二つ目は、ジョンソンが消極的にせよ犯行時点で共犯関係にあったこと、すなわち従犯の可能性である。
ふたたび、彼のインタビュー記事に注目したい。
彼は「就任と同時に、暗殺に関する陰謀の存在に気づいた」という趣旨のことを語っている。(Johnson said that when he had taken office he found that "we had been operating a damned Murder Inc. in the Caribbean." )
彼の大統領就任は暗殺の日の午後、エアフォース・ワン機上でのことであった。つまりこの言葉を文字どおりに受けとるなら、就任宣誓時、すなわち「事件当日、機上で陰謀の存在を認識した」ということになる。
これは言葉尻を捉えているだけのようであり、実際あたかも「後日に気づいた」とのニュアンスで語られているが、果たしてそれだけなのか。
これから見ていくように、実際に機上での就任宣誓の時点で、それどころか車列が事件現場に差し掛かった瞬間に、ジョンソンはすでに隠謀の存在を知っていた疑いが濃厚である。
だとすれば、「就任した時点で陰謀に気づいた」というこの言葉は、「暗殺当日にすでに真相を知っていた」という事実を心の奥に秘めた、微妙かつ婉曲な表現であったことになる。これは以下のとおり単なる憶測ではない。
改めてアルトジェンズの写真を前提に、インタビューでの彼の言葉を見直してみよう。
この写真に記録された、ケネディのリムジンの2台後方の車にいたジョンソンの「上体を伏せる反応」が、銃撃の危険を察知してのものだったことは先に述べた。この動きをそれ以外に解釈することは難しい。
まず、現場に発射ガス音としてはっきりと認識できるような銃声が、この時点までなかっただろうことは疑いない(過去記事参照)。少なくとも、上方の教科書倉庫ビル六階からの銃声に気づいた様子を示している人物など、誰一人いない。
一方、前を行く車上のシークレットサービスらは確かに背後からの「音」を感知しているが、それを「銃声」や「後方からの弾丸の通過音」とし認識しての反応ではない。そうであったとすれば、現場は極めて危険な状況にあったことになり、それが警護担当として即座に反応すべき事態であることを、彼らは職務上叩き込まれているはずだからだ。
彼らが耳にしたのは、銃器による凶行に対し最高度の訓練を受けているはずのエージェントにすら銃撃だと感じさせない、何らかの「音」であったことになる。それはこれまで見てきたいくつもの根拠から、消音措置をとった銃から発砲された銃弾が通過する音であったと考えられる。
位置こそ違え同じ「音」を関知しながら、ジョンソンはただ一人それを「銃撃の音」と認識し、危険を避ける行動を取っているのである。
にもかかわらず、同じ副大統領車の車上の人物、ことに隣り合って詰めて着座しているジョンソン婦人は、奇妙なことにまったく無反応なのであった。これも先述のとおり、彼女はジョンソンと反対側に座っている上院議員と談笑しているようにすら見える。
このことは、ダルテックスビル二階の「第一の狙撃位置」から大統領に向かった銃弾の飛翔音ないし衝撃波が、副大統領車の地点ではごく小さいものだったことを示している。
実際に銃撃が起きたのが写真の車列の位置より少なくとも13メートル後方、写真で言えばカーブの向こう側・右後方の地点であったことに、再度注意したい。
その地点は、銃撃が教科書倉庫ビルのオズワルドからだったにせよ、ダルテックスビルの第一の射撃位置からにせよ、大統領を照準する射線からはさらに遠い。銃撃の消音措置がここでの推理どおりであれば、婦人らが無反応だったのがむしろ当然に思われる位置である。
その時点で、なぜジョンソンは周りの人物が誰一人認識していなかった銃声を聞き取りえたのか?
単に聞き取ったばかりではない。この写真の多数の人物で、唯一彼のみが身の危険を察知し行動している。隣に座った人物が認識すらしていない音を銃撃と認識し、その危険をいち早く察知して身を伏せる…そんなことが果たして可能なのか?
