和菓子の国の人だから

関西中心に美味しい和菓子を紹介。
貴方の旅に和菓子でちょこっと甘味付け…

061(大阪)貝塚 たこぼうずもなか

2013-07-31 14:47:03 | 大阪の和菓子
先日、ロードバイクで蕎原~塔原~滝畑ダム
を走った帰り道、水間から貝塚市内を抜け
ようと適当に走っていたら…
偶然、海塚の交差点へ。
これは前から狙っていた店ではないか!
当然、吸い寄せられるようにふらふら店内へ。

<林宝泉堂の店構え> ~貝塚市海塚~

貝塚だんじり祭りのやり回しで有名な海塚
交差点にあり、創業は明治39年(1906年)
と百年超の歴史があるお店。
ただし、看板商品「たこぼうずもなか」を
製造するようになったのは昭和30年頃だ
そうです。

<たこぼうずもなか>

名前通り、蛸をかたどった見た目が印象的。
皮はやや厚めでしっとり、中身の粒あんは
小豆本来の味がするほどあっさり。
やや大きめですか、軽~く食べられます。
頭からいくか、足からいくかは貴方次第。
(1個 \140)

このもなか、蛸地蔵伝説にちなんだもの…
天正年間、岸和田城の松浦備前守重鎮が紀州
の根来雑賀衆に攻められた時、大蛸に乗った
法師が数千の蛸と共に現れ敵を敗走させた。
実はこの法師は地蔵の化身で、海中に沈んで
いることを夢で知った城主が木像の地蔵を
海中から引き上げたそうです。

岸和田に伝わる蛸地蔵伝説に因む愛らしい
もなかですが、よく考えると恩ある蛸を
食べていいんですかね?

~おまけ~

<天性寺> ~岸和田市南町~

伝説の蛸地蔵を祀る天性寺、一般に蛸地蔵
の名で通っています。
最寄は南海本線岸和田駅と貝塚駅の間の
蛸地蔵駅、旧紀州街道に面しています。
このお堂、日本最大の地蔵堂で、毎年8月23、
24日に行われる地蔵盆「千日大法会」で
秘仏の蛸地蔵が開帳されます。
今度、一度拝みに行ってみようかな?
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060(京都)聖護院 八ッ橋

2013-07-24 13:59:17 | 京都の和菓子
屯所餅に続く京都市内の和菓子第2弾は、
京和菓子の代名詞、八ッ橋です。
あまりにも定番過ぎて京都だけでも10社
以上が競合するほどのド定番。
そんな中で私が選んだのは…。

洛東、修験宗の総本山でもある聖護院の近く、
聖護院八ッ橋総本店と向かい合うように建つ
こちらのお店。
八ッ橋の発祥の「本家八ッ橋西尾」さんです。

<本家八ッ橋西尾の店構え>
~京都市左京区聖護院西町~

紫香楽焼きの狸が目印の風格のあるお店。
創業は元禄2年(1689年)と300年超の老舗。
さすがは京都です。

<店内>

手動の木枠の引き戸をガラガラ開けて入ると、
店内もやっぱりレトロ。

ところで、これほどの老舗なので、定番の
ニッキ味かせいぜい抹茶味くらいしか売って
いないと思いきや…
もも、夏みかん、青りんご、ブルーベリー、
マンゴー、ラムネ?
なんともファンシーな色?
最近の八ッ橋事情…知りませんでした。
ちなみにマンゴーとラムネを試食したところ、
これが意外とイケました。

それでも、保守的で頭が固い私が買ったのは
こちら。

<生八ッ橋>

ニッキと抹茶の定番の組み合わせ。
ニッキ味は、ほのかな甘さと独特のスッと
抜けるような爽やかな味。
抹茶は渋みと甘みのバランスがバッチリ。
さすがは定番、どちらも食べ飽きません。
ご存知でしょうが、生地は米粉、表面には
きな粉がまぶされています。
(185g、12枚、\250)

