アンダンテ ~私の歩幅で~

季節のこと、音楽のこと、誕生日シリーズなど

しんゆう

2007年04月12日 | ことば
「しんゆう」と入力して、変換すると、
たいていは「親友」という漢字が出てくるでしょう。

「旧友」という文字を眺めていて・・。
「新友」と書いたら「しんゆう」って読めるかしら?
・・・なんていう考えが、頭の橋をかすめていきました。

「新友(しんゆう)」でも悪くないのでしょうけれど、
やっぱり「親友」と紛らわしいですよね。

この春、新しく出会った人たちの中に、
後々親友になる人がいるかもしれません。

素敵な出会いがありますように。。。

山間紫苑

2007年03月23日 | ことば
「さんかんしおん」と一気に入力して、変換すると、
たいていは「三寒四温」と出てくるでしょう。

ところがです。
「さんかん」と「しおん」に分けてしまうと、
いろいろなパターンになりますね。

その中のひとつ。
「山間紫苑」という文字の並びが、
ちょっと魅力的だったりもします。

桜のつぼみが膨らんできている今の時季。
ちょっとした山や丘陵などは、もう冬色ではありません。
でも、桜色でもなく、緑色でもないのです。

山の斜面の冬木立は、少しずつ春の準備をして、
何とも言えない色を醸し出しています。

遠くから見ると・・
まるで霞のような淡く薄い紫色が、
冬木立の中、あちらにも、こちらにも。

そんな風景には、
「山間紫苑」という文字がしっくりくるような。

今日の東京地方。
春の日差しが降り注ぎ、日中はとても暖かでした。

吹いてきた風に頬をなでられた私は、
その風を、とても心地良いと思いました。

つい昨日まで、風は冷たいと感じていたのに。。。

山茶花梅雨 (さざんかつゆ)

2006年11月27日 | ことば
ここ数日、東京地方は雨模様です。

季節の変わり目は大気が不安定になり、
はっきりしないお天気が続いたりしますね。

秋から冬に向かう今の時季、山茶花咲く頃に、
たくさん降る雨のことを 山茶花梅雨 と呼んでいます。

春先の 菜種梅雨 や、秋口の 秋霖 ほどは、
知られていないようにも思うのですが?

最近、テレビの気象情報等で、
山茶花梅雨という言葉が、頻繁に出てくるように感じます。
それだけでなく、気象に関する豆知識が
近年は増えているような?

私自身の興味の問題かしら?
とも思ったのですが、もしかしたら・・
気象予報士さんの登場により、テレビの気象情報が、
単なるお天気予報だけではなくなったのかも?
そんな風にも思いました。

山茶花梅雨ということは、お天気が回復して安定する頃、
私たちは本格的な冬の訪れを実感するのでしょうか。。。

季節の変わり目ごとに降る雨。
まるで、季節と季節を仕切るカーテンのようです。

卯の花くたし

2006年05月10日 | ことば
お天気に恵まれたゴールデンウィークでしたが、
連休終盤から、ぐずついたお天気が続いています。
この先も、雨がちなお天気が続きそうだとか…。
せっかくの5月なのにぃ。。。

このように、梅雨にはまだ少し間がある
5月から6月上旬にかけて、
しとしとと長く降り続く雨のことを

  卯の花くたし

と言います。これは、
「白い卯の花をくたす(腐らせてしまう)ほどの長雨」
という意味です。
雨によって卯の花が傷んでしまうことを、
言い表しています。

「くたす」に似た言葉に「朽ちる」があります。
「くちる」は、
その物自身が腐って形を失うことを意味し、
「くたす」は、
自らとは他の物を腐らせて形を失わせる意味があります。
つまり、「くちる」は自動詞で、「くたす」は他動詞です。

この季節の雨は「卯の花くたし」ですが、
曇り空は「卯の花ぐもり」や「卯月ぐもり」と呼びます。

気持ちの良い「五月晴れ」を望みたいところですね。
ところで、この「五月晴れ」。
もともとは梅雨の晴れ間を表す言葉でした。
旧暦で「五月」は、今の6月上旬から7月上旬頃のこと。
ちょうど梅雨時です。

昭和のはじめ頃から、「5月の晴天の日」のことを
「五月晴れ」と言うようになったようです。

日本語って、ステキですよね♪

フジ子・ヘミングさんの言葉

2006年03月09日 | ことば
『フジ子・ヘミングの「魂のことば」』 (清流出版)

