吾輩は設備設計である

設備設計という仕事に云十年。理不尽なこと自分のぷち自慢、失敗談などを書いています

コンクリート打ち放しはどうなんだ

2013-08-16 21:01:46 | Weblog
昔、コンクリート打ち放しで出来た建築事務所に出入りしていました

そのときの打合せは冬場でしたが心底から冷える冷える
やっぱ難しいな と思った

次は別の建築事務所の所長宅でやっぱ一部に打ち放しの部屋があった

そこでしばらく歓談していたが どうも気になる 
それはたぶんカビ臭だったと思う

そして最近であるが あるリゾートホテルで 打ち放しではないが
ヨーロッパ建築を意識したようなコンクリートと木が融合した
たぶんジョリパッドみたいなで仕上げである
ここはフロントに入った瞬間、あッ あの臭いだ そうカビ臭であろう
そこはまだいいのだが部屋に案内され ギャッ 最悪 寝れるかな
目に来るようなカビ臭である
このホテル やや高原にあって外気温は3℃位は下界より低い

僕の推察はこうだ  冬場に断熱が無い外壁
その中でストーブを焚き暖をとる
外壁からの冷輻射があってドンドンと焚かないと寒い
だからどんどん焚く ヤカンを掛けて中の湿度は良好
なかなか快適である でも少しずつ外壁内側に結露が発生
新しいうちはまだいいのだが これを2~3年繰り返す
カビの菌がジョリパッドらしき仕上げに根を張ってしまい
カビの菌床が出来あがる 
もう手遅れ 
とこういうところに宿泊したみたいだ
こういう建物は山ほどあるだろう

先日 JIAの主催で東大の前先生 この人は最近エコハウスに関する出版で
有名な方であるが
この方の講演は実に痛快であった
打ち放しを揶揄するようなでもちゃんと理論と実測に裏付けされたお話で
一部の建築家はその揶揄話に笑って聞いていた方が多いなかむかついていた
に違いないよな と思いながら この先生よくいうわ でもほんとだし

というようなことがあった
結局つまるところ断熱のない密閉空間でちゃんとした暖をとるなら やがて行く末は
ガビ  ということだと思う
世の建築家さん 打ち放しをしたければ それなりの覚悟や工夫が必要ということか



コメント (4)
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外調機の功罪

2013-08-03 10:09:50 | Weblog
最近は外調機を設計図に織り込むことがはんとうに増えました

でもそのおかげで何かとVE論争やはては施工者から意味が無い等という意見まで

実にこの件に関しては意見も様々で実にバリュエーションゆたかです

先日竣工した老人ホーム

施主側にたいへん信頼されている設備業者さんが特命で施工することになったのが運のツキ

彼らの意見を建築家に遠慮なしにぶつけてきていたらしいのだ  いわゆる欠席裁判

果ては「外調機を無くしてくれたら500万円下げます」とも言ったとか

でもその建築家は 僕のシナリオでいくということで決めていたのでそれには乗らなかったと

か そんなことを竣工後に聞かされて・・・・

でもそれはそれで嬉しい部分もあったし 運転の仕方やなんやらで訪問することに

僕 「 500万下げるというけど替わりにどんな提案だったかですよ、結局そんなに落ちるわけ

ないのに 」   結局欠席裁判の中身は解らずじまい

逆に別の物件では

全体に外調機が入っているのに何故ここだけは入って無いのか?という疑問が施主から

それは1階のレストラン部分が焼肉のロースターの排気と連動して生外気を送り込んでいるのだ

が ここのとこ異常な高温外気が入ってきて部分的に暑い部分がある

外調機を入れたらこんなことにはならなかったのに・・・という施主側のシンプルな疑問

「外調機は結構お高いし局所的、一時的に使うにはコストパフォーマンスが悪いのです」

という説明で 納得してもらったのだが でも不快なので  ということで他の部分に

吹いた外気が流れてくるように という提案をして 納得して頂きました

外調機の使い方 今後まだまだ面白い
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