大学時代、落語の高座、そして芝居の舞台。
この二つに縁のあった男は、酔漢を含めて二名おりました。
もう一人は宮城教育大学生「ほうとく君」です。
彼、落語を語るでも登場しておりますが、本当に多彩な技をもっている人間でした。
教育大学落語研究会のポスターは彼がデザインし、彼の作成でした。
何よりも、「アタック25」と「タイムショック」で百万円をそれぞれゲットしたクイズマニアでもありました。
ですが・・・何故か「ウルトラクイズ」では後楽園(当時)球場から外へは出られなかったのでした。
宮城教育大学演劇部に所属。清水邦夫脚本の芝居(名前失念)では主役を務めた男でした。
宮城教育大学落研創部の際に知り合いましたが、宮教演劇部へ出入りできたのも、彼のおかげでもあったのです。
猫写真家君はスタークエッダーの役です。
彼は在仙のアマチュア劇団にも所属しておりまして、彼は演技の基礎が出来ているそんな男でした。
彼から言われたことがございます。
「役者は落語家の演技は出来る。でも、落語家が芝居をやるには難しい部分もある」と。
これを、立場が似ている「ほうとく君」に話しをしました酔漢でございました。
「なるほどな。そういう見方も確かには・・ある」
「やっぱし、そうだすぺか?」
「でもな、酔漢、逆の見方も出来ると思う」
「何っしゃ?」
「確かに、噺家の演技は役者なら出来るだろう。でもな、落語を噺すとなると、台詞を憶えて話すというのとはわけが違うと思わないか?」
「台詞をそのまま、落語に置き換えて話すことは出来るだろうけど、落語の間であるとか、上下一つとっても、短い時間で会得することは、なかなか出来ることではないと思う」
落語のリズムは、確かに、肌で感じ取る部分が大きい。これは、学院大学「ぶんこうさん」(現 山寺さん)も言っていたことでした。
しかし、芝居の台詞に大変な苦労をいたしました酔漢です。
酔漢、登場いたします。
ジュリアンファラーの役でございました。
部長刑事(みずま君)はアルコーヴの小窓から外を見ている。誰かが近づいてくるのを認め、フランス窓の下手側へ行く。
「じゃぁ、まき!行ってくる。プロンプのフォロー宜しく頼む」
「何言ってるんですか!先輩が台詞抜けるなんて私考えてませんからネ」
彼女の笑顔に少しは救われたような気持ちがしたのでした。
ジャン(なかだて君) (椅子の上で、向き直りながら、うれしそうに)やあジュリアン!ジュリアン!
ジュリアン(酔漢) (ジャンの方を見やってから)ローラ!いましがた話を聞いた。何とも・・・お悔みの言葉もない・・・。
警部(としお君) おはようございます。ファラー少佐。
ジュリアン とんだことになったものだ。気の毒なリチャード。
ジャン ここで車椅子に坐ってしんでたんだよ。丸く縮こまってね。そして胸に紙がはさんであった。なんて書いてあったか知ってる?「借りは完全に返した」って書いてあったんだ。
ジュリアン (ジャンの肩をたたいて)そうか、そうか、わかったよ、ジャン。
ジャン どきどきするじゃない、ねえ?
ジュリアン(ソファの下手側に来て、物問いたげにスタークエッダーを見ながら)ああ、ああ、そうだな、おもしろいな。
警部 こちらはスタークエッダーさんです。こちらはファラー少佐、こんど下院議員になられるかもしれない方です。補欠選挙に立候補しておられるのですよ。
スタークエッダー、立ち上がっているが、紹介されて、ソファの上手側からその後ろを回る。男達、出会い、握手する。
ジュリアン はじめまして
スタークエッダー(猫写真家君) よろしく
警部 スタークエッダー氏は、ゆうべ実際に犯人を見ておられるのですよ。
スタークエッダー 車が溝にはまっちまいましてね。電話と、できれば手助けをお願いできないかと思って、この家へ来るところだったんです。
ジュリアン それでその男はどっちへ逃げました?
