和菓子の国の人だから

関西中心に美味しい和菓子を紹介。
貴方の旅に和菓子でちょこっと甘味付け…

110(三重)松阪 老伴

2015-02-26 19:34:08 | 三重の和菓子
先日、伊勢北中部の城巡りツーリングを兼ね、
和菓子狩り(成果は5件)に。
ただいま虫歯の治療中ですが、買ったものは
仕方ない…。
こちらはその第4弾。

<柳屋奉善の店構え> ~松阪市中町~

中町の旧伊勢街道に面した立派なビル。
お隣には松阪牛で有名な和田金さんも。
創業はなんと天正3年(1575年)で、
蒲生氏郷が松阪城を築いた年(天正16年)
よりも古い。

<老伴>

老伴と書いて「おいのとも」と読みます。
表と裏でこれほど違うお菓子も珍しい。
最中皮の中に鮮やかな紅い羊羹状のもの
を流し込み、表面を糖蜜で固めた和菓子。
サクッとした最中皮の食感と羊羹の甘みが
不思議な感じ。
(小1個 \160)
今回購入した小判とは別に大判(\380)も
あります。

ちなみに、当初は「古瓦」という名だった
そうですが、松阪の豪商で越後屋(後の三越)
創業者、三井高利が「老伴」と名付けたとか。
最中皮に刻まれた「延」と「年」という文字
は不老長寿を表しているそうです。

ところで、松阪は江戸の風情が残る町ですが、
普通の城下町ではなく紀州藩の番城だった
せいか武士より商人の影が濃い独特の雰囲気。
どこか近江八幡と通じる気がします。
ここなら他にも美味しい和菓子がありそう
なので、また立ち寄りたいです。
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109(三重)関宿 関の戸

2015-02-24 18:36:50 | 三重の和菓子
先日、伊勢北中部の城巡りツーリングを兼ね、
和菓子狩り(成果は5件)をしてきました。
これはその第3弾。

旧東海道関宿は、江戸期の風情を残す宿場町。
歩くだけでも楽しいですが、美味しい和菓子
もあって本当にいい所です。

<深川屋の店構え> ~亀山市関町~

歴史ある関宿に相応しい老舗感が漂う店構え。
この日は日曜日、さほど広くない店内は看板
商品を求める観光客でごった返します。

江戸初期の寛永(1624~1629年)創業の
老舗で、現在で十四代目だとか。
京都の朝廷の御用菓子司として、従二位陸奥
大掾の名を賜ったそうです。

ちなみに「掾」は昔の日本の四等官制
①かみ、
②すけ、
③じょう、
④さかん
の三等官のこと。
役所により色々な文字が充てられたようで、
国司なら守、介、掾、目という表記だった
ようです。
「大岡越前守」とか「織田上総介」とかの
アレですね。
要するに、それほどの老舗ってことですね。

<関の戸>

一口サイズというか、500円玉ぐらい。
こしあんを求肥で包んで和三盆をまぶした
上品な和菓子。
求肥は控えめで、濃厚でコクのあるあんが
堪能できます。
(6個 \500)

ところで、こういう小ぶりで上品な和菓子
って、いくらでも食べられそうなのに、
1つでも我慢出来てしまうのはなぜでしょう。
つられて気持が上品になるのかな?
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108(三重)関宿 志ら玉

2015-02-19 12:17:21 | 三重の和菓子
先日、伊勢北中部ツーリングで旧東海道の
関宿に立ち寄り、とある老舗和菓子店を
探していたら…
おっと!ここにも有名和菓子店発見!
いや、いや、これを買ったら買い過ぎかも…
葛藤の末、結局は買ってしまいました。

<前田屋製菓の店構え> ~亀山市関町~

風情があっていかにも関宿らしい店構え
ながら、その店先にはソフトクリームの
看板やポップな幟が…。
もちろん江戸時代から続く老舗です。

<志ら玉>

こちらは看板商品の見た目もポップ。
表面にはピンク、緑、黄色のトッピング…が。

でもご安心あれ、もちろん味の方は大丈夫。
滑らかでほど良い甘さのこし餡としっかり
粘りのある餅。
例えるなら、ちょうど柏餅の葉っぱなしって
感じでしょうか。
何より嬉しいのは、手軽な値段でばら売り
してくれるところ。
(1個 \90)

安くて手軽に買えるので、歴史ある関宿を
ゆっくり散策し、ちょっと小腹が空いたら、
「はい、志ら玉」って感じでしょうか。
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107(三重)四日市 なが餅

2015-02-17 12:44:16 | 三重の和菓子
伊勢には赤福をはじめ名物和菓子が目白押し。
これまでに当ブログで100件以上の和菓子
を紹介しながら、三重県はといえば…
名張の「なばり饅頭」1件のみ。
しかも名張は伊勢じゃなくて伊賀でした。

そんな訳で、先日、バイクで伊勢北中部の城
めぐりをしたついでに和菓子狩り(成果5件)
をしてきました。
その第1弾は北伊勢の大名物のこちら。

<笹井屋の店構え> ~四日市市北町~

天文19年(1550年)創業で現在十五代目
という老舗。
そんな老舗和菓子店は四日市市街の北外れに
ひっそりと佇んでいます。

<なが餅>

由緒書きによると戦国武将、藤堂高虎も足軽
時代に食し、武運長久を願ったんだとか。
高虎が伊勢の国守になった後も参勤交代の度
にこちらに立ち寄ったそうです。
(ほんまかいな…)

竹皮風の紙包みの中は焼目が付いた細長い餅。
名前の通りですが、昔は牛の舌餅とも呼ばれ
たんだとか。

香ばしく噛みごたえのある餅と甘さ控え目の
粒あんは最高の組み合わせ。
日本人が懐かしさを感じる素朴で優しい味。
さすがは北伊勢の大名物、これは間違いない!

なお、防腐剤など入っていないので、賞味
期限は3日間。
(7個 \600税別)

ところで、そんな「なが餅」は私にとっては、
子供の頃に祖父母のお土産で頻繁に食べた
思い出の味。
今回その味をふと思い出してしまった私は、
藤堂高虎みたいに近くを通る度にせっせと
立ち寄ってしまうかも…
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106(大阪)桃ヶ池 千明さんのかすてら

2015-02-07 20:20:50 | 大阪の和菓子
先日、美章園へ行ったついでに隣の南田辺駅
まで移動して、甘いものを仕込んできました。

<カステラ工房の店構え>
~大阪市阿倍野区桃ヶ池町~

JR阪和線の南田辺駅から北東に約200M。
お洒落にリノベーションされた長屋の一角に
あるお店。
4軒の店舗兼住居が並ぶ素敵な空間です。

現在の場所での営業は2012年から。
以前は谷町六丁目の息子さんの建築事務所内
で販売していたとか。
現在も息子さんの建築事務所とその奥さんの
野菜料理のお店と同居する不思議な空間。
なお、現在は子育て中のため野菜料理のお店
は現在休業中…
そんな生活感もなんかいいですね。

カステラ工房の看板はこれだけ…ちっちゃ~

<千明さんのかすてら>

パサパサ感は一切なく、もっちりとした食感
に甘さ控えめの味。
底に敷かれたザラメの食感がもなかなか良し。
飽きの来ない素朴な味です。

ところで、カステラは洋菓子では?
そんな疑問もありますが…。
室町末期にポルトガルから伝来のカステーラ
を原型とする日本独自の菓子で、400年以上
の歴史もあり…。
もはやカステラは和菓子でいいですよね?
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