市原市議会議員 小沢美佳です

市政や議会の報告、日々の活動や想いを綴ります。
一番身近な地方政治の面白さが、皆さんに伝わりますように・・・

在宅医療を考える

2014-05-29 | 健康・医療
先日開かれた勉強会

市原市医師会と製薬会社の共催による「市原市在宅医療を考える会」

少子高齢化が進行するなかで、医療や介護の需要は増加の一途で供給が追い付かず、国や自治体の財政も圧迫しています。このままでは社会保障制度が崩壊してしまう・・・ということで、現在医療法や介護保険法など様々な法律が改正されようとしています。
これに関してはいろいろと議論もあるのですが、それはさておき、改革の大きな柱の一つに「在宅医療の推進・医療と介護の連携」が掲げられています。
市原市医師会でも、昨年からこの課題に取り組み始め、勉強会を重ねているところです。この日も大勢の医師が参加して活発に意見交換をされていました。

私はこれに関連して、以前都内で開かれた在宅医療に関するセミナーで、医師である講師が次のように語ってらしたことを思い出しました。

例えば肺炎になった場合、病院に入院させて抗生剤を投与します。症状が治まったら退院させて病院の役目はおしまい。これが従来の「治療」でした。
でも、お年寄りの場合は退院してからが大変なんです。筋力が低下して以前のように動けない、排せつや食事、入浴もままならない。
入院中は看護師が世話をしてくれましたが、急に在宅になってしかも独居だと、もうどうしようもありません。結局また体調を悪化させて再入院を繰り返す。こんなケースは、決して珍しいことではないのです。
最初の肺炎という急性期の症状は確かに治癒したのかもしれませんが、果たしてこれで「治療」と言えるのでしょうか?



介護や生活支援など様々なサービスと連携しながら、住み慣れた地域でも継続して医療を受けられる仕組み。これが超高齢化社会・日本が今後目指す「地域包括ケアシステム」です。
団塊の世代が後期高齢者に差し掛かる2025年はすぐにやってきます。
病院や診療所での「待ち」の医療から、地域への「出前」の医療へ。医療体制の大手術は、早急に始めなければなりません。

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