書評『徳川時代の宗教』(R・N・ベラー) 4 2018-05-03 | 書評『徳川時代の宗教』(R・N・ベラー) 私たちにとっての本書の意義 日本人にとっての本書の意義を考えるにあたり、解説として奇妙にもまるで意味をなしていない巻末の「訳者解説」に注目したい。詳しくは述べるまでもない。かつて本書を批判した丸山眞男の視点を奉じて(それ自体が忠誠―献身の「中心価値」の表明となっているのは何とも皮肉である)ヴェーバーの概念の「誤用」を論い、結局自説の宣伝に終わるその文章は、著者の示している洞察に対し、なんと小さ . . . 本文を読む