スタークエッダー 全然わかりません。手品みたいに霧の中へ消えちまいましたからね。
ジャン ねぇジュリアン、いつかあんたリチャードに言ったことがあるよね!「そのうち誰かが彼の頭を撃ちぬくだろう」ってね。
ジュリアン 私がか?覚えていないな。
ジャン ううん、言ったよ!言ったてば。夕食のときにね。何かのことで、あんたとリチャードとが議論しててさ。そのうちにあんたが言ったんだ。「いつかそのうちに、誰かがあんたの頭を撃ちぬくことになるぞ、リチャード」って。
警部 注目すべき予言ですな。
ジュリアン そりゃまぁ、リチャードと彼の銃とは、相当に迷惑なしろものだったからな。みんながあれには眉をひそめておった。そう例えばあの男だ。覚えているだろローラ、庭師のグリフィスだよ。はら、あの・・・リチャードがくびにした・・・あの男が何度か私に言っていた。「見てなさいよ、いつかきっとあっしは銃を持って出かけてって、ウォリック氏を射殺してやるから」ってね。
ローラ(みつえちゃん) まぁ、グリフィスはそんなことをする人じゃないわ。
ジュリアン いや、いや、もちろんそうだとも。わたしは、何もそんな意味で言ったんじゃない。私の言いたいのは、その・・みんながリチャードのことをそんなふうに言っていたということなんだ。(ジュリアン煙草を一本取り出す)夕べここへ来てみればよかったんだが。そのつもりだったんだ。
「酔漢!台詞言い回し!ちがぅぅぅぅ!!!!!」
練習中、「ある友人君」(わしあし君)からストップがかかりました。
「そのうぅぅ・・・言葉の根本がぁダ!せっちゃん少し説明してくれるか!」
「何っていったらいいんだろう・・・チガウ!ってわかるんだけど、どう直していいのか・・・・だって、日本語、通常の会話でもおかしいってことじゃん」
「分かった、俺が説明する!」と、おおた君。
もうこれは神妙に聞くしかない。頭の中でそう考えております、酔漢です。
「『お悔み』ってまったく江戸弁だぁ。『く』のアクセントが強すぎて、この発音は一本調子で話す。単語発音の間違い。そして、『とんだことになった・・・』お前なぁ空飛んでどうすんのよ!『そうか、そうか』は感情が違う!脚本をよく読んで!同情とも違うそんな感情。ここはポイントだから、もう一度!」
ダメだし!何度も・・です。
読み込みの段階からです。
ローラ (そっと)ジュリアンあなたに話さなきゃならないことがあるのよ。
ジュリアン (小声で)気をつけたまえ
スタークエッダー煙草を取り出す。
スタークエッダー 吸っても構いませんか?
ローラ ご自由に
スタークエッダー (ジュリアンに)恐縮ですが、ライターをお借りできますか?
ジュリアン いいですとも、さあどうぞ。
スタークエッダー ほう、いいライターですな、これは。
ローラちょっと身動きしかけるが、思いとどまる。
ジュリアン (無頓着に)ええ、なかなか性能がいいですよ。
スタークエッダー (それをひねくりまわしながら)ちょっと、独特なつくりですな。ありがとうございました。(ジュリアンにライターを渡す)
全員が舞台から退出。
舞台、ローラとジュリアンの二人となる。
ローラ ジュリアン!あのライター!わたしのだ!って言っちゃったのよ!
ジュリアン 君のだって、言ったって?警部にかい?
ローラ いいえ、あの人に。
ジュリアン 今の、あの男に・・?ローラ!
ローラ 気をつけて。あの人、聞いているかもしれないわ。
ジュリアン そもそも、あの男、何もんなんだ。君は知っているのか?
ローラ いえ、知らない人よ。ただ、ゆうべ車が事故を起こしたとかで、ここへ駈け込んできたの。あの直後に・・そして、指紋が!
ジュリアン なんの指紋だい?
ローラ あのテーブルの上にあったのよ。あそこのあのテーブルと、窓ガラスに。あれ・・・あなたの?
