悲しい知らせがあった。
私の夢をいつも応援して下さった、朗読の河野司先生が遠い所へ旅立ってしまった。
66歳という若さ。
今回のMJのCDには先生の朗読と子どもたちの合唱でつづった「ちいちゃんのかげおくり」を納めた。
教科書でもおなじみのあまんきみこさんの作品。
東京空襲のお話しだよ。
このCD発表の翌日、旅立たれた。
私が知ったのは36回目の「歌語り」が終わった翌日。
葬儀は終わっていた。
そして今日、先生と奥さまに会いに行ってきました。
これも先生の計らいか・・・知ったら、歌語りは泣いてしまって出来なかったかもしれないと奥さま。
奥様はとてもあたしに会いたかったと言ってくれ、100日間は泣いてもいいんだと二人でいろいろな想い出ばなしで泣き笑い。
先生とはいろいろな夢を実現させてきた。
出会いは11年前の「夕鶴」。
「おにたのぼうし」「ちいちゃんのかげおくり」「歌語り」
そして・・・「セロ弾きのゴーシュ」。
最後にご一緒したのは6月のゴーシュ。その後入院され、ご病状から面会謝絶でご家族以外誰にも会うことはなかった。最後まで誰にも・・・。
わたしは奥さまとお手紙でやりとり。
遺影は先生のごきげんスマイル、声が聞こえてきそうだった。
先生は、いつもあたしの夢を信じ応援して下さった。
名前のある人を支持するのは誰でも出来るよね、でもあたしだよ。朗読の河野と言えば、知る人ゾ知る。
でもどうしても河野先生とゴーシュがやりたかった。
いろいろあったけれど「音あそび」の可能性を最後まで信じてくれた先生。
いつか、朗読と音で笑えるライブをやりたいねと提案したらいつものスマイルで「いいねぇ~」と言って下さった。
先生は「笑点」が大好きだったと・・。
いつかのゴーシュの後に「急いで帰れば笑点が見れる」と車でお送りした事があったけれど、あれはマジだったんだ。。
先生からのメールは甲州弁。
ごっちょだけんど、ほうしてくれるけぇ。
お返事するとき・・・甲州弁変換機能がほしいと思ったよ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/4a/dda9786df30504d7c5e1ac3adab8c329.jpg)
会葬礼状には
『二度と戦争の悲劇を繰り返さないよう語り続けた一生でした・・・略 また朗読を通して社会の滑稽さや人間の愚かさ、その先にほの光る「救い」を伝えていきたったように思えてなりません』
あたしも力及ばすではあるけれど、きっとそのように生きていくような気がしています。
自分の感性でものを見て表現し、自分を生きる事の大切さを教えて下さった。
人の肉体には限りがあって、突然その時はくるかもしれない事も。
あたしがやりたかったゴーシュは封印。
今、あたしの中に新しくうまれた音、先生に報告したかったな。
信じてもらえるってすごい自信につながるよね。
聴いていてね、遠い空で。
先生、ありがとう。