アンダンテ ~私の歩幅で~

季節のこと、音楽のこと、誕生日シリーズなど

pianoは平ら?

2015年06月10日 | 音楽用語
先日、イタリア語の辞書で「piano」を引いてみたところ、最初に書いてあるのは、形容詞で「平らな」でした。

てっきり、楽器のピアノか、音楽用語の「弱く」が最初だと、勝手に思っていたので、思わず「pianoって何?」と読み進めました。

単に平らだけでなく「水平な」や「滑らか」という意味もあります。
さらに、「明白な」「はっきりした」という意味もあるのですね!

声や音は、「静か」だけでなく、「低い」という意味も含んでいたり。

後ろのほうに、楽器のピアノの記述もありました。
よくよく考えてみると、楽器のピアノは、もともとピアノフォルテでしたネ。

イタリア語と音楽用語は、少し異なるとは思います。
それでも、もしかしたら、作曲家によっては、piano に込めた思いに、イタリア語的要素が含まれている可能性もありそうな気がしてきました。

小さな可能性として、頭の隅に置いておきましょう。

次は、ドイツ語の辞書で「piano」を引いてみます。

難しい音楽用語 (24)

2011年06月19日 | 音楽用語
専門用語は難しい。
音楽用語についても、同じことが言えると思います。

私が今よりも音楽用語を知らなかった頃は、
本当に勘違いだらけでした。。σ(^◇^;;


たとえば、サラバンド


サラバンドって、傷テープの一種???。。σ(^◇^;;


サラバンド (saraband) は、英語です。

また、フランス語の "sarabande" には「騒々しい踊り」、
イタリア語の "sarabanda" には、「どんちゃん騒ぎ」や
「カスタネットを持って踊るスペインの激しい踊り」
という意味があるとか。

3拍子のゆるやかなテンポの舞曲で、
17~18世紀ころ、ヨーロッパで流行していました。

起源は、中近東とも、中南米ともいわれておりますが、
どうやらスペイン系音楽の流れがあるようです。

やや安っぽいとされていたフシもあるサラバンドですが、
フランスやイギリスに渡ってから、次第に洗練されたのだそう。

その後は、荘重な舞曲として、親しまれるようになったのですね。

さらに、バロック音楽の組曲を構成する楽章のひとつにもなり、
現在にまで伝えられているのです。

荘重な音楽の根底に、情熱が感じられるというのも、
あながち間違いではなさそうです。




既出の音楽用語

 アルマンド
 アンプロンプテュ/アンプロンテュ (即興曲)
 イントロダクション (前奏)
 エチュード (練習曲)
 オーヴァチュア (序曲)
 カプリッチョ / カプリス (奇想曲)
 奇想曲 (カプリッチョ / カプリス)
 狂詩曲 (ラプソディー)
 序曲 (オーヴァチュア)
 前奏 (イントロダクション)
 前奏曲 (プレリュード)
 即興曲 (アンプロンプテュ/アンプロンテュ)
 ノクターン (夜想曲)
 バガテル
 バルカロール (舟歌)
 舟歌 (バルカロール)
 舞踊音楽
 プレリュード (前奏曲)
 平均律
 ポロネーズ
 ミュゼット
 夜想曲 (ノクターン)
 ラプソディー (狂詩曲)
 練習曲 (エチュード)
 ロマンス
 ワルツ

音の表記

2010年08月23日 | 音楽用語
メロディーの1フレーズを、文字で表現する場合、
どのように書きますか?

私は知らなくて、
見てスグわからないような書き方をしたことがあるのですが。

ちゃ~んとオクターブ表記のルールがあるのですね!


★ドイツ語の場合

 ・へ音記号第2間のド = 「c」(アルファベットの小文字)
 ・ト音記号下第1線のド = 「c」の上に線を1本書く
 ・ト音記号第3間のド = 「c」の上に線を2本書く
   (オクターブが上がるごとに、アルファベットの上に線を1本足す)

 ・ヘ音記号第2線以下の音 = アルファベットの大文字で表記し、
   オクターブが下がるごとに、アルファベットの下に線を1本足す


★英語・米語の場合

 ・アルファベットの大文字と小文字の使い方は、ドイツ語と同じ
   (ただし、「シ」については、ドイツ語Hに対して、英米語はB)
 ・オクターブが変わるごとに、アルファベットの右肩に
   「’」(アポストロフィー)を1つずつ足す


★日本語の場合

 ・「いろは・・・イロハ」で表記
 ・上記ドイツ語と英米語の大文字の部分は、ひらがなで、
   小文字の部分はカタカナで表記
 ・ドイツ語の線と同様に、音が低くなるごとに文字の下へ、
   音が高くなるごとに文字の上へ「・」点を1つずつ足す