この本は、新書サイズでハードカバーです。
彼女の人生のいろいろな場面で、
彼女が感じたこと、思ったこと、考えたこと、
等が、短い文章で綴られています。

その中から、私の好きな「ことば」を
いくつか抜粋してみました。

目の前にある現実だけを見て、
  幸福だとか不幸だとかを判断してはいけない。
  その時は不幸だと思っていたことが、
  後で考えてみると、
  より大きな幸福のために必要だった
  ということがよくあるの。

いくつになっても、夢に向かって進めばいい。
  いまよりよくなる、前進してみせるって
  気持ちを胸に秘めて。
  私も明日こそ、来週こそ、
  もっとうまい演奏ができるといつも信じていた。
  そう信じていると、不思議なことにそうなるものよ。

大事にしているもの?
  それは "音"。
  私だけの "音" よ。
  誰が弾いても同じなら、
  私が弾く意味なんかないじゃない。

最近ようやく度胸がついてきて、
  演奏会でもそんなにドキドキしなくなった。
  最初のうちは、ほんとうにお客に受けるかが心配で、
  間違ったらすぐ私をバカにして
  帰っちゃうんじゃないかと考えて、
  とても恐ろしかった。
  芸術とは精神の積み重ねで、
  見る人に感動を与えるものなんじゃないかしら。

もっともっと、ピアノをうまく弾きたいから、
  いまでも1日3時間の練習は欠かせない。
  サラッと弾いているようでも、
  内実は楽じゃないのよ。

私はピアノを弾きながら、頭の中で絵を描いている。
  やっぱり音色というのは、色っていうくらいだもの。

人生に無駄なことなんか、ひとつもない。
  生きるってことは、いろいろ経験すること。
  その時は、自分とはまったく関係のないことのようでも、
  その経験が大切に思える時がきっとくる。




フジ子・ヘミングさんの言葉 ②

言われて嬉しいひと言

2006年02月05日 | ことば
昨日の「NIKKEIプラス1」(日本経済新聞土曜版)の
ランキングは、「チョコよりうれしいひと言」でした。

内容としては・・
職場の異性の同僚にかけられてうれしいひと言というもの。


<男性がうれしい女性のひと言>

 1. 「おはようございます」
 2. 「お疲れさまでした」「ありがとう」
 3. 「おかげでうまくいきました」「助かりました」
 4. 「またお願いします」
 5. 「期待しています」
 6. 「ちょっと教えてください」
 7. 「◎◎さんがほめていました」
 8. 「何かできることはありますか」
 9. 「遅くまでがんばっていましたね」
10. メールで励ます「がんばって」


<女性がうれしい男性のひと言>

 1. 「お疲れさまでした」「ありがとう」
 2. 「おはようございます」
 3. 「また頼むよ」
 4. 「おかげでうまくいったよ」「助かった」
 5. 「◎◎さんがほめていたよ」
 6. 「遅くまでがんばっていたね
 7. 「期待しているよ」
 8. 「具合悪そうだね」「無理しなくていいよ」」
 9. メールで励ます「がんばって」
10. 「気にするなよ」「たいしたことないって」


また、言われるといやな言葉も、
ワースト5が記載されています。
こちらは、男女別でも概ね同じ結果のようです。

 1. 会釈やあいさつをしても無言
 2. 「そんなことも知らないの」
 3. 「いつも暇そうでいいな」
 4. 「君には関係ないから」
 5. 「君にしてはよくできたな」


この記事の締めくくりとして・・

相手を傷つけようと意図して話すことはないはず。
「そんなつもりはなかった」という例がほとんどだろう。
「口は災いのもと」だが、黙ったままでもよくない。
言葉の影響をよく考えてから話すことが大切だ。



これらはオフィス内でのことではありますが、
家庭の中においても、似たようなことが言えると思います。

家族でも、基本的なあいさつはするべきでしょう。
日頃あいさつしていると、
外でも自然とあいさつができるでしょう。

やって当然、やってもらって当然と思うようなことでも、
さりげないひと言でねぎらうだけで、とても嬉しいものです。

また、子どもも、ひとりの人間として認めてられるべきでしょう。
認めてもらって、相応の責任を持ち、
きちんとやったことに対しては誉めてもらう。
親だと、つい「子ども扱い」してしまうこともありますが…。


その時の感情で、後先考えずに
あれこれ口走ってしまうこともある私といたしましては、
胸に手を当てるとズキズキします。(大苦笑)


言葉は、コミュニケーションに欠かせない大切なツールです。
たったひと言で、人を喜ばせたり、傷つけたり、
できてしまうものなのです。

せっかくの素敵な言葉。
間違った使い方をしないように、気をつけたいものです。

梅見月

2006年02月01日 | ことば
今日から2月。
2月の異称としては・・

 如月、中春(仲春)、梅見月、木芽月、早緑月、雪消月

などがありますね。
どれも季節をよく表していて、きれいで、いいですね~♪
「雪消月」は、雪国にはまだまだ当てはまらないようですが…。


 梅一輪 一輪ほどの あたたかさ
               服部 嵐雪

今の季節には実感できるように思います。


 大空は 梅のにほひに かすみつつ
     くもりもはてぬ 春の夜の月

         『新古今集』 藤原 定家

もう少し季節が進むと、こんな感じになるのでしょうか。


今日の東京は、久しぶりに冷たい雨が、
一日中降り続いておりました。
それでも雪ではなく、雨が降る気温なのですね。
カラカラだった空気も、潤いを得て、
久しぶりにリフレッシュした感じです。

言葉の効力

2006年01月14日 | ことば
メーラビアン(アメリカの心理学者)によると、
目の前にいる自分の話し相手が、
どのような人物であるのかを判断する場合の
情報源としての注目度は、

  顔 = 55%
  音声 = 38%
  言葉 = 7%

だそうです。

面と向かって話している場合、
言葉の果たす役割が、わずか7%に過ぎないというのには、
とても驚きました。

顔や表情に注目するのは、よくわかります。
しかし、会話の内容よりも、声に重点が置かれるとはね。

確かに、電話で話しているときは、顔が見えないにもかかわらず、
何となく、相手の様子がわかるように感じるのは、
声の果たす役割が大きいからなのかもしれません。

では、言葉だけ、それも文字による言葉だけで成り立っている
ネットコミュニケーションは、どうなのでしょう?

情報源は、ディスプレイ上の文字のみです。

そのような状況において、どの程度、
書き手の意図することが、読み手に伝わるのでしょう?
どの程度、相手に伝えることができるのでしょう?
どの程度、きちんと読み取ることができるのでしょう?

ネット上の場合、一方的な情報伝達や情報入手も多いでしょう。
一過性のやりとりも多いでしょう。

多少でも双方向であるならば、どのような場合においても、
人間対人間の在り方だと、私は思います。
人間間におけるコミュニケーションの質によりけりで、
その理解度は、随分と異なってくるように思います。

言葉づかい

2005年11月04日 | ことば
2005年10月1日付「NIKKEI プラス1」より

気になる言葉づかいベスト20

  1位 「○○でよろしかったでしょうか」
  2位 「○○円からお預かりします」
  3位 「私って○○じゃないですか」
  4位 「○○のほう」
  5位 「私的には」
  6位 「ゲロうま」
  7位 初対面なのに友達のような口調
  8位 語尾を上げる話し方
  9位 「うざい」
 10位 目上の人に対する「ご苦労さま」
 11位 「お名前さまいただけますか」
 12位 否定を伴わない「全然○○」
 13位 「○○なくない?」
 14位 「きもい」
 15位 「てゆーか」
 16位 「やばい」
 17位 ら抜き言葉
 18位 「ぶっちゃけ」
 19位 「ビミョー」
 20位 「きしょい」
 20位 「むかつく」


う~ん、確かに!

1位の「○○でよろしかったでしょうか」については、
3年前、旅行先でやけに耳につき、
私はそこの地域独特かと思いました。
ところが、旅行から戻ってきて、
近所のスーパーへ行ったところ、
やはり同じ言葉づかいであることが判明。
旅行前は気付かなかっただけなのかもしれませんが、
全体の傾向として、その頃広まったかも・・
ナンテ考えても大丈夫のように思いますが…?

6位の「ゲロうま」は、あまり聞かないように思います。
それにしても、気にかかる言葉づかいです。

ザッと見て、私的に使っているのがビミョーにありますね。(笑)

若年層から発信されて、だんだん広まってきた言葉も
かなり多いように思います。
わが家でも、子どもが使っていると、
つい私まで似たような口調になってしまうことも…。

8位の「語尾を上げる話し方」は、以前からの傾向ですよね。
なので、もうすでに、ある程度浸透しているように思えます。

言葉は、それまでの価値判断に準ずることなく、
多数派が市民権を得るので、今後も流動的でしょう。

生活習慣が変化してくると、言葉も変化してきます。
でも、「これだけは残しておきたい日本語」というものも、
各自の胸の中には存在するのではないでしょうか?