新潟、春の恒例となってきた「AMJ」(アートミックスジャパン)は、年々盛大になっています。今年の観客動員数は、これまでで最高だったのではないでしょうか。能楽堂が満員でした。猿八座としては、毎年、新作をここで披露したいとがんばっているわけですが、今年は、説経角田川、母道行きから梅若塚をご覧いただきました。
角田川の詳細は
、「忘れ去られた物語シリーズ 18 角田川」でご覧下さい。
①お家騒動があって、落ち延びる梅若でしたが、山中で迷子となり、やがて人買いにさらわれてしまうのでした。母は、京洛中を捜し廻りますが、見つかりません。ある客僧に尋ねてみると、人買いが子供を連れて、東路を下って行ったと言うのでした。
②母は、狂女の姿となって、江戸に向かって下ります。(道行き)
③隅田川の渡し船に乗りますと、対岸の塚の廻りに、人々が集まって、念仏を唱えているのでした。
④その大念仏は、我が子梅若の供養であると聞いた母は、絶望しますが、やがて、自らも念仏を唱えて、逆縁ながら我が子を供養するのでした。
⑤その時、梅若の亡霊が、「おかあさん、おかあさん」と現れます。母は、必死に抱きつこうとしますが、叶いません。
そうこうしている内に、とうとう、夜が明けてしまうのでした。