ふたたびスタークエッダーがテラスを横切っているのを示す。窓の方は見ず、ローラ、スツールの向こう側に来る。
ローラ それはどうも、御親切に、ジュリアン。きっといろいろな手続きやら何やらで、あなたのお力をお借りすることになると思うわ。
ローラ ジュリアン、あれ、あなたの?よく考えてみて・・
ジュリアン テーブルの上だって?うん、そうかもしれない・・。
ローラ ああ、どうしましょう!どうしたらいいの?警察はあれが例の男のだと思っているわ。マグレガー・・の!
ジュリアン ならそれでいいじゃないか。勝手にそう思わせておけばいい。
ローラ でも・・・もしかして・・・
ジュリアン 僕はもう帰らなきゃいかん。
一幕終了の場面。一気に緊張感が高まります。
酔漢、袖へ。
「先輩!なかなか・・でしたよ!」まきちゃんが声をかけてくれました。
「プロンプは・・・いらなかった・・・か・・少し安心」
「先輩が舞台を移動するたびに、セットの間を往復してましたぁぁ」
「ありがと・・・な」
とほっとしているのもつかの間。
ロコちゃんから声。
「酔漢君、いそいでメイク室!もう一回メイクしなおすんだからぁぁ」
「えっつ?」
「金魚鉢(後方の照明、音声の部屋)から、連絡があって、酔漢君のメイクくすんでいるって!」
「何で?」
「たぶんね皮膚の体質よね・・化粧が皮膚に吸い込みやすいっていう・・」
「そうなんだ・・化粧なんてしないから解らなかった・・」
「二幕、すぐの登場でしょ、時間がないから、ここで直すね!」
と、いうわけで、酔漢、ロコちゃんからメイクを直されています。
脇では、みずま君ととしお君の二人。
二幕、すぐ掛け合いをする、メアリー・エンジェル(メイド)役の、てるよがおりました。
「へーーっつ。酔漢の肌って、敏感体質?」
「しゃねぇっちゃ!」
「酔漢君、緊張感なし!宮城語!禁止!」
二幕へ。酔漢が今だ語られることと相成りました台詞から始まります。
写真、掲載。
お時間のある方、声出して読んでみてください。
この二つに縁のあった男は、酔漢を含めて二名おりました。
もう一人は宮城教育大学生「ほうとく君」です。
彼、落語を語るでも登場しておりますが、本当に多彩な技をもっている人間でした。
教育大学落語研究会のポスターは彼がデザインし、彼の作成でした。
何よりも、「アタック25」と「タイムショック」で百万円をそれぞれゲットしたクイズマニアでもありました。
ですが・・・何故か「ウルトラクイズ」では後楽園(当時)球場から外へは出られなかったのでした。
宮城教育大学演劇部に所属。清水邦夫脚本の芝居(名前失念)では主役を務めた男でした。
宮城教育大学落研創部の際に知り合いましたが、宮教演劇部へ出入りできたのも、彼のおかげでもあったのです。
猫写真家君はスタークエッダーの役です。
彼は在仙のアマチュア劇団にも所属しておりまして、彼は演技の基礎が出来ているそんな男でした。
彼から言われたことがございます。
「役者は落語家の演技は出来る。でも、落語家が芝居をやるには難しい部分もある」と。
これを、立場が似ている「ほうとく君」に話しをしました酔漢でございました。
「なるほどな。そういう見方も確かには・・ある」
「やっぱし、そうだすぺか?」
「でもな、酔漢、逆の見方も出来ると思う」
「何っしゃ?」
「確かに、噺家の演技は役者なら出来るだろう。でもな、落語を噺すとなると、台詞を憶えて話すというのとはわけが違うと思わないか?」
「台詞をそのまま、落語に置き換えて話すことは出来るだろうけど、落語の間であるとか、上下一つとっても、短い時間で会得することは、なかなか出来ることではないと思う」
落語のリズムは、確かに、肌で感じ取る部分が大きい。これは、学院大学「ぶんこうさん」(現 山寺さん)も言っていたことでした。
しかし、芝居の台詞に大変な苦労をいたしました酔漢です。
酔漢、登場いたします。
ジュリアンファラーの役でございました。
部長刑事(みずま君)はアルコーヴの小窓から外を見ている。誰かが近づいてくるのを認め、フランス窓の下手側へ行く。
「じゃぁ、まき!行ってくる。プロンプのフォロー宜しく頼む」
「何言ってるんですか!先輩が台詞抜けるなんて私考えてませんからネ」
彼女の笑顔に少しは救われたような気持ちがしたのでした。
ジャン(なかだて君) (椅子の上で、向き直りながら、うれしそうに)やあジュリアン!ジュリアン!
