狭いマンションの玄関にあるくつ箱の上に
石の彫刻の童像を置いている
息子が小学校の3~4年の頃に買ったものだから
もう32~3年になると思う
以来ずっと同じ場所に鎮座しているんだ
作者は四国の彫刻家、馬越正八氏の作品で
すでに閉店してないが大阪北浜の三越百貨店で馬越さんの
展示会があった際に購入したもので当時でもかなり高額だった
ひと目みて
どうしてもほしくなって
子供へのプレゼントに買った
学校に行くときに頭をなでて
”行ってきます”
もどってきたら
”ただいま”
と頭をなでるといいことがあるよと教えた
その息子も上京して20年あまりになるが
いつもやさしい笑顔をしている
自分もこの童の頭をなで笑顔をして出かけるのが
すっかり朝の行事みたいになっている
もちろん帰宅しても頭にタッチする
もう無意識の行為で30年あまり続けている
その間に自分もすっかり歳をとってしまったが
この童はちっとも歳をとらないでいる
だから可愛い息子みたいなもんだ
人様から「笑顔」がいいと言ってもらえるのも
この童君の笑顔にいつも会っているからかもしれない
わが家のお宝なんだ
歳とともに人は笑顔を失っていく
75歳になるのを機会にまわりの人から
笑顔人生を創る仲間づくりができたらと思っている。