今の歌声は

ohtaと申します。M!初演の中川晃教さんに感動してこのブログをはじめました。ゆるゆると更新中。よろしくお願いします。

2月文楽公演 摂州合邦辻

2018-03-19 17:32:59 | 文楽


またまた遅い報告ですが…
2月の文楽公演 第二部 を観てきました。
演目は
花競四季寿(はなくらべしきのことぶき)
六代目竹本織太夫襲名披露口上
摂州合邦辻(せっしゅうがっぽうがつじ)合邦住家の段


お目当ては摂州合邦辻です。
以前(ずっと前ですが)歌舞伎でこの演目を観た時に、どうもよく判りませんでした。
玉手御前の行動が。まったくの謎。
もともと浄瑠璃として書かれ上演されていたものが、後に歌舞伎でも上演されるようになったわけで、人間がやることが前提ではない訳ですね。

なので、やっぱり文楽で観た方が納得できました。

もともと玉手御前は二十歳くらいの設定で継子で息子の俊徳丸とは年が近いのです。
昔は現代と感覚が違うので、二十歳すぎで人妻となれば「年増」だそうです。
その玉手が自分の息子(継子ではあるが)に恋をして、逃げた俊徳丸を追って来る訳です。

玉手の夫はかなり年上で実の母も俊徳丸との方が似合っているのに、とこぼすほど。

そんな状況で玉手は義理の息子俊徳丸に恋をして許婚が愛想を尽かすように、俊徳丸に毒まで飲ませてしまうのです。
しかし、これには深い訳があり…最後は俊徳丸の病も癒え、玉手御前の本心も明らかになります。

前半押さえた感情を秘めた様子の玉手御前が美しい。
人形を遣うのは桐竹勘十郎さん。
ほんとに上手いなあ…とつくづく。
感情が生き生きしていて、素晴らしいと思いました。


次は5月ですね。
義経千本桜が楽しみです。












宝塚 宙組 不滅の棘

2018-03-19 16:10:19 | takarazuka


こちらも1月の観劇から感想です。(本当に遅くてすみません)

宝塚歌劇 宙組「不滅の棘」 
1月29日 日本青年館で見てきました。

演出  木村信司
音楽  甲斐正人
衣装  有村 淳
装置  太田 創

出演  愛月ひかる 遥羽らら 美風舞良 純矢ちとせ 澄輝さやと 凛城きら
    留井蒔世 華妃まいあ  他

2003年に春野寿美礼さんが花組で公演したものの再演になります。
その公演は見ていないので、何の知識もなく見たのですが、とっても良かったです。

原作はチェコの作家カレル・チャペックによる「マクロブロス事件」ですが、宝塚で公演するにあたってはヤナーチェクのオペラを元にしているとのことです。

舞台も衣装も全てが白
まるでおとぎ話の絵本のような舞台装置
簡素化されたデザインがどことなくオペラの舞台のような感じでした。
衣装も白で統一されていました。

物語の発端は1603年。ギリシャのクレタ島の医師マクロブロスは不死の薬を息子に与えてしまう。

それから300年以上たち…
主人公のエロール・マックスウェルが、4代前から100年に渡る裁判を抱えるフリーダの前に現れる。

実はエロールは医師マクロブロスの息子であり、300年以上を生きていて、不死の薬の処方箋を探しているのだった。

全体がミステリー仕立てになっていて、いろいろな謎が次々と現れてきて、話に引き込まれてしまいます。

主人公のエロール役は愛月ひかるさん。
ロックスターという設定で白の毛皮のコートを着ているところなんて、まるでハリウッドスターのような華やかさ。
カッコいいです。眼福!

ここのところ悪役とか過激な役柄が続いただけに、こんなカッコいい愛月さんを観れたのはほんとに嬉しかった。


白で統一された舞台といい、ミステリー仕立てのストーリーといい、大劇場では味わえない緻密な感じがする舞台で、とても面白かったです。

音楽もよかった。

愛月さん、これからますます活躍を期待してます。