プログラム。メッセージ。
恒例として「演出」そして「舞台監督」が、挨拶文を掲載させます。
上記、演出は「ある友人君」そして舞台監督は「いその君」。
ですが、本日の「くだまき」はこの二人が主役ではございません。
でもですよ。二十五年以上も前、広告を載せてくださいました下記のお店。
「まだあるのかや?」です。
特に、右下の「オリーブ」は、よく飯食いに行きました。
やはり?御髯を蓄えたマスターです。
ここの「オムライス」はおいしかったなぁ。
プログラムを作成するたびに、馴染のお店を回りました酔漢達でした。
「マスター。久しぶりだっちゃなや」
酔漢「唯梨庵」の扉を開きます。
まだ、唯梨庵が文化横丁にある頃でございます。
マスターは、以前コメントを頂戴しております「ひげ親父」様。
「酔漢君。本当久しぶりだねぇ。今日は一人?」
「一人だけんど・・一杯頂すかね!ボトル入ってったちゃね」
「残ってるよ。マルス。これだよね」
ボトルのマルスをストレート。それと、おかずは「ジャーマンポテト」。
店内は何時ものようにジャズが掛かっております。
「今日はおねげぇ事あってっしゃ」
「やっぱり?ポスター持ってるから・・これ店に貼るんだよね」
「なんだや。マスター分かったのすか?」
「酔漢君が紙包み持ってるから・・・今度の寄席?」
「今度は寄席ではねぇのっしゃ。芝居。演劇だすぺ!」
「『演劇』?やるの?」
「『落語』と『芝居』ばぁ、やってのっしゃ」
「あれ?いつから?」
「福祉大さぁ演劇同好会創ってっしゃ。俺もそのメンバーだっちゃ」
以前も語りましたが、宮城教育大学「みかみ」君は、演劇部から落研に入った変わり種。(おめぇ=酔漢→も、おんなしでねぇか)
「ポスター貼ればいいんだよね」
「おねげぇしてもいいすか?」
というわけで、暫らく唯梨庵の入口。階段を上がったすぐに貼って頂きました。
今、「招かれざる客」は本番中です。
これは、公演開始直前の僕らの会話。
受付をしてます「まき」ちゃんから楽屋に連絡です。
「先輩!大変です!」
「おい、本番直前でトラブルはなしだぜ」と、いその君。
「違うんですよ!お客さんが一杯来てるんですぅぅ」
「え?その・・どこが大変なのよぉ!」おおた君。
「だって・・・・そのぉぉ・・家の芝居ってそんなに人気があったかなぁぁ・・・って?」
「ああ・・・チケットだけは、売りに売ったからな!」平然と答える「猫写真家」君。
「おまぇと、みずま(刑事役)、それとロコちゃんは『歩くプレイガイド』って呼ばれて・・・」
「『猫写真家』には言われたくない!お前が一番売ったんだ!」
僕らが一体どうやってチケットを売ったのか。
これは、日ごろの友人関係と無関係ではないのです。が。
彼ら、彼女の場合は、まったく別なセールスをしておりまして・・。
因みに酔漢の場合。
落語の連中を中心に売った訳です。
「あん好さん!落語止めるの?」
「まさかぁぁ!おらいから落語取ったら何になるのすか!」
「だって、これは演劇のチケットでぇぇ」
東北学院大学落語研究会の歴々。
「出来るん・・・・ですか?」
「まぁやるのは・・やんだけんど・・」
「あん好さんの芝居・・・出て来たとたんに出囃子が流れて・・・」
「あのなぁ。アガサクリスティーの芝居に出囃子は流れない!」
「えっつ?これってホントウの・・・オシバイ?」
「冗談だと思ったのすか?正真正銘の演劇。しかも『さすぺんす』だべ!」
「これ、なんか後から笑えそうだと・・」
「それはナイ!」
という感じで、興味本位?かもしれませんが、5枚程買っていただきまして・・。
宮城教育大学落語研究会の面々。そして同大学演劇部面々。と言うように、酔漢が所属しております団体を中心にセールスしていたわけです。