<あんなま>

こちらはニッキ味の生八ッ橋で粒あんを
包んだもの。
あんは水分少な目で、ぎゅっと詰まった感じ。
和菓子としては長めの1週間程度日持ちする
のも嬉しいところ。
やっぱり味も間違いなし、定番万歳!
(5個 \250)

<八ッ橋>

これはサービスで付けてくれました。
これぞ八ッ橋。
今さら説明は不要でしょうが、生八ッ橋を
焼き上げた堅焼煎餅の一種。
いや、こちらが元なので、焼く前のものが
生八ッ橋というのが正しいかも。
とにかく、懐かしい味です。

<おまけ>

店内でお茶とあん入り小餅をサービスして
くれました。
この餅もほのかなニッキ味で、美味しかった。

老舗ながら、小分けのパッケージで売ったり、
色々な味にチャレンジしたり、工夫してます。
あっ!それにサービスも満点ですよ。
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059(京都)壬生 屯所餅

2013-07-17 13:49:28 | 京都の和菓子
これまでに奈良で20件、大阪で18件と
結構多くの和菓子を紹介してきましたが、
京都の和菓子はわずか2件。
しかも京都市内はゼロ…。
こっこれはいかん!京の都を攻めなければ!

こうして勝手に使命感に駆られ訪れたお店。

<鶴壽庵の店構え>
~京都市中京区壬生梛ノ宮町~

京都の南郊外、壬生寺付近にある郷士屋敷、
八木邸。
ここは壬生浪士、その後の新撰組が結成間も
なく屯所としたところ。
その八木家が営むのがこちら「京都鶴屋
鶴壽庵」さん。
壬生寺の北、八木家の敷地の一角にあります。
かつて、近藤勇や土方歳三も好物だった…と
言いたいところですが、実は創業は昭和39年
(1964年)と、意外に新しい。
それでも、そんなことを感じさせないくらい
堂々としたお店です。

<屯所餅>

柔らかいながらも、しっかり食べ応えのある
餅で粒あんをくるんでいます。
この餅の特徴は餅に刻んだ京野菜「壬生菜」
が入っているところ。
かつてこの辺りでは壬生菜が栽培されていた
んだとか。
美味しいですが、壬生菜の存在感は薄い…。
(5個 \735)

新しい店ながら、家の古さや新撰組、壬生菜
をうまく取り入れた屯所餅。
なかなか商売上手です。
でも、ばら売りぐらいして欲しいな~。
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058(奈良)尼ヶ辻 きなこ団子

2013-07-07 13:38:17 | 奈良の和菓子
今から3か月前の桜の咲く頃、ロードバイク
で奈良公園に行った帰りに訪れました。

奈良といえば「だんご庄」さんのきなこ団子
が有名ですが、こちらはその流れを汲むお店。

<たまうさぎの店構え> ~奈良市尼辻西町~

場所は近鉄橿原線尼ヶ辻駅から西へ約100M。
「だんご庄」で昭和57年から17年間修行
した後、開店した…と、お店のカウンターに
貼ってあるので、平成10年頃創業のようです。

3階建てビルの1階にある、小奇麗なお店。
基本は持ち帰りですが、店内にテーブルが
3つほどあり、出来立てを食べられます。

<きなこ団子>

商品はきなこ団子のみで、基本的にだんご庄
と同じテイストです。
やや粗めに搗いた団子に蜜を絡め、きな粉を
まぶしてあります。
素朴で美味しい…ですが、きな粉が違うのか、
蜜が違うのか、気のせいか、本家(だんご庄)
さんと比べてちょっとコクが足りない印象。
とはいえ、結構美味しいです。
(1本 \75)

尼ヶ辻の辺りは道が細いので、奈良の方は
もちろん、大阪や京都の人もこちらに行く
ならやっぱり自転車がおすすめです。
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