ダン・ブラウン原作の謎解きミステリー映画。
これは仕方がない事なんだろうけども、ダ・ビンチコードに比べると、天使と悪魔に比べるとどうしても、どうしても、見劣りしてしまう。
なぜなら、ファンはもっと隠された謎が暴かれる部分を見たいから。そこにインテリジェンスを感じるから。
確かにテイストはしっかりと残っているんだけども、結局今回、ラングドン教授が挑む相手は、宗教家でもなんでもなく、終末論者。もっと宗教ミステリーが見たかったなぁと言うのが率直な感想。
前2作は原作を読んでから映画を見たので、原作をうまく生かした映画になっていたし、隠されたミステリアスな部分は精緻さをキープしながら映画としておもしろく作られていた。
が、
インフェルノはちょっとその路線から離れたなというのが正直な印象。
古代ミステリーや宗教ミステリーは信憑性に関係なく大好物なので、もっと見たい。
キリスト教に絡ませたダ・ヴィンチコードは日本人には絶対作れない映画だし、キリスト教を少しでも勉強しているとおもしろさが2倍にも3倍にもなった。
天使と悪魔もバチカンに隠された秘密を中心にしたストーリーなので、やはり日本人には作れないし、見る側にもある程度の知識が要求されたが、今回のインフェルノは・・・。
観て損な映画とは言わないけども、前二作品よりも、テイストが変わっていることだけは間違い無く言える。ラングドンは宗教象徴学を専門とする教授なんだから、今度は日本とユダヤの共通点にフォーカスした作品でも書いてくれないだろうか?と密かに期待。
監督:ロン・ハワード
脚本:デヴィッド・コープ
原作:ダン・ブラウン
主演 : トム・ハンクス、フェリシティー・ジョーンズ
ベン・フォスター、シセ・パベット・クヌッセン、オマール・シー、イルファン・カーン