愛媛の伝承文化

大本敬久。民俗学・日本文化論。災害史・災害伝承。地域と文化、人間と社会。愛媛、四国を出発点に考えています。

西条まつりのだんじりと人形屋台

2011年10月06日 | 祭りと芸能
西条まつりのだんじり。

現在は見られないが、

東京国立博物館本の伊曽乃祭礼細見図を見れば、

屋台の上に人形が乗せられている。

江戸時代には西条のだんじりは、

人形屋台としての性格もあったわけで、

それが明治時代以降に廃れて、

今のような形になっている。

愛媛県内では、祭礼の人形屋台は数多く残っている。

今でも祭りに出ているのは、

旧大三島町、旧三崎町、旧伊方町(三基)、

旧保内町(三基)、旧明浜町、旧吉田町(三基)、

そして旧御荘町である。

人形屋台そのものや、人形が残っているのは、

八幡浜市、宇和島市にも確認できる。

写真は、旧吉田町の御車と呼ばれる人形屋台。

西条まつりのだんじりの歴史、変遷を考える上では、

瀬戸内沿岸各地と南予の祭礼との比較は非常に参考になる。