詩歌探究社 蓮 (SHIIKATANKYUSYA HASU)

詩歌探究社「蓮」は短歌を中心とした文学を探究してゆきます。

シミ。

2019-03-02 17:10:23 | 千駄記


ただ今帰宅。本日の用事は全て済ませました。

いつもどおりに出勤してメールとFAXの
チェックを済ませ妹を乗せて病院へ行く。
職人は6~7人くらい出勤してたな。
入院して一ヶ月になろうかという父の
状況を主治医が説明するというので。
年齢のせいだけではないでしょうが
いろいろの病気が出てきまして
まあ、積極的な治療はしないにしても
いつまでも病院に置いとくわけにもいかない
とかなんとか、まあそんな話だったはず。

昼でも食べて帰るかっていうんで妹と
ステーキ屋に行くと外まで行列している。
当然のごとく諦めて
以前「あそこのