山本晴美 ここで愛ましょう

歌語りシンガソングライター 山本晴美のブログ

子の心

2010-01-08 10:38:00 | ここで愛ましょう

彼女との付き合いは音楽を通して。
学校にもいかれない時期があった。
反抗もした、荒れたりもした。
自分自身を傷つけることも繰り返した。

心の傷にも体の傷にも触れるにはお互いの信頼関係がないとはじまらない。
今日はその心の内を話してくれた。
日常の生活の話から自然とそんな空気になったのだ。
彼女の顔が穏やかなので、わたしも言葉を選んでいくつか質問をした。

彼女の答えは至ってもっとも。
純粋で、人の気持ちを思いやるところは10代という年齢以上の細やかさを感じる。
私の前で特別いい子になっているわけじゃない。
苦しかった時もそう言いたかったにちがいないけれど、感情を表す言葉を知らなかったことと、自分の心の痛みを伝えるタイミングを逃してしまったようだ。

究極の質問をしてみた。
その時、親は、大人はどうしたらいいの?
どうして欲しい?
究極の答え。

「その時はもう遅い、自分の子はそうならないように育てます。」

その時は急にくるわけではない。
成長の過程に歯車がずれてしまったのを、無理矢理まわそうとすると壊れてしまう。
近すぎて愛するがあまり、ずれてしまっているのに気がつかない親たち。
親だけで子育てしているわけではなく、救世主となるかもしれない親以外の大人や社会、他人のちからを大切に思う。

       

彼女が音楽に向かう時、技術習得の目的より、余分な事を考えられないほど集中する時の細胞が活発になる気持ちよさにもある。
体調の悪い時には知的細胞もおとなしくしているからね。
人にはわからないその人なりの楽しみ方があって、アトリエはそれでいいのだと思う。
「頭を使うってこんなに気持ちのよいことだったのか」と最初のレッスンの日の感想と笑顔が忘れられない。

子育て論議は大人だけでしていても、実践に役立たないかもね。
いつか彼女のはなしを大人たちに聞いてもらいたいと思った。

私の至らなさをカバーしてくれる、Rinに関わって下さる人たちにつくづく感謝の気持ちがこみ上げた。


コメント
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