あさか野の四季

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侘助(ワビスケ)の花

2013年03月30日 | 庭に咲く花

ツバキの一種(園芸種)で、他のツバキの仲間に比べ、つつましくやさしい感じがする。これは猪口咲きで、花も小さめといった特性によるものなのかもしれない。写真は白花であるが、赤、桃色などもある。

侘助という奇妙な名前。古くから茶花として愛用する茶道などにおける、わび(侘び)に由来したものだろうと思っていた。しかし、これは諸説ある中の一つにすぎず、どうやら本命は、秀吉の朝鮮出兵(文禄、慶長の役)の折、侘助という人が持ち帰ったという説(広辞苑)のようである。

茶花として重宝されてきた理由としては、葉の陰にひっそりと咲く風情が、わび(侘び)、さび(寂び)、すき(数寄)に通じるものがあったためと考えられるが、花の少ない初冬から晩春にかけて咲くという特性も大いに関係しているような気がする。
(写真:郡山市喜久田町の庭園にて)


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