闇に浮かび上がった桜のシルエットを振り向くたび、傘の数が増えていき、興奮するばかり。
夜桜・・・雨桜コンサート、今宵、この場所で聴いてくださり心から御礼申しあげます。
18:30、最初のお客さまがお見えになる。
花冷えどころではない・・・雨。
3回のリレートークから六斎ライブ、そしてMJ・・・1年間応援下さった方がブログを見て、今夜もいらしてくださった。
小さな三人兄弟応援団もご両親と一緒に雨傘を差して笑顔を見せて下さる。
宣伝もたくさんして下さり、遠くからいらして下さったご夫婦・・・。
不安な心はあたたかい毛布をいただいたような気持ちに。
この雨で、境内での野外コンサートの予定が本堂の階段をステージに変更。
お客様は傘をささなくてはならない設営。
申し訳なくて悩むが、ご住職のあたたかい言葉に励まされ、赤い毛氈を階段に敷き詰めていただき、山とライトアップされた今年最後の桜にむかい声をあわせた。
山間にこだまするとはこういうことなのだ。
声に導かれたとお客様が門をくぐって来てくださった。
子どもたちの吐く息はしろい。
お客さまはじっと、耳を傾けて下さる。
雨の中、小さな傘のお客さまもじっと・・・。
ありがたい気持ちと、メンバーの歌の喜びに満たされた声とこころがひとつになり、何も考えられない。
歌う。
歌う。
ひびきあう。
音楽の理屈も、学びも、仏さまの前である事も、何もない。
無心に歌う。
雨と桜と傘。
あれだけの傘が境内にあるのに、動かれる気配を感じない。
歌いきる。
アンコールをいただき最後は森山直太郎「桜」をみんなで。
雨桜コンサートを描写する言葉が見つかりません。
ご住職は涙をこぼしながら手を合わせて下さった。
どうぞ、みなさま風邪をひかれませんように。
一期一会のあの時を一緒に過ごせてしあわせでした。
帰宅したらメールが・・・
「傘を打つ雨音と、心に響く歌声が重なり合う2度とない一時を、どうもありがとうございました」
お出かけ下さったみなさま、本当にありがとうございました。