吾輩は設備設計である

設備設計という仕事に云十年。理不尽なこと自分のぷち自慢、失敗談などを書いています

パイプファンの使い方

2006-06-29 12:15:30 | Weblog
パイプファンは少量の換気をする場合は デザインもキュートで壁にも天井にも設置でき 安価で大変使い勝手がいい 
しかし問題が2点ほどあるのだ
1つは逆流防止の機能が無いので(最近逆流機能付きも登場した)
例えばトイレの排気に使う場合、ファンが止まっている場合には どういうことになるのかというと 台所のレンジフードをONしたときには便所のパイプファンが外気侵入ガラリとなって便所経由で外気が台所に流れてくることになるのだ これは気持ちのいいものではない
もうひとつは 本来パイプファンはプロペラのファンでありシロッコファンでないので長いダクトになると押し切れなくてうなり音を発生する ダクトが短くても給気が無い場合も音が異常に大きくなるのだ
基本的には天井扇が無難、デザインで使いたい場合は検討しないといけないということになります やはりカタログの音圧レベルは低くてもプロペラファンは要注意ということなのです
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プロパン屋の嘆き

2006-06-27 14:02:38 | Weblog
数年前までは空調でガス(GHP)を使う場合の我々の検討パターンがあった
それは 灯油で検討したものをプロパン会社に提示し その料金に限りなく近ずくようにしむけたのだ 
そのころの空気は利益よりもとにかくシェアを獲得することにあったようで おおむねこちらの思惑どうりに運んで ランニングコストが下がり施主もバンザイ 僕らも顔がたったものだ
ところが ここ1~2年プロパン業界のテンションが大きく下がり ”施設もの”に近づかないようにしているようだ。
3~4年前は110円/㎥まで価格が下がっていたので 灯油並だった から 都市ガス地域ですらプロパンなんて結論がでていた
今はなんと250円でもきびしい とか
あの当時私は随分激安プロパンを導入した 今当時の単価が今なお引きつがれ すみませんね~ 彼らは大変な逆ザヤなのだ
で 熱いものに懲りてナマス状態
長期戦略がたたないような状態らしい
でも プロパンのGHPは使い道はある そうですね 年間 10%位の使用頻度の場所は成り立つのだ 逆にいうと 使用頻度の低い公共の なんとか会館のホールなんてのは いいのだ それ以外は家庭用を除いてきびしい  それが自然の流れ

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情報弱者

2006-06-23 17:39:49 | Weblog
今日 さきほどフジモリ産業さんが見えてダクトの話をしていたら 中空スラブもやっているとのことから積年の疑問をぶつけてみた
中空スラブも中を利用して配管や電気を通せたらいいんですがね~
通せますよ
えっ でもかなり制約があるし使い物にならないでしょう?
いやあ あるデベロッパーさんなんかと一緒にばんばんやってますよ

愕然とした
いままで 何度もやろうとしても 抵抗勢力や情報不足で 中空を利用することは不可能と思っていたのだ
 これは是非やらねば
やはり福岡は情報敗者というかメーカーやゼネコン 構造設計までもがグルになって出来ないことにしていたのだ 
この事実は使える
ためしにマンションに強い K子さんに聞いてみたら やっぱり ビックリしていたのだ
やはり東京でないと先進的なことは大変なのだ ということを痛感した
今度は意匠、構造、設備に加えて このメーカーをいれて中空ダクトを設計するのだ
楽しみが増えた
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喫煙室の考え方

2006-06-21 15:33:48 | Weblog
最近 分煙ということで既存庁舎や事務所工場など やはり全面禁煙を強いるのは無理があるということが解り 喫煙室を作るという お仕事をだいぶさせてもらった
そのときのノーハウを私なりに公開しま~す
①換気回数は100回/H位の思い切った換気量 場合によっては200回 と桁違いの換気量が必要です でないと 失敗しますよ
そして換気扇の音にも十分配慮しないといけません 小さいのを数台設置するとかでいい
②そのときの給気の考え方ですが 一般室の排気がありますよね。 便所の排気とかと違ってまだ十分きれいなのですね~  これを外部に捨てないで喫煙室に捨てるんですよ 要するに喫煙室は排気チャンバーになるわけです そしたら 多少の空調された空気が入ってきて しかも 建物全体の給気量も少なくなり かなり省エネになりますよ
③気流の制御はかなり難しいと思うこと トルネードの気流を作り出すこともやったが中途半端ではいまいちなのだ
④室内の壁天井はパネルみたいな水で拭けるものにする

⑤昼休みは大人数で混み合うのでスペースは要注意

⑥間仕切りを設けない喫煙コーナーはちゃんとやろうとするなら強烈に難しい
 トルネード技術を織り交ぜて それでも完全には出来ないことを 事前にアピー ルしておく必要がある ま 1000万円くらいかければ別だが