ですから、まったく自分の事を知らない人達には売りつけて(言葉が過ぎておりますが・・・)おりませんでした。
なんやかやで40枚位のチケットを売りました。
ところが「みずま」君の場合は違っていて・・。
例えば、仙石線車中。(かれは石巻からの通学でした)。
OLさんや女子大生を見かけては・・。
「酔漢、俺ちょっくら行ってくっから」と姿を消しますと。
「おめぇ、苦竹から多賀城まで何やってたのすか?」
「うん!チケット売って来た!10名に話しして、4枚売って来た!」
「本当すか!なじょして・・・」
「世間話して、ナンパじゃない!ってしっかりアピールして。芝居やってるって話して・・・それで売った」
これはまさに天才的。天武の才!。
しかして、彼は今、東京のど真ん中で呉服屋さんの店長をしております。・・流石です。
そんなかんやでかれこれ100枚近く捌いております。
「猫写真家」君は学内での活動が中心。
通りすがりの学生や、例えば一週間に一回しか授業で出会うことのない奴らに。
「あのさぁぁ。今度家の演劇同好会が公演するんだけどさぁぁ・・・見に来ない?」的なソフト調のアプローチ。
(この口調に騙された?輩が何人いたのだろうかぁぁ・・・)
と、上記のように語りますと。本人から連絡がありそうで・・・(くだまき視聴者でございます故・・・)
公演終了後、学生食堂内で。
「おい『猫写真家』。今度は何のチケット売ってんだ!」と声かけられて・・。
「知った奴すか?」との酔漢の質問に。
「何かの授業で見かけたことはあったけどぉぉ。あんまし覚えてないなぁ。チケット売ったけ?かぁ?」
と、本人はお忘れのご様子で。
と言うわけで、猫写真家君も数百枚の販売。
ロコちゃんの場合。
「ちょっと!ちょっと!」と後輩連中を捕まえて・・。
「ポスター見た?」
「先輩なんですか?」
「えっつ?見てないの?演劇同好会公演のポスターよ!」
「知ってはいましたけどぉぉ」
「だったら暇?見に行ってもいいよ!」
「『見に行っても』って言われても・・・」
「じゃあぁ。ここにチケットあるから!1枚1000円。前売りだと安いよ!」
てな具合で数百枚完売。
せっちゃんの場合。
授業の開始前。早めに入る彼女。
「ねぇ。お芝居って興味ある?」
「えっつ?まぁ・・・」
「やったじゃん!そういう人探してたんだぁぁ」と満面の笑顔。(ワンレンの彼女の笑顔は・・横浜生まれの横浜育ちだしぃぃ・・・)
「少しでも興味あったら。お芝居見た方がいいよ!面白いって・・・私?私が出るわけないじゃん!」(威張っていうなぁぁ)
という半強制的、ソフト調で数百枚。
結果。あの戦災復興記念館大ホールがほぼ満員。
「奇跡だぁ!とは言え・・当然と言えば当然の結果・・だったような・・・」最後に「ある友人」君の言葉。
「優秀な役者はいなかったけど、優秀なセールスマンは揃っていた」とは、猫写真家君の台詞。
満員近い観客の中で芝居が出来る事は緊張もしましたが。
ガラガラよりははるかに気持ちのいいものでした。
ジャン そうさ!ぼくだけの秘密さ!だれも僕がどんな人間だか知らない。僕は危険なんだ!みなん気をつけるがいい。僕はきけんなんだからな!
ベニー リチャードはあなたがどんなに危険だか知らなかった。きっと驚いたでしょうね。
ジャン そうさ、仰天していた。鳩が豆鉄砲くらったみたいな顔してさ。それから、頭ががっくりとたれて、血が噴き出して、彼は動かなくなった。思い知らせてやったんだ!ぼくが思い知らせてやったんだ。もう僕を施設に送るわけにはいかないぞ!
ベニー そんな必要はないわ。あなたは利口だもの。警察は絶対に疑ったりはしないわ。
ジャン 馬鹿警察!馬鹿な老いぼれリチャード。
警部 追え!急ぐんだ!