この写真の状況は、ジョンソンが犯行計画を事前に知っていたと考える以外に解釈のしようがない。
仮にオズワルド単独犯行説を真実だとすれば、ジョンソンは「孤独な一匹狼」であったはずのオズワルドの犯行を事前に知っていたことになる。ジョンソンのこのとっさの行動は、図らずも彼自身が後日承認したウォーレン報告=オズワルド単独犯行説を否定するものとなっている。
もちろん、単独犯行説などそれ以前の問題として虚構にすぎず、また一つ、その虚構性を裏付ける証拠が発見されただけのことである。
そうではなく、ジョンソンが知っていたのは大規模な組織的犯行計画であったはずだ。
彼はエルム通りのこの地点で、この時このことが起こるのを事前に知っていた。
計画によるなら、第一の射撃位置からの射線は、ケネディのリムジンの二台後方につけた副大統領車のジョンソンの頭上を通過する可能性が大きい。だからこそ、それを知っていた彼は、周りの誰もが認識しなかった中で、ただ一人危険回避の行動をとった。
そうして見てみれば、写真の彼の動作は実に自然である。彼にとってまずいことに、まさに決定的瞬間が写真に記録されてしまったのである。
この写真が写し取った明らかな事実が全く顧みられることなく、穴だらけの単独犯行説がリアルであるとされている現状は、実に奇妙に思われる。真実とはいかに歪曲されやすいものなのだろう。
ふたたび、彼のインタビュー記事に注目したい。
彼は「就任と同時に、暗殺に関する陰謀の存在に気づいた」という趣旨のことを語っている。(Johnson said that when he had taken office he found that "we had been operating a damned Murder Inc. in the Caribbean." )
彼の大統領就任は暗殺の日の午後、エアフォース・ワン機上でのことであった。つまりこの言葉を文字どおりに受けとるなら、就任宣誓時、すなわち「事件当日、機上で陰謀の存在を認識した」ということになる。
これは言葉尻を捉えているだけのようであり、実際あたかも「後日に気づいた」とのニュアンスで語られているが、果たしてそれだけなのか。
これから見ていくように、実際に機上での就任宣誓の時点で、それどころか車列が事件現場に差し掛かった瞬間に、ジョンソンはすでに隠謀の存在を知っていた疑いが濃厚である。
だとすれば、「就任した時点で陰謀に気づいた」というこの言葉は、「暗殺当日にすでに真相を知っていた」という事実を心の奥に秘めた、微妙かつ婉曲な表現であったことになる。これは以下のとおり単なる憶測ではない。
改めてアルトジェンズの写真を前提に、インタビューでの彼の言葉を見直してみよう。
この写真に記録された、ケネディのリムジンの2台後方の車にいたジョンソンの「上体を伏せる反応」が、銃撃の危険を察知してのものだったことは先に述べた。この動きをそれ以外に解釈することは難しい。
まず、現場に発射ガス音としてはっきりと認識できるような銃声が、この時点までなかっただろうことは疑いない(過去記事参照)。少なくとも、上方の教科書倉庫ビル六階からの銃声に気づいた様子を示している人物など、誰一人いない。
一方、前を行く車上のシークレットサービスらは確かに背後からの「音」を感知しているが、それを「銃声」や「後方からの弾丸の通過音」とし認識しての反応ではない。そうであったとすれば、現場は極めて危険な状況にあったことになり、それが警護担当として即座に反応すべき事態であることを、彼らは職務上叩き込まれているはずだからだ。
彼らが耳にしたのは、銃器による凶行に対し最高度の訓練を受けているはずのエージェントにすら銃撃だと感じさせない、何らかの「音」であったことになる。それはこれまで見てきたいくつもの根拠から、消音措置をとった銃から発砲された銃弾が通過する音であったと考えられる。
位置こそ違え同じ「音」を関知しながら、ジョンソンはただ一人それを「銃撃の音」と認識し、危険を避ける行動を取っているのである。
にもかかわらず、同じ副大統領車の車上の人物、ことに隣り合って詰めて着座しているジョンソン婦人は、奇妙なことにまったく無反応なのであった。これも先述のとおり、彼女はジョンソンと反対側に座っている上院議員と談笑しているようにすら見える。
このことは、ダルテックスビル二階の「第一の狙撃位置」から大統領に向かった銃弾の飛翔音ないし衝撃波が、副大統領車の地点ではごく小さいものだったことを示している。
実際に銃撃が起きたのが写真の車列の位置より少なくとも13メートル後方、写真で言えばカーブの向こう側・右後方の地点であったことに、再度注意したい。
その地点は、銃撃が教科書倉庫ビルのオズワルドからだったにせよ、ダルテックスビルの第一の射撃位置からにせよ、大統領を照準する射線からはさらに遠い。銃撃の消音措置がここでの推理どおりであれば、婦人らが無反応だったのがむしろ当然に思われる位置である。
その時点で、なぜジョンソンは周りの人物が誰一人認識していなかった銃声を聞き取りえたのか?
単に聞き取ったばかりではない。この写真の多数の人物で、唯一彼のみが身の危険を察知し行動している。隣に座った人物が認識すらしていない音を銃撃と認識し、その危険をいち早く察知して身を伏せる…そんなことが果たして可能なのか?
この写真の状況は、ジョンソンが犯行計画を事前に知っていたと考える以外に解釈のしようがない。
仮にオズワルド単独犯行説を真実だとすれば、ジョンソンは「孤独な一匹狼」であったはずのオズワルドの犯行を事前に知っていたことになる。ジョンソンのこのとっさの行動は、図らずも彼自身が後日承認したウォーレン報告=オズワルド単独犯行説を否定するものとなっている。
もちろん、単独犯行説などそれ以前の問題として虚構にすぎず、また一つ、その虚構性を裏付ける証拠が発見されただけのことである。
そうではなく、ジョンソンが知っていたのは大規模な組織的犯行計画であったはずだ。
彼はエルム通りのこの地点で、この時このことが起こるのを事前に知っていた。
計画によるなら、第一の射撃位置からの射線は、ケネディのリムジンの二台後方につけた副大統領車のジョンソンの頭上を通過する可能性が大きい。だからこそ、それを知っていた彼は、周りの誰もが認識しなかった中で、ただ一人危険回避の行動をとった。
そうして見てみれば、写真の彼の動作は実に自然である。彼にとってまずいことに、まさに決定的瞬間が写真に記録されてしまったのである。
この写真が写し取った明らかな事実が全く顧みられることなく、穴だらけの単独犯行説がリアルであるとされている現状は、実に奇妙に思われる。真実とはいかに歪曲されやすいものなのだろう。
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