 
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メーカーリスト

2006-06-16 10:02:27 | Weblog
シンドラーのエレヴェーターが大変な問題になっている
私こと下衆が考えるのは基本的には①役所の怠慢②横並びや平等に対する理念無き惰性③設置後のメンテナンスに責任を持たない建築業界の体質
などが原因だと思う
ちなみに 質がよく故障の少ないメーカーは特命にて図面に織り込まれるべきで、そういう品質競争こそ建築側で舞台を作ってあげるべきだ
ちなみに我が社の図面には1社指定の製品がかなりある 明確な理由がある場合は設計事務所として長期的には他のメーカーを育てることにもなる 指定することでそのメーカーが調子に乗って値下げに応じないなんていうのは過去にはあったが最近はないようだ
とくに今研究しているのは ある製品の設置後のメンテナンス費である 昔からよく聞く話だが タダ同然で仕事を請けてメンテナンス料でもとをとる なんてことが横行していた これはゼネコンが儲かるが施主は長年にわたって損害をこうむることになる 従って 我々の義務として製品の価格、品質とメンテナンス費を事前に図面に記入してその条件に合うメーカーしか導入できない  つまり製品とメンテナンスをセットで製品の品質とみなす という考えかたである 
でないと設計の怠慢によりメンテ無視の安価な製品ばかりが氾濫してしまう
結果メーカーのモラルや正義感はなくなり メーカーの営業マンも魅力ある人材が無くなってしまっているのだ
逆にメーカーの体質の問題も存在する
メンテと販売が仲が悪いというか連携ができてないのでメンテ費も横並びだったり画一的だったり 変に公共建築単価だったりする
そういうときはどんな有力なメーカーであろうと切ることが肝心
これは設置されてしまってからでは手遅れなのである
多少うちも実行している これは正義感である
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勝ちを意識したとき

2006-06-13 09:54:34 | Weblog
昨日のオーストラリア戦さすがにガッ・・クリきてしまった
3点目が入ったときはえぐられた深い傷に塩を擦り込まれたような妙な気分だった
原因は采配面技術面いろいろな意見があると思うが 私は大きな原因が別のところにあると思う
1点とって相手も疲れてきた これは勝てるぞ    と思った瞬間選手の脳裏には様々な雑念が湧いてきたのだ   ここはかっこよく勝とう  俺たちかっこいいかなあ  ヒーローインタビューでは何をしゃべろうかなあ  ケガしないようにしないとなあ  そうなると体は筋肉が硬直し 大脳が体を動かすようになり 本来の動物的な動きが出来なくなるのだ  ゴルフも100の壁90の壁が存在するのはスコア勘定をするからだ
ふつうはチームリーダーがいて それをいましめるものだ それが不在。
結局中田の存在が皮肉にも逆転につながった主因とみる
スポーツに限らず何事も ひたむきにがむしゃらにやらないと負けるのだ
唯一期待が残るのは追い詰められた羊が無い牙をむいて自滅覚悟で戦う可能性に賭けたい
ぶっちゃけオーストラリアのほうが強いクラアチアはもっと強いでも逃げ場を失った日本人はもっと強いハズ
弱小な営業力の無い事務所がもの凄いパホーマンスを生み出している現実をたくさん知っているからこそ それを信じたい
でもくやしい リードしたら大黒と巻の投入だった(結果論だが・・)
サッカーは野球より精神面が大きいことを学んだ瞬間だった
       負けて知るサッカーの面白さ
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初登場のスーパーゼネコン

2006-06-12 18:36:06 | Weblog
またスーパーゼネコンの話で申し訳ありません
今までこの記事に登場したのは3社でした 4社目です
実は今からうちにくるという 
おいおい今日は華のオーストラリア戦だよ 9時半までに終わればいいが
今日収拾が着かなければ あすのコンクリート打ちは中止 
そんなこと解っていた筈なのに
君たちサラリーマンの大群はいったい何を毎日やっているんだい?
君たちが激安で雇っているサブコンになにもかもさせようとするからこういう事態になるんだ
その値段で頼みたければ徹夜して施工図くらいは自分で書いて渡すのが誠意っていうもの
もう みんな だまされないのだ 
騙したければ また新手の儲け話をでっちあげて いかにもありそうな夢のストーリーを考えないと もう古いよ
とにかく自分だけ儲けすぎなんだよ
ゼネコンに利益じゃなく売り上げを期待している 例の評判の悪いサブコンさん
目を覚ましてくれ
というわけでいまからかかわるもの皆で顔つき合わせて スラブ貫通の穴の位置を決めないといけないのだ  あ~あ あせるなあ ニッポン!高原!
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お遊びはほどほどに

