先週、野村萬斎さんと野村万作さんの親子で出演した狂言を観に行きました。
言葉は室町時代のそれを代々守っているので、理解が難しかったですが、身振り手振りの所作で
笑いを醸し出していました。
野村万作さんは御年85ながら、背筋がピシってしており、声も腹の底から唸りだすように響き
見事に演じておられました。
野村萬斎さんは「悪太郎」という題目を演じておられましたが
声の出しよう、足の擦り方、すべてまだまだ発展途上のような気がします。
萬斎さんには男のお子さんがおられ、内ひとりは学習院大学で学びながら狂言も学ぶという
二足の草鞋を履かれているそうですが、思いのほかしんどいみたいです。
彼には兄もいて、宗派がちがう狂言に取り組んでおられますが
いずれにしても野村万作さんか萬斎さんの名を引き継がれるのは弟さんのほうなのでしょう。
ちなみに同じ読み方でも旧字萬と現代の万と異なる漢字を使うのは、
狂言の世界は合うこと、同じことを嫌う風習というか伝統があるからだそうです。