ジュリアン(酔漢) (ジャンの方を見やってから)ローラ!いましがた話を聞いた。何とも・・・お悔みの言葉もない・・・。
警部(としお君) おはようございます。ファラー少佐。
ジュリアン とんだことになったものだ。気の毒なリチャード。
ジャン ここで車椅子に坐ってしんでたんだよ。丸く縮こまってね。そして胸に紙がはさんであった。なんて書いてあったか知ってる?「借りは完全に返した」って書いてあったんだ。
ジュリアン (ジャンの肩をたたいて)そうか、そうか、わかったよ、ジャン。
ジャン どきどきするじゃない、ねえ?
ジュリアン(ソファの下手側に来て、物問いたげにスタークエッダーを見ながら)ああ、ああ、そうだな、おもしろいな。
警部 こちらはスタークエッダーさんです。こちらはファラー少佐、こんど下院議員になられるかもしれない方です。補欠選挙に立候補しておられるのですよ。
スタークエッダー、立ち上がっているが、紹介されて、ソファの上手側からその後ろを回る。男達、出会い、握手する。
ジュリアン はじめまして
スタークエッダー(猫写真家君) よろしく
警部 スタークエッダー氏は、ゆうべ実際に犯人を見ておられるのですよ。
スタークエッダー 車が溝にはまっちまいましてね。電話と、できれば手助けをお願いできないかと思って、この家へ来るところだったんです。
ジュリアン それでその男はどっちへ逃げました?
スタークエッダー 全然わかりません。手品みたいに霧の中へ消えちまいましたからね。
ジャン ねぇジュリアン、いつかあんたリチャードに言ったことがあるよね!「そのうち誰かが彼の頭を撃ちぬくだろう」ってね。
ジュリアン 私がか?覚えていないな。
ジャン ううん、言ったよ!言ったてば。夕食のときにね。何かのことで、あんたとリチャードとが議論しててさ。そのうちにあんたが言ったんだ。「いつかそのうちに、誰かがあんたの頭を撃ちぬくことになるぞ、リチャード」って。
警部 注目すべき予言ですな。
ジュリアン そりゃまぁ、リチャードと彼の銃とは、相当に迷惑なしろものだったからな。みんながあれには眉をひそめておった。そう例えばあの男だ。覚えているだろローラ、庭師のグリフィスだよ。はら、あの・・・リチャードがくびにした・・・あの男が何度か私に言っていた。「見てなさいよ、いつかきっとあっしは銃を持って出かけてって、ウォリック氏を射殺してやるから」ってね。
ローラ(みつえちゃん) まぁ、グリフィスはそんなことをする人じゃないわ。
ジュリアン いや、いや、もちろんそうだとも。わたしは、何もそんな意味で言ったんじゃない。私の言いたいのは、その・・みんながリチャードのことをそんなふうに言っていたということなんだ。(ジュリアン煙草を一本取り出す)夕べここへ来てみればよかったんだが。そのつもりだったんだ。
「酔漢!台詞言い回し!ちがぅぅぅぅ!!!!!」
練習中、「ある友人君」(わしあし君)からストップがかかりました。
「そのうぅぅ・・・言葉の根本がぁダ!せっちゃん少し説明してくれるか!」
「何っていったらいいんだろう・・・チガウ!ってわかるんだけど、どう直していいのか・・・・だって、日本語、通常の会話でもおかしいってことじゃん」
「分かった、俺が説明する!」と、おおた君。
もうこれは神妙に聞くしかない。頭の中でそう考えております、酔漢です。
「『お悔み』ってまったく江戸弁だぁ。『く』のアクセントが強すぎて、この発音は一本調子で話す。単語発音の間違い。そして、『とんだことになった・・・』お前なぁ空飛んでどうすんのよ!『そうか、そうか』は感情が違う!脚本をよく読んで!同情とも違うそんな感情。ここはポイントだから、もう一度!」
ダメだし!何度も・・です。
読み込みの段階からです。
ローラ (そっと)ジュリアンあなたに話さなきゃならないことがあるのよ。
ジュリアン (小声で)気をつけたまえ
スタークエッダー煙草を取り出す。
スタークエッダー 吸っても構いませんか?
