吾輩は設備設計である

設備設計という仕事に云十年。理不尽なこと自分のぷち自慢、失敗談などを書いています

書類大国日本

2011-02-12 16:31:58 | Weblog
先日 あるビルを市内に持つオーナーから電話があった

オーナー :また定期報告が出ていないから出せ出せと何回も電話がかかって
      くるけど どうした良いですかね
      去年もやったし たまらん~

僕  : あ そうですか 参ったですね そんな毎年は無理ですよね・・・
      とにかく罰則があるかどうか も一度調べてみますね


というわけで建築基準法第101条に ”100万円以下の罰金に処する”
というのを確認して  う~ん

実は昨年も いやいやながら 排煙や非常照明のテストをある会社に依頼し
僕も立ち会って 定期報告の書類を数件分出したばかり あれからもう1年
たつのである

オーナー: なんか日本はおかしゅうなりよるですね こげんことばっかりして
       から
僕 :そうですよね 自分たちは現場に来んし、書類さえ出せばよかとでもんね!
   


そうなのだ 省エネ法も300㎡以上の義務が出来て 定期報告 それになんだキャスビーとかいう訳のわからないものまで みんな書類さえ完備しておけばいいのだ

定期報告についてはまじめにやれば50万円はかかる
何故なら FD(防火ダンパー)や防煙ダンパーのテストはテストで作動させると
また復旧しないといけないし、点検口も近くに無いといけない
 他人の話によると 出来ないところはいいです と言ったとか
大体それはおかしいのだ 出来ないところほど問題であって
非常照明の点灯試験なんてやってもあまり意味はないのだ
ところがFDやSFDや機械排煙の試験なんていうのは店を休まないと出来ないくらいに
たいへんなのだが・・・ おかしな法律がこのまま 存在し続けるのか
しかも1級建築士が出すことになっているので複雑なのだ。通常消防設備の場合は
専門の防災屋がメンテナンスしていてその会社が検査報告を出してくれるように
なっているので いいのだが
1級建築士は設備に”疎い”のにわざわざそうしたのは
”客観的高度な知識を期待したのであり” だそうな  逆じゃない?
設備に関して高度な知識なんてあるわけないじゃん・・・

えい もう去年のデータをコピーして提出してしまうか
そうだ毎年適当な報告する位ならそうだそうだ
その替わりに 3年に1回は排煙やダンパーの作動試験をちゃんとやろう

そういうふに 施主に進言するかな そのほうが 安全になるし
コメント (2)
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