2006-06-09 13:05:18 | Weblog
私の場合 かなりの割合で全体、部分問わず アイデアや独創性を期待されることが多い また私もそういうのが大好きで この30年間 リスクの連続である
それでも大きな失敗も無く ここまでこれた
逆に リスクから逃げ回る人は失敗がないかというと 私以上に失敗を重ねているようだ(人のことだからハッキリとは言えない) だから挑戦することが失敗に連動するとは言えなくてむしろその逆だと思う つまりリスクの把握能力の形成において重要なようなのだ
先日 落ち込むようなことがありました 反省!
原因は意匠の要求も大、みかけ上の機能も大(つまり視角の条件があった)、当然ながら性能(換気性能)も大、  頑張りすぎた
で結局改造を加える必要があるのだ 僕は完全に白旗をあげた いくらかかるかはこれから 意匠事務所の担当はやさしく酒でも飲むかといってくれた
うるうるしている自分がそこにいる信じられない
1つの真理があるようだ スーパーゼネコンを好む施主は 一緒にもの作りを楽しむということは絶対にないようだ やはり結果が全て よくここまでやった とか ちょっと無理な要求だったね とか そんなことは期待できない 当たり前じゃないか!!
でも待って そうでない人 努力を評価してくれる人もいる つまり10の金額で100を作ろうとしてその100が80になるのではなくあと10注ぎ込まないと100にならない でも結果は20で済んだのに といったケースが多い
リスクの説明を事前に説明しときたいのだが 一般に建築事務所の建前がそれを許さない というか今回自分が一番中途半端だったのだ
ま  失敗は失敗ですたい ぐちゃぐちゃいうな
結局 もうひとつ自分の判断が総合的に甘かったということ
さ もういちど ふんどし締めなおして がんばるぞ~
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一日に2回竣工検査しました

2006-06-07 13:36:10 | Weblog
午前中は飯塚方面でやはり CM発注に近い物件の検査 比較的福岡に根をおろしている中堅どころの集合体 楽しくぶっちゃけた検査が出来ました そして 皆でジョイフルで600円の定食を食べました 飲み物の券は設備やから無料券をもらって楽しい検査でした

さて昼からは更に30分車で移動した筑紫野方面 スーパーゼネコンですたい
あ~あ 憂鬱
ん よく出来ている 手直しもたいしたこたあない
でも 金にきびしい 出来て見ないとわからないことはやはりある
照明器具のちょっと場所の移動をお願いしているさなか
私 :(サブコンに向かって)何人工かかる?
サブコン(孫受けの雰囲気) :4人で二日ですかね
私 :じゃあ 8人の15000円ですかね
ゼネコン :そんなら そっちでやってくださいよ

ときた
私 :15000円じゃ不足? じゃあ建設物価は間違いですか?
ゼネコン : ・・・そうでしょうね
私 :僕らは建設物価の情報を出しただけなのに それを そっちでやってよ と  いきなり はないでしょうもん
皆さん : し~ん

くそ面白くねえ どうにでもなれ
他の追加見積の査定 みておれよ マイナス査定にしてやる
で家路についた 夜の10:30 うちのわん公が体をくねって向かえてくれる

ニュースでちょうどソフトバンクの勝っている場面 すくわれた

追伸 どうでもいいけど 最後までお茶はやっぱりでてこなかった

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理想的な仕事の続き

2006-06-01 15:45:26 | Weblog
先日 CM方式で理想的仕事をしたと書きましたが

実は当初の予定の工事費と比べて最終的にはトータルで1000万円位下がったのである
その要因は 途中で施主の意見が早めに入り 室外機をより近接した場所に置けた
工事での調査の結果 既存の冷媒配管で使用不能と思われていた配管の再利用が可能であることが判明し 再利用した
逆にその浮いたお金で空調機の集中リモコンを導入デマンドコントールまで追加した
結果 現在の350KWのデマンドをリセットして申請し200に変更できた

で おととい 施主から電話があり 請求書を出せと
税込み 73万で見積書を出していたが80万円で出してくれと
そのときのお言葉が泣かせる 鶴さんはギリギリでだしている筈だから 少しの気持ちで申し訳ありませんけど  と

遠慮なくお受けいたします ありがとう御座います

つまり私の設計料は絶対に値引きしない かわりに 吹っ掛けは絶対しない 
そのへんを理解していてくれての 措置である

私の時間でなく価値に対して評価をプラスして頂いたのだ お金という形で

こんな喜びはそうめったにあるものでは無いのだ
頑張ってよかった
 
あっ 施工者のかたがたにも感謝感謝である よくやって頂きました また組んでやりたいね




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