最終幕近く。
ふと、袖から客席を観ますれば・・親父殿目を覚ましているようで、芝居を見ております。
「いびき・・・聞こえないな」
「家の親父もみってぺさ」
案外、見入っておりました、我が親父殿でございました。
恒例として「演出」そして「舞台監督」が、挨拶文を掲載させます。
上記、演出は「ある友人君」そして舞台監督は「いその君」。
ですが、本日の「くだまき」はこの二人が主役ではございません。
でもですよ。二十五年以上も前、広告を載せてくださいました下記のお店。
「まだあるのかや?」です。
特に、右下の「オリーブ」は、よく飯食いに行きました。
やはり?御髯を蓄えたマスターです。
ここの「オムライス」はおいしかったなぁ。
プログラムを作成するたびに、馴染のお店を回りました酔漢達でした。
「マスター。久しぶりだっちゃなや」
酔漢「唯梨庵」の扉を開きます。
まだ、唯梨庵が文化横丁にある頃でございます。
マスターは、以前コメントを頂戴しております「ひげ親父」様。
「酔漢君。本当久しぶりだねぇ。今日は一人?」
「一人だけんど・・一杯頂すかね!ボトル入ってったちゃね」
「残ってるよ。マルス。これだよね」
ボトルのマルスをストレート。それと、おかずは「ジャーマンポテト」。
店内は何時ものようにジャズが掛かっております。
「今日はおねげぇ事あってっしゃ」
「やっぱり?ポスター持ってるから・・これ店に貼るんだよね」
「なんだや。マスター分かったのすか?」
「酔漢君が紙包み持ってるから・・・今度の寄席?」
「今度は寄席ではねぇのっしゃ。芝居。演劇だすぺ!」
「『演劇』?やるの?」
「『落語』と『芝居』ばぁ、やってのっしゃ」
「あれ?いつから?」
「福祉大さぁ演劇同好会創ってっしゃ。俺もそのメンバーだっちゃ」
以前も語りましたが、宮城教育大学「みかみ」君は、演劇部から落研に入った変わり種。(おめぇ=酔漢→も、おんなしでねぇか)
「ポスター貼ればいいんだよね」
「おねげぇしてもいいすか?」
というわけで、暫らく唯梨庵の入口。階段を上がったすぐに貼って頂きました。
今、「招かれざる客」は本番中です。
これは、公演開始直前の僕らの会話。
受付をしてます「まき」ちゃんから楽屋に連絡です。
「先輩!大変です!」
「おい、本番直前でトラブルはなしだぜ」と、いその君。
「違うんですよ!お客さんが一杯来てるんですぅぅ」
「え?その・・どこが大変なのよぉ!」おおた君。
「だって・・・・そのぉぉ・・家の芝居ってそんなに人気があったかなぁぁ・・・って?」
「ああ・・・チケットだけは、売りに売ったからな!」平然と答える「猫写真家」君。
「おまぇと、みずま(刑事役)、それとロコちゃんは『歩くプレイガイド』って呼ばれて・・・」
「『猫写真家』には言われたくない!お前が一番売ったんだ!」
僕らが一体どうやってチケットを売ったのか。
これは、日ごろの友人関係と無関係ではないのです。が。
彼ら、彼女の場合は、まったく別なセールスをしておりまして・・。
因みに酔漢の場合。
落語の連中を中心に売った訳です。
「あん好さん!落語止めるの?」
「まさかぁぁ!おらいから落語取ったら何になるのすか!」
「だって、これは演劇のチケットでぇぇ」
東北学院大学落語研究会の歴々。
「出来るん・・・・ですか?」
「まぁやるのは・・やんだけんど・・」
「あん好さんの芝居・・・出て来たとたんに出囃子が流れて・・・」
「あのなぁ。アガサクリスティーの芝居に出囃子は流れない!」
「えっつ?これってホントウの・・・オシバイ?」
「冗談だと思ったのすか?正真正銘の演劇。しかも『さすぺんす』だべ!」
「これ、なんか後から笑えそうだと・・」
「それはナイ!」
という感じで、興味本位?かもしれませんが、5枚程買っていただきまして・・。
宮城教育大学落語研究会の面々。そして同大学演劇部面々。と言うように、酔漢が所属しております団体を中心にセールスしていたわけです。
