書評『徳川時代の宗教』(R・N・ベラー) 6 2018-05-09 | 書評『徳川時代の宗教』(R・N・ベラー) (承前) その「戦果」は、劣等文化として自国を語らないではいられなかった戦後の日本知識人の強度の条件反応に、ストレートに結び付くと見える。それについて、例えば先に見た渡辺京二氏がその偽善性を繰り返し強調し、批判して止まないところであった。徳川時代とは抑圧的で差別的で貧窮の極みにあったはずだと決めつけた、奇怪な「江戸時代暗黒史観」の淵源はそこにあったのだろう。これは今なお私たちの社会心理の根深いコ . . . 本文を読む