18年にもなりますか

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任期はまだ残っているけども

2006-09-06 00:06:28 | 
 首班指名を受けながらも、周囲に賛同者が少ないというなかで生まれた小泉政権がまもなく終わろうとしている、こういう状況は今後なかなか実現できるモノではない。私たちはこういう政権をきちんと最後まで見守るべきだ。

 まもなく、小泉政権が終わる。後にだれがくるのかはあまり興味がない。ただ、今回の小泉政権が生まれた背景をもう一度考えてみたい。

 それまで小泉純一郎は、明らかに傍流だった。郵政民営化と叫んでみても自民党内ではだれも実現できるなんて思っていなかった。一度総裁選で破れてもまたも総裁選に立候補した。自民党のなかでどのように見られていたのか分からないが、少なくとも、まあいわゆる本命以外の立候補者は必要だよな。という程度だったはずだ。

 それが、総裁選挙に、すべての自民党員の票が反映されることで、事態は大きく変わった。『自民党をぶっつぶす』といった、昔の漫画で言えば、侍ジャイアンツの番場蛮(ばんば ばん)のような腹破り宣言をした小泉純一郎が、多くの自民党員の票を集めてしまった。

 もはや止められないこの流れ。多くの自民党の政治家たちは、まあ何とかなるだろうと思っていたに違いない。

 しかし、小泉純一郎のすごいところは、そんな”常識”をものともせず、自民党員以外の人気さえ集めてしまったのだ。いまだかつて、自民党本部の建物に、党総裁の大きな顔写真の垂れ幕が掛かった事があっただろうか?

 国民のたくさんの期待。そこには何が見えたか?


 小泉純一郎は自民党のしがらみに身動きがとれない総裁ではない、まったくの異質を感じさせた。いや異質というのは、従来の政治家達からみた異質であって、国民感情からは、まったく普通。マスコミからは、小泉政権はマスコミの使い方が巧いという批評があるが、いままでマスコミは政治や政治家にさんざん勝手なことを書いてきたではないか、これぐらいの、巧い使い方でガタガタ言う方がおかしい。巧く使われた自分たちのふがいなさを嘆くべきだ。

 マスコミは攻め方を変えるしかなかった。野党も攻め方がわからなかった。たたいても埃がでないのだから仕方がない。発言一つ一つの揚げ足を取るぐらいしかできない。そんな戦略は当然、幼稚の極みでしかないから、まったく功を奏しない。マスコミも、野党も手を打てない。挙げ句の果てに、民主党による、『ニセ電子メール』で、民主党が自爆してしまう事件が起る始末。小泉首相に向かって投げた石が、自分にそのまま返ってきて痛い目に遭ったという、まったくおバカな話だ。小泉側はこの件に対して手をくだすまでもなかった。民主党の自滅だ。

 現有政権で、”実行している”政権ほどたたきにくいモノはないのだ。民主党の最後の切り札。あきらかに最後。この人以外の人がでてもなんの可能性見いだせない。小沢一郎党首にしても、あーだこーだ言っているが、政権を取ってないから、迫力に欠ける。国民は残念だが負け犬の遠吠えにしか思ってない。小沢さんは好きだけど、今は仕方ないのだ。時機を待つしかない。ただ、あの幼稚な民主党ってのが気になる。元自民党の亀井静香氏も、民主党応援すると言ってる。おいおい、ニセメール民主党だよ。幼稚だよー。彼ら。分かってる?

 この機会だから亀井さんにひと言。手法が古すぎる。だからダメなの。わかる?

小泉を悪者にして、どうこうする作戦。もう止めたら?国民はとっくに、国をどうするのかということに真剣に取り組んでくれる人を選びたいと思ってるんだよ。小泉首相の最大の功績は、そういう政治家が存在しうるということを体現したことだろうな。

 さて、小泉政権の話に戻る。高速道路公団が民間企業になった。総務省の郵便事業も、民間企業になることを前提に、郵政公社になった。これって、他のだれかで実現できただろうか?だれが、自らの意思賛同を賭けて国会を解散できる?そういう信念を通す姿をみて、原理原則を説いている首相に賛同しない筈がない。

 首相なんていうのは、政治の世界でしがらみだらけの中で、いろんな人の恩義に預かりながら、巧く生きてきた人にしか出来なかった。だから理念よりも党利優先。民意よりも、関係している政治家がうまみをもらえるようにしか動かない。国民にはなんとかごまかしながら、言葉巧に説明してきた。そのツケが色んなところに来ている。その明確な事実が、国の借金が700兆円!を越えているという事実だ。

 また所詮任期は長くても2期6年。下手すれば3年以下だ。数ヶ月なんていう場合もある。まあ、そういうのは例外としても、首相としての名が残って、まあなんとか、仲間の政治家のみんなの反感を買わずにやれれば・・・。と思っていても不思議ではない。

 ところが、しがらみもへったくれも無いと言い切り、自民党をぶっつぶすと言う政治家が首相になってしまった。こんなことは、村山富市氏が社会党でありながら首相になった時よりも衝撃だ。

 小泉首相は、もちろん完全無欠の首相ではない。靖国の問題も、外交問題も課題はある。 けれども、いままでに無かった首相であるのは間違いない。故田中角栄首相の時のような、金にまみれなかったのもすごいと思う。あまりにも変すぎてだれもそういう近づき方をしなかっただけかも知れない。

 いずれによ、今までの政治家では出来そうになかったことをやったことは間違いない。そういう意味で国民の期待に応えたと言っても良いのではないか。

 次の首相がだれになるかは分からないが。小泉の前に小泉なし。小泉の後にも小泉なしというのは間違いないと思う。もしかしたら次の首相となる人はもっとスマートに改革を進めてしまうかも知れないが。そういう期待も込めて、しばらく状況を眺めていたい。