まるで暗号のようですネ。

難しい音楽用語 (23)

2010年02月11日 | 音楽用語
専門用語は難しい。。
音楽用語についても、同じことが言えると思います。

私が今よりも音楽用語を知らなかった頃は、
本当に勘違いだらけでした。。σ(^◇^;;


たとえば、バガテル


バガテルって、わかってる???。。σ(^◇^;;


バガテル (bagatelle) は、フランス語です。
同じ綴りで、語頭を大文字(Bagatelle)にすると、
ドイツ語になります。

語源はラテン語で、
「ちっちゃなオリーブの果実」や「ちっちゃな真珠」
というような意味合いだったらしい。

そこから、フランス語やドイツ語の
「わずかなもの」「つまらないもの」になり、

さらに、「軽い作品」「易しい小品」
を指すようになったみたいです。

音楽では、ピアノ曲の小品を指す名称。

フランソワ・クープランのクラヴサン曲に使用され、
その後、ベートーヴェンの小品で有名になりました。

バガテルは、19世紀の自由な形式の小品、
つまり、性格的小品のはじまりでもあるのですね。



既出の音楽用語

 アルマンド
 アンプロンプテュ/アンプロンテュ (即興曲)
 イントロダクション (前奏)
 エチュード (練習曲)
 オーヴァチュア (序曲)
 カプリッチョ / カプリス (奇想曲)
 奇想曲 (カプリッチョ / カプリス)
 狂詩曲 (ラプソディー)
 序曲 (オーヴァチュア)
 前奏 (イントロダクション)
 前奏曲 (プレリュード)
 即興曲 (アンプロンプテュ/アンプロンテュ)
 ノクターン (夜想曲)
 バルカロール (舟歌)
 舟歌 (バルカロール)
 舞踊音楽
 プレリュード (前奏曲)
 平均律
 ポロネーズ
 ミュゼット
 夜想曲 (ノクターン)
 ラプソディー (狂詩曲)
 練習曲 (エチュード)
 ロマンス
 ワルツ


音楽用語にはない言葉

2010年02月07日 | 音楽用語
シューマンの「アベッグ変奏曲」主題部分を練習していて、
むずかしいなぁ~と実感していることは、たくさんあります。

その一つが・・・

ピアニッシモのフレーズの最後に、
アクセントが2つ続くこと。

私のイメージとしては、
やさしく肯定的に話す(返事をする)雰囲気なので、
鋭い音でもなければ、大きな音でもありません。

強いていえば、「ほんとうに、そうよね~」と、
うなずきながら、念を押すような気持ち?

アクセントは、一般的に「強く」と解釈されることが多そうですが、
ここでは、「大切に」という感じでしょうか。


音楽用語には、
音の「大きさ」に関する用語は、たくさんあります。

でも、音の「深さ」を表す用語は、ないように思います。

きっと、「深さ」は、わざわざ書くものではないし、
それ以前に、言葉で表記することが困難なのでしょう。


「アベッグ変奏曲」主題部分では、
明るさの中で、やさしく、そして大切に。

そんな風に弾いてみても、良いですか?

難しい音楽用語 (22)

2010年01月27日 | 音楽用語
専門用語は難しい。。
音楽用語についても、同じことが言えると思います。

私が今よりも音楽用語を知らなかった頃は、
本当に勘違いだらけでした。。σ(^◇^;;


たとえば、アルマンド


アルマンドって、アーモンドに似ている???。。σ(^◇^;;


アルマンド (allemande) は、フランス語です。

1550年ころ、ドイツで、
農民たちが輪になって踊ったことが、はじまりとか。

フランスに渡って、音楽として発達しました。

当時は、「alman (アレマン)」とか 「almayne" (アルメーヌ)」
と呼ばれていたそうです。

ゆるやかな2拍子系の舞曲で、
J.S.バッハの時代には、踊ることもなくなったらしい。

その後は、様式化された舞曲となり、
古典組曲の第1曲に用いられるようになりました。

ややゆるやかな速度で、4分の4拍子。
短いアウフタクトがあります。

allemande には、「ドイツ風の舞踏曲」や「ドイツの」のほか、
「白ソース」という意味があります。



思いっきり余談ですが、
ソース・アルマンド(ドイツ風ソース)とは・・・

フランス料理における基本の4つのソースのうちの一つである
「ヴルーデソース」に、
卵黄とクリーム(+牛乳)、少々のレモン汁を加えたものデス。

思わず、食い気に走りました。。。(^^;

