吾輩は設備設計である

設備設計という仕事に云十年。理不尽なこと自分のぷち自慢、失敗談などを書いています

最近の設備界の動向

2012-02-18 14:44:28 | Weblog
とくにアトリエ系の大型住宅や小医院の設計をやっていて必ずといっていいほど
問題になるのが 見積後に予算が全く収まっていないというケースだ
大型の物件でもまれにその後のVEで苦労するケースもあるが、VEで四苦八苦する
のは小型物件が殆どである

大型ではダンピングが横行し、その下請けも大変なのだが不思議なことにその下請け
のサブコンは探せば暇なサブコンが必ず出現するようで やはりダンピングもいいとこで ブツブツ言いながらもどこかがちゃんとやってくれるようだ

小型では苦労の割に実績も残らないしで絶対に請けてくれないので 不調→話し合い
という図式が多いようである

そういったときに建築家は
”意匠で2割、設備で2割 特に設備が割高なので お願いね”
とくるのである

ちょっと待った

設備が割高?
ほんとは設備でなく それって 実は ”意匠の割高”なんだけど

ということを建築家に認識させなければいけないという最初のルーチンがある

”あのね 設備がというより エアコン隠す、吹出口を格好良く、照明も贅沢に
 衛生陶器も最高級でなかには外国製、 なにもかも見え掛かりを重視して一緒に
設計してきたのに 殆どのアップは意匠性から来てるんだけど”

建築の若い人→ ”・・・とにかくVE案を設備でも2割出してください”

で結局は一番大事にしていた外調機とかその他の省エネ性能やらが犠牲になり
意匠は守る 便器は少し安価なものに変更、こども室のエアコンは別途に

とかいった結論で収まるケースが殆どである

では注意すべき最近の傾向は  というと

西部ガスの床暖房は震災以降強気に推移し以前ほど破格値がない 実施設計前に
ネゴウをやっておく 場合によっては空気床暖房も検討、電力会社も最近では
深夜電力には熱心でないので以前は駆け引きの材料にしていたが今や冷たいので
要注意
また換気の考え方や空気質、温熱環境は 基本スペックで構造と同じであることを
建築家や施主と共有しておくことが重要なのだと思うのである


コメント
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