昭和10年代、20年代の国際都市・上海を舞台に、ジャズに生き死んでいったバンス(前借り)キングたちの自由奔放な青春を描く。
• 松坂慶子 マツザカケイコ (波多野まどか(マドンナ))
• 風間杜夫 カザマモリオ (波多野四郎(シロー))
• 宇崎竜童 ウザキリュウドウ (松本亘(バクマツ))
• 志穂美悦子 シホミエツコ (林珠麗(リリー))
• 平田満 ヒラタミツル (弘田真造)
こんな演劇に代表されるような雰囲気を、何故か小生は記憶の底に持っているのである。
戦前の日本人にとっては、上海は夢の世界・自由奔放・やりたい放題・一攫千金・・・であったろうと、小生は勝手に推量しているのである。
よく判らないまま、この頃の爛熟(デカダンス)に対する郷愁(ノスタルジー)を感じるのである。
生まれてもいなかった頃のことが、なぜだか無性に懐かしく思われるのである。
それ故、今日のエネルギッシュな超近代化された上海より、旧時代の趣が残る「外灘(わいたん)」に惹かれるのである。
追記:
アヘン戦争後の南京条約(1843年)締結後、英(1845年)、米(1848年)、仏(1849年)が上海に租界とよばれる居留地を設けた。
日本も、日清修好条約(1871年)以後租界に参入したが、対米英開戦(1941年)後、日本軍が租界を占領し、約100年にわたる租界時代は終わった。
上海人はこの100年にわたる租界時代に、海外の文化、生活様式に接し、独立心・冒険心が旺盛となり、さらに、今日の外資導入による経済発展の土台となる、国際人としての感覚を身につけたようである。