書評『徳川時代の宗教』(R・N・ベラー) 9 2018-05-19 | 書評『徳川時代の宗教』(R・N・ベラー) 本書の目的と叙述の枠組みについて 本書は一般に「欧米人のすぐれた日本論」(岩波文庫版表紙の短評)、「日本の近代化をめぐる歴史社会学的な学際的研究」(訳者解説)の一つと目されているようだが、一読すれば明らかにように、著者の関心は特定日本よりも、むしろ人類一般の近代化というより広く普遍的な目的にこそあると見るのが適切である。そのように本書の研究の前提には「社会・経済の近代合理化をもたらすこととな . . . 本文を読む