男はつらいよ寅次郎恋歌に、博の父諏訪飈一郎が寅さんに語ってきかせるシーンがある。

そうあれはもう10年も昔のことだがね。
私は信州の安曇のというところに旅をしたんだ。
バスに乗り遅れて、田舎道を一人で歩いているうちに日が暮れちまってね。
暗い夜道を心細く歩いていると、
ぽつんと一軒家の農家が建っているんだ。
りんどうの花が庭いっぱいに咲いていてね。
開けっ放した縁側から、灯りのついた茶の間で、
家族が食事をしているのが見える。
まだ食事にこない子どもがいるんだろう。
母親が大きな声でその子どもの名前を呼ぶのが聞こえる。
私はね、今でもその情景をありありと思い出すことができる。
庭一面にさいたりんどうの花。
あかあかと灯りのついた茶の間。
賑やかに食事をする家族達。
私はそのとき、それが本当の人間の生活ってもんじゃないかと、
ふとそう思ったら…、
急に涙がでてきちゃってね。
人間は絶対に一人じゃ生きていけない。
さからっちゃいかん。
人間は人間の運命にさからっちゃいかん。
そこに早く気がつかないと、不幸な一生を送ることになる。
わかるね、寅次郎くん。
わかるね…。
研究一筋で家庭を顧みなかった諏訪が自責の念を含めてしみじみと語る。
竜胆の花と明かりがついた茶の間、そしてにぎやかな食事の風景、
何気ないありきたりの一コマにしあわせの何たるかを悟ったのだろう。
竜胆といえば今年もYさんの竜胆を撮影した。













今年も愛らしい竜胆を見ることができた!

そうあれはもう10年も昔のことだがね。
私は信州の安曇のというところに旅をしたんだ。
バスに乗り遅れて、田舎道を一人で歩いているうちに日が暮れちまってね。
暗い夜道を心細く歩いていると、
ぽつんと一軒家の農家が建っているんだ。
りんどうの花が庭いっぱいに咲いていてね。
開けっ放した縁側から、灯りのついた茶の間で、
家族が食事をしているのが見える。
まだ食事にこない子どもがいるんだろう。
母親が大きな声でその子どもの名前を呼ぶのが聞こえる。
私はね、今でもその情景をありありと思い出すことができる。
庭一面にさいたりんどうの花。
あかあかと灯りのついた茶の間。
賑やかに食事をする家族達。
私はそのとき、それが本当の人間の生活ってもんじゃないかと、
ふとそう思ったら…、
急に涙がでてきちゃってね。
人間は絶対に一人じゃ生きていけない。
さからっちゃいかん。
人間は人間の運命にさからっちゃいかん。
そこに早く気がつかないと、不幸な一生を送ることになる。
わかるね、寅次郎くん。
わかるね…。
研究一筋で家庭を顧みなかった諏訪が自責の念を含めてしみじみと語る。
竜胆の花と明かりがついた茶の間、そしてにぎやかな食事の風景、
何気ないありきたりの一コマにしあわせの何たるかを悟ったのだろう。
竜胆といえば今年もYさんの竜胆を撮影した。













今年も愛らしい竜胆を見ることができた!