市原市議会議員 小沢美佳です

市政や議会の報告、日々の活動や想いを綴ります。
一番身近な地方政治の面白さが、皆さんに伝わりますように・・・

高齢者にとって「健康」とは

2022-01-18 | 健康・医療
全国市議会議長会が主催のオンラインセミナー
『超高齢社会に求められる地域医療のかたち』。
講師は、医療法人社団 悠翔会 理事長・診療部長の佐々木 淳さん。
首都圏や沖縄の18拠点で、24時間対応の在宅総合診療を行っています。

まず初っぱなの「高齢者は入院がリスク」がショッキング。
なんと10日間の入院で、7年老化するそうですよ。。

「健康」は人生の目標ではなく、あくまでも手段にすぎない。
自分で選択した人生を送ることが「健康」なのだ というメッセージなど、
是非多くの医療・介護関係者や一般の方に聞いて欲しいと思える内容でした。



昔は、人生の終わりは病院で、治療内容や生活そのものの決定権は医師にありました。
それが徐々に「患者本人が決める」という意識に変わって、
現在はもう一歩進んで「患者と医療・介護、周りの関係者がチームで対話をしながら決めていく」という考え方に進化しています。
(これをアドバンス・ケア・プランニング「ACP」と言います)

自宅で最後まで自分らしく生活を続ける事ができるようにするためには、
社会の意識の醸成や、医療介護資源・地域社会のサポートがもっと必要ですね。
特にコロナ禍によって、在宅医療の必要性は急速に高まっていると思います。


・・・ところで、佐々木医師の講義の中で、
くすりに関する話題で、これはぜひここでも伝えたい! と思ったことについて。

高齢者の転倒事故の実に4割が、薬剤関連によるものです。


また、高齢者はあちこちの病院にかかってその都度薬を処方されることがよくありますが、
服用している薬が5種類を超えると、転倒リスクは急激に上昇します。


睡眠薬で認知症や転倒・骨折、誤嚥・窒息のリスクは高まるし、
2剤以上の降圧剤の服用で、死亡率は2倍になります。
不眠症も高血圧も単なる老化現象かもしれないのに、安易な投薬で逆に健康を損ねるなんて事になっているかもしれません。



改めて
「病気」って何?「治療」って何?
と問い直さずにはいられませんでした。


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