写真はキュウリの雌花。残念ながら注目されることはないが、鮮やかな黄色が美しい。
黄瓜という和名は熟した時の色から名づけられたもので、よく使われる胡瓜という字は漢名だという。北西インドあたりが原産で日本に入ったのは平安時代ごろのようだ。
今でこそ夏野菜の代表格であるが、江戸末期ころまでの品種は、かの貝原益軒をして「これ瓜類の下品なり、味良からず且つ小毒あり」と言わせるほどで、苦くまずかったようである。その後、懸命に品種改良が行われてきたこともあり、現在の品種は全くと言っていいほど苦みが無い。
キュウリはこれからの季節が旬で、もろキュウやサラダをはじめ酢物など夏には欠かせない。何といってもみずみずしい色や香り、歯切れなどが命である。新鮮なキュウリでこれからの厳しい夏を乗り切りたいものである。(写真:近くの家庭菜園にて)