ですから、まったく自分の事を知らない人達には売りつけて(言葉が過ぎておりますが・・・)おりませんでした。
なんやかやで40枚位のチケットを売りました。
ところが「みずま」君の場合は違っていて・・。
例えば、仙石線車中。(かれは石巻からの通学でした)。
OLさんや女子大生を見かけては・・。
「酔漢、俺ちょっくら行ってくっから」と姿を消しますと。
「おめぇ、苦竹から多賀城まで何やってたのすか?」
「うん!チケット売って来た!10名に話しして、4枚売って来た!」
「本当すか!なじょして・・・」
「世間話して、ナンパじゃない!ってしっかりアピールして。芝居やってるって話して・・・それで売った」
これはまさに天才的。天武の才!。
しかして、彼は今、東京のど真ん中で呉服屋さんの店長をしております。・・流石です。
そんなかんやでかれこれ100枚近く捌いております。
「猫写真家」君は学内での活動が中心。
通りすがりの学生や、例えば一週間に一回しか授業で出会うことのない奴らに。
「あのさぁぁ。今度家の演劇同好会が公演するんだけどさぁぁ・・・見に来ない?」的なソフト調のアプローチ。
(この口調に騙された?輩が何人いたのだろうかぁぁ・・・)
と、上記のように語りますと。本人から連絡がありそうで・・・(くだまき視聴者でございます故・・・)
公演終了後、学生食堂内で。
「おい『猫写真家』。今度は何のチケット売ってんだ!」と声かけられて・・。
「知った奴すか?」との酔漢の質問に。
「何かの授業で見かけたことはあったけどぉぉ。あんまし覚えてないなぁ。チケット売ったけ?かぁ?」
と、本人はお忘れのご様子で。
と言うわけで、猫写真家君も数百枚の販売。
ロコちゃんの場合。
「ちょっと!ちょっと!」と後輩連中を捕まえて・・。
「ポスター見た?」
「先輩なんですか?」
「えっつ?見てないの?演劇同好会公演のポスターよ!」
「知ってはいましたけどぉぉ」
「だったら暇?見に行ってもいいよ!」
「『見に行っても』って言われても・・・」
「じゃあぁ。ここにチケットあるから!1枚1000円。前売りだと安いよ!」
てな具合で数百枚完売。
せっちゃんの場合。
授業の開始前。早めに入る彼女。
「ねぇ。お芝居って興味ある?」
「えっつ?まぁ・・・」
「やったじゃん!そういう人探してたんだぁぁ」と満面の笑顔。(ワンレンの彼女の笑顔は・・横浜生まれの横浜育ちだしぃぃ・・・)
「少しでも興味あったら。お芝居見た方がいいよ!面白いって・・・私?私が出るわけないじゃん!」(威張っていうなぁぁ)
という半強制的、ソフト調で数百枚。
結果。あの戦災復興記念館大ホールがほぼ満員。
「奇跡だぁ!とは言え・・当然と言えば当然の結果・・だったような・・・」最後に「ある友人」君の言葉。
「優秀な役者はいなかったけど、優秀なセールスマンは揃っていた」とは、猫写真家君の台詞。
満員近い観客の中で芝居が出来る事は緊張もしましたが。
ガラガラよりははるかに気持ちのいいものでした。
ジャン そうさ!ぼくだけの秘密さ!だれも僕がどんな人間だか知らない。僕は危険なんだ!みなん気をつけるがいい。僕はきけんなんだからな!
ベニー リチャードはあなたがどんなに危険だか知らなかった。きっと驚いたでしょうね。
ジャン そうさ、仰天していた。鳩が豆鉄砲くらったみたいな顔してさ。それから、頭ががっくりとたれて、血が噴き出して、彼は動かなくなった。思い知らせてやったんだ!ぼくが思い知らせてやったんだ。もう僕を施設に送るわけにはいかないぞ!
ベニー そんな必要はないわ。あなたは利口だもの。警察は絶対に疑ったりはしないわ。
ジャン 馬鹿警察!馬鹿な老いぼれリチャード。
警部 追え!急ぐんだ!
最終幕近く。
ふと、袖から客席を観ますれば・・親父殿目を覚ましているようで、芝居を見ております。
「いびき・・・聞こえないな」
「家の親父もみってぺさ」
案外、見入っておりました、我が親父殿でございました。