はー

2009年12月29日 | 音楽用語
ドラマ『のだめカンタービレ』を見ていて、
ふと思いました。

指揮者コンクール、2次予選の「間違いさがし」で、
千秋とジャン・ドナデュウが、何回が口にしていた言葉。

   はー

原作のコミックとは、違う表現です。

音楽をやっている人は、たぶん日常的に、
ごく自然に使っている言葉。

でも、もしかしたら、
多くの人にとっては、よくわからない音声。

   はー

ドイツ音名で、7番目の音のこと。
アルファベットの "H" です。

日本音名では「ロ音」。
つまり、「シ」なんですね。


たとえば、音楽の先生が、
「はい、そこのところ、ハーからアッチェして・・・・」

と、ごくフツーに言ったとしても、
音楽初心者にとっては「はぁ~?」かもしれません。


  ※ アッチェ = アッチェレランド accelerando 〔イタリア語〕
    「次第に速く」という意味。

難しい音楽用語 (21)

2009年02月18日 | 音楽用語
専門用語は難しい。。
音楽用語についても、同じことが言えると思います。

私が今よりも音楽用語を知らなかった頃は、
本当に勘違いだらけでした。。σ(^◇^;;


たとえば、前奏


前奏と序奏との違いって???。。σ(^◇^;;

前奏 を英語では introduction といいます。
フランス語でも、綴りは同じです。

えっ!?
それって、前回の「序奏」とおんなじ?

はい。
多分、日本語で「イントロ」というと、
主に「前奏」を指すように思います。

イントロダクション。
英語 introduction の語源は、ラテン語の introduco

   intro + duco  (導き入れる、主張する)
  (内部へ) (導く)

に由来するようです。

序奏と前奏の違いについては、
歌、が一番わかりやすいように思います。

イントロがあるおかげで、歌が入りやすくなります。
そして、イントロ部分は楽器のことが多く、歌の部分は声です。

(アカペラで、前奏部分を歌い、さらに本体部分を歌う、
 というのもアリですが。)

歌が入る前の部分を「前奏」と呼ぶことは、
多くの人にとって共通の認識だと思います。

いわゆる伴奏がある楽曲の導入的役割を果たす部分を、
前奏、と呼ぶように思います。

同じ楽器で、その次も続けて演奏するようになると、
それは、序奏、になるのでは?

序奏と前奏。
違う言葉で表現されていると、
「その違いはナンだ?」と、知りたくなった私でした。

難しい音楽用語 (20)

2009年02月17日 | 音楽用語
専門用語は難しい。。
音楽用語についても、同じことが言えると思います。

私が今よりも音楽用語を知らなかった頃は、
本当に勘違いだらけでした。。σ(^◇^;;


たとえば、序奏


序奏って、本編に入る前の助走のようなもの???。。σ(^◇^;;

序奏 を英語では introduction といいます。
フランス語でも、綴りは同じです。

あれれ?
「序奏」と言われると、少々かしこまってしまいますが、
introduction って、いわゆる イントロ ですよね?

そーなんです。

意味としては、

  楽曲の主要部分の前に位置して、
  主要部分の導入的役割を果たす部分

って、言葉にすると、なにやらムズカシイですが。
以下のような特徴(?)があります。

  ・決められた形式は、特になし
  ・一般的に、テンポはゆるやか
  ・1つの主題を、即興風に展開する

それから、声楽曲やヴァイオリン独奏曲などの、
導入的役割を果たす部分は、
序奏ではなく、「前奏」になるようです。

序奏と前奏との区別が、あまりクリアでない楽曲もあるので、
やっぱりムズカシイ、です。

ちなみに。
有名な曲で、序奏がある作品といえば、

  ベートーヴェン
    悲愴ソナタ (作品13)

冒頭の Grave と書かれた1ページほどが、
序奏部分に当たります。

この曲には、出だしのバーンという和音だけで、
グッと引き込まれてしまいますね。

難しい音楽用語 (19)

2008年12月22日 | 音楽用語
専門用語は難しい。。
音楽用語についても、同じことが言えると思います。

私が今よりも音楽用語を知らなかった頃は、
本当に勘違いだらけでした。。σ(^◇^;;


たとえば、シャコンヌ (chaconne)


シャコンヌって、海の幸か何か???。。σ(^◇^;;

シャコンヌ (chaconne) はフランス語。
ちなみに、イタリア語ではチャッコーナ (ciaccona) で、
スペイン語ではチャコナ (chacona) です。

変奏曲の一種で、3拍子の舞踏的な器楽曲。
3拍子ですがアクセントは2拍目のことが多く、リズムは荘重。
また、バスで主題を反復しながら上声が変奏されていきます。

もともとはメキシコを中心にしたラテンアメリカの音楽が、
17世紀にスペインやイタリアに渡り発展したとのこと。

スペインでは、
ギターにカスタネットやタンバリンなども交えて
賑やかに踊られる音楽だったようです。

その後イタリアやドイツで、
器楽形式として発展しました。

J.S.バッハの
「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」
パルティータ第2番第5楽章
のシャコンヌが有名です。