが山盛りになったお皿が置いてあったそうです。それを先様は、大きな手でわっしわっしとチョコを掴んでは美味しそうに食べながらの商談だったそうで・・・なんだか微笑ましいエピソードでした。
 
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すず様へ (酔漢です)
2010-12-23 08:46:17
妹が「ドイツワイン」のプロなのですが、自身はワインはよく解らなくて・・
丹治氏は流石に詳しいです!
何が凄いかって言いますと「ラベルのドイツ語」が全部読めるというところです。
当たり前(丹治さんのお仕事なのですが)のことなのですが、毎回関心して聞いております。
丹治さんのコメントを待ちましょう・・ネ。
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Unknown (takeda)
2010-12-23 12:05:02
カキ、美味いですよねー
カキ養殖業者がお客様なので、今年は買わずに済みました(笑)。
ちなみに、むきたてのカキは何も味付けしないで、食べます。
変人扱いされます(笑)。
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Takeda様へ (酔漢です )
2010-12-24 19:13:54
生牡蠣は基本的に何もつけません。
敏さんと夏に海鞘を食べたときも、お互いに
「何もいらねぇから、そのままけさいん!」
でした。
ニューヨークのバーもそのまま出します。
注文すれば、スコッチとかレモンとかガーリックとか出してくれるだけです。
そのままが一番ですよねぇ!
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