ローラ ご自由に
スタークエッダー (ジュリアンに)恐縮ですが、ライターをお借りできますか?
ジュリアン いいですとも、さあどうぞ。
スタークエッダー ほう、いいライターですな、これは。
ローラちょっと身動きしかけるが、思いとどまる。
ジュリアン (無頓着に)ええ、なかなか性能がいいですよ。
スタークエッダー (それをひねくりまわしながら)ちょっと、独特なつくりですな。ありがとうございました。(ジュリアンにライターを渡す)
全員が舞台から退出。
舞台、ローラとジュリアンの二人となる。
ローラ ジュリアン!あのライター!わたしのだ!って言っちゃったのよ!
ジュリアン 君のだって、言ったって?警部にかい?
ローラ いいえ、あの人に。
ジュリアン 今の、あの男に・・?ローラ!
ローラ 気をつけて。あの人、聞いているかもしれないわ。
ジュリアン そもそも、あの男、何もんなんだ。君は知っているのか?
ローラ いえ、知らない人よ。ただ、ゆうべ車が事故を起こしたとかで、ここへ駈け込んできたの。あの直後に・・そして、指紋が!
ジュリアン なんの指紋だい?
ローラ あのテーブルの上にあったのよ。あそこのあのテーブルと、窓ガラスに。あれ・・・あなたの?
ふたたびスタークエッダーがテラスを横切っているのを示す。窓の方は見ず、ローラ、スツールの向こう側に来る。
ローラ それはどうも、御親切に、ジュリアン。きっといろいろな手続きやら何やらで、あなたのお力をお借りすることになると思うわ。
ローラ ジュリアン、あれ、あなたの?よく考えてみて・・
ジュリアン テーブルの上だって?うん、そうかもしれない・・。
ローラ ああ、どうしましょう!どうしたらいいの?警察はあれが例の男のだと思っているわ。マグレガー・・の!
ジュリアン ならそれでいいじゃないか。勝手にそう思わせておけばいい。
ローラ でも・・・もしかして・・・
ジュリアン 僕はもう帰らなきゃいかん。
一幕終了の場面。一気に緊張感が高まります。
酔漢、袖へ。
「先輩!なかなか・・でしたよ!」まきちゃんが声をかけてくれました。
「プロンプは・・・いらなかった・・・か・・少し安心」
「先輩が舞台を移動するたびに、セットの間を往復してましたぁぁ」
「ありがと・・・な」
とほっとしているのもつかの間。
ロコちゃんから声。
「酔漢君、いそいでメイク室!もう一回メイクしなおすんだからぁぁ」
「えっつ?」
「金魚鉢(後方の照明、音声の部屋)から、連絡があって、酔漢君のメイクくすんでいるって!」
「何で?」
「たぶんね皮膚の体質よね・・化粧が皮膚に吸い込みやすいっていう・・」
「そうなんだ・・化粧なんてしないから解らなかった・・」
「二幕、すぐの登場でしょ、時間がないから、ここで直すね!」
と、いうわけで、酔漢、ロコちゃんからメイクを直されています。
脇では、みずま君ととしお君の二人。
二幕、すぐ掛け合いをする、メアリー・エンジェル(メイド)役の、てるよがおりました。
「へーーっつ。酔漢の肌って、敏感体質?」
「しゃねぇっちゃ!」
「酔漢君、緊張感なし!宮城語!禁止!」
二幕へ。酔漢が今だ語られることと相成りました台詞から始まります。
写真、掲載。
お時間のある方、声出して読んでみてください。
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