風とともに走れよ自転車

旅日記。今の自分のモノローグ。

レ・ミゼラブルを読み直す

2016年12月14日 | 日記
レ・ミゼラブルを読み直す。


四十代はじめに腫瘍の手術をうけた。
入院期間が長くなることを思い、一度は読んでみたいと思っていた
ビクトル・ユーゴー作「レ・ミゼラブル」を病室に持ち込んだ。
それは、思いの外長編で、岩波文庫本で3冊に及ぶもの。
全部で1500ページになる大作だった。

子供の頃、小学校の図書室に確か「ああ、無情」という表題で、
子供向けの本があったのを覚えている。
その内容は、飢えをしのぐために姉のこども達のため、一つのパンを
盗み、その刑罰として19年も牢獄に入れられたジャン・バルジャンの
物語だったように覚えている。特に、パン一つで19年の牢獄という
箇所だけがやたらと想像を大きくしてしまい、子ども心ながら、かわいそう
という思いだけが残っていた。

小説「レ・ミゼラブル」は、神父の話が長々と続き、なかなか主人公の
ジャン・バルジャンが出てこない。
ページ数で約100ページも神父を中心とした内容が続く。
なんでこんなにも多くの瑣末な記述と思ったけれど、
これは今から始まる壮大な物語の舞台設定だと、
今は理解できる。

読みなおしてみると、この神父らの質素な生活、敬虔な宗教生活、人間に対する
憐れみ等々、たしかにこれもひとつのバイブルだと思えてくる。
いや、バイブルを読み始めているのかな。

今回の読み直しは、先のフランス旅行の終わりにパリのパンテオン寺院で買った、
フランス語のポケット版「LES MISERABLES」。
辞書を片手に少しづつ読み進めている。
この調子だと読み終えるのに数年はかかるかな。
これもボチボチ行くしかないな。

コメント
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