アンダンテ ~私の歩幅で~

季節のこと、音楽のこと、誕生日シリーズなど

彩りのノクターン

2008年11月22日 | 『風のガーデン』
フジテレビ開局50周年記念ドラマ
『 風のガーデン 』

エンディングに流れる、平原綾香さんの「ノクターン」は、
ショパンのノクターン第20番 嬰ハ短調 「遺作」を
アレンジして歌詞をつけた曲です。


「クラシック音楽をモチーフにした曲がいい」

というのが、このドラマのテーマ曲に対する
脚本家、倉本聰氏の要望だったそうですね。

毎回エンディングに流れるのは、英語の歌詞。

また、ドラマの中では、
同じメロディーが、日本語の歌詞で歌われます。

こちらのタイトルは「カンパニュラの恋」。
平原綾香さん演じる無名の歌手・氷室茜のデビュー作?


ショパンが、このピアノ曲を書いていた頃。
彼には片思いの女性がいたのだそうです。

ショパンの切ない気持ちが大きく反映された彼自身の代表作
「ピアノ協奏曲第2番」からの引用もあるのだとか。

ただ、この曲は、
ショパンが身内の練習用に書いたともいわれています。

そのような理由からか、ショパンの生前は、
この曲が世に出ることはありませんでした。


以下は、YouTubeでみつけた動画です。

  ♪ 平原綾香のノクターン

  ♪ ヴァイオリン演奏によるショパンのノクターン第20番

ピアノとチェロによる「乙女の祈り」

2008年11月14日 | 『風のガーデン』
毎回、美しい富良野の風景が映し出されるドラマ
『 風のガーデン 』

そして音楽も、重要な役割を果たしています。
昨夜放送の第6話 『 デルフィニウム 』 では、

  貞美(中井貴一)がチェロを
  岳(神木隆之介)がピアノを

弾いていました。

曲目は、

  ポーランドの女流作曲家・バダジェフスカ作曲
  「乙女の祈り」

でした。

最初は、岳が奏するピアノがメインで流れ、
貞美のチェロがベースラインをしっかり支える形。

からだに染みこんでくるようなチェロの音色が、
何ともいえず美しかったです。

その後一転して、
貞美のチェロが主旋律を奏で始め、
岳のピアノが一歩下がる形で、美しいハーモニー。

ピアノとチェロによる「乙女の祈り」は、
とっても素敵でした。

「乙女の祈り」は、
貞美の亡き妻(岳の母親)が、いつも弾いていた曲
という設定になっています。

そのような定義づけをされると、それだけで、
「乙女の祈り」が特別な曲になりますね。

場面が変わったその後も、
BGMには「乙女の祈り」のアレンジが流れていて、
余韻その他、いろいろな効果があるように感じました。

正 直

2008年10月24日 | 『風のガーデン』
昨夜(10月23日)放送のドラマ 『 風のガーデン 』 より。

緒形拳さん演じる白鳥貞三が
ピアノの鍵盤をひとつずつ叩いています。

その音を耳にした神木隆之介さん演じる白鳥岳が
すぐさま飛んできます。

そして、

   アップライトピアノの上にあったメトロノームをとり、
   ピアノのトップカバーを外し、
   ピアノ上部のフタを開いて

音の狂いを直し始めます。

   ひとつの音だけを。

その間、白鳥貞三はやや呆然として(?)、
音を合わせる白鳥岳の姿を見守るのみ。

白鳥岳の耳で本来の音程になったピアノ。

ピアノを元の状態に戻し、立ち去る白鳥岳。


白鳥岳が直した音の鍵盤を、
ポーンポーンと何回か叩く白鳥貞三。

「狂っていたのか」とつぶやいた後、
ピアノに向かい、両手でたどたどしく弾き始めたのは、

   ブルグミュラー
     『25のやさしい練習曲』
       1番 「正直」


白鳥貞三が、中井貴一さん演じる白鳥貞美に対して

   「嘘をつくな」

と、やや声を荒げて言う場面があります。
それは昔、おそらくは、親子の縁を切ったときのこと。

当時「正直になること」を求めた白鳥貞三が、
現在、たどたどしくピアノで弾くのは「正直」。


勝手につなぎ合わせて、
いろいろ想像してしまった私でした。



【 追 伸 】

中井貴一さん演じる白鳥貞美が奏でるチェロ。
誰の何という曲なのか、サッパリわからなくて、
残念に思っています。

『 風のガーデン 』 を見て

2008年10月10日 | 『風のガーデン』
昨夜は、テレビドラマ 『 風のガーデン 』 を見ました。

緒形拳さんが出演なさっているということで、
ちょっと話題になっていたりもしますが。

ドラマが始まるとすぐ、ピアノの音、
それも、調律の音が流れてきたので、
思わず画面に見入ってしまいました。

テレビ画面には、ピアノ調律の光景が映し出され……。

ストーリーが進んでからわかったのは、
神木隆之介さん演じる白鳥岳が、調律していたということ。
白鳥岳が、絶対音感というか、音に対して非常に敏感で、
とてもデリケートな感覚の持ち主であるこということ。

また、中井貴一さん演じる主人公の白鳥貞美は、
チェロが弾けるのですね!
ひとり、部屋で弾くチェロの音色は、言葉以上に、
白鳥貞美の心の中を表現しているようでした。

人間の老いや死が身近である職業、医師。
白鳥貞美が麻酔科医というのも、絶妙だと思います。

医療現場の映像も、ものすごくリアルで、凄い!
(実は、私、医療系ドラマが好きなんです。。)

『 風のガーデン 』 は、北海道の富良野にある設定なので、
富良野の花々や、風景も、たくさん登場するのでしょう。
すっごく楽しみです♪

緒形拳さん演じる白鳥貞三が、意味を込めて、
独自の(?)花言葉を、孫の白鳥岳に話したり。
また、白鳥岳は、一度聞いた花の名前や花言葉は
忘れないらしい。

私の全身のツボにはまるような、このドラマ。
次回以降も、ものすごく楽しみです!



緒形拳さんのご冥福を 
心からお祈りいたします。