愛媛の伝承文化

大本敬久。民俗学・日本文化論。災害史・災害伝承。地域と文化、人間と社会。愛媛、四国を出発点に考えています。

南予の人形屋台2

2011年10月29日 | 祭りと芸能
西予市明浜町高山の秋祭りに登場する人形屋台の人形。地元では太閤様と呼ばれる。豊臣秀吉である。明治3年製作といわれ、旧明浜町の文化財冊子には「太閤様の山車」と紹介されているが、指定文化財にはなっていないものである。人形屋台で賑やかなのは八幡浜市保内町の三島神社秋祭り。3台の人形屋台があって、お練りで曳かれる。宇和島市吉田町では御車(人形屋台)は出してもお練りの中で祭りの担い手の減少で曳かれることなく安置されるものもあるが、保内、あと伊方は賑やかな屋台行事である。江戸時代から南予地域の祭礼の様態を今に伝えるものとして、保内や伊方の祭礼は貴重といえる。