山本晴美 ここで愛ましょう

歌語りシンガソングライター 山本晴美のブログ

アウシュビッツ平和博物館

2009-01-11 10:34:46 | ここで愛ましょう

みちのくの小さな旅は朝5時40分発の身延発新宿駅行きバスからはじまりです。
東京から東北新幹線に乗り、目指すは新白河駅、福島県の南。
一時間に一本あるかないかの在来線に乗り換え白坂駅へ下り立ちました。
無人駅で正面の道路を挟み人家がつづく。
2分も歩いたら、いきなり左手に広い敷地が現れ貨車が。
この小高い丘のうえには目指すアウシュビッツ博物館。
館長さんの小渕さんが迎えて下さいました。
ここはポーランド国立博物館の協力により、犠牲者の遺品や関連資料を展示する日本で唯一の博物館です。

なぜか?デジカメの雪国の写真が取り込めない!?ので、携帯にある雪のない写真を。

      

古民家を移築して建てられた博物館は広く天井も高く、所々小さく外の光がみえる。
ゆえに、すきま風VS薪ストーブです。

      

アウシュビッツの記録は息が止まりそうなものばかり。
731部隊の企画展も延期されていて、その悲劇に心が固まります。
常設のレスキュアーズの存在も、ハッとさせられるものでした。
外の赤れんがの小さな建物は「アンネフランク」ギャラリー。
そしてここの象徴のような古い貨車にはナチスにさらわれた子どもたちの受難「子どもの目に映った戦争」展。
雪の丘の上のレールが本当にアウシュビッツ収容所につながっているよう・・・。
よくこんな田舎の丘の上に、貴重なある意味、勇気ある展示が・・・驚く。

館長の小渕さんはさっぱりした小柄な女性。
薪ストーブの前でお互いの想いを語りました。
ともすると私たちは平和活動、反戦活動家でそれ中心に生きていると思われがち。
過去をなぞり、戦争を語る事が目的ではなく視線は今にあり、未来にあり、ゆえにたった60数年前の出来事が大事であったりするわけです。
お互いに戦争をしらない私たちが出来ることは未来にむかう毎日の中で歴史を知る、時間を知る、そして伝えること。
それが今を確かに生きる事につながっていることを感じているのです。
「平和」は戦争の反意語だけではないのです。
心の霧が少し薄くなってゆくのを感じました。
小渕さん、長い時間ありがとうございました。

人生は以外と短くて、以外と長いのかもしれない。
だから、大切な人には伝えるべき事は伝えた方がいい。
会いたい人にはアイタイと。
いつか友人とはなした言葉を思いだした。
こんな事を素直に想うのはアウシュビッツの帰りだからかな。
行ったらわかるから・・・。

電車に乗り遅れ、無人駅には何もない。
もちろん通りにも。

さて、これから西荻窪へ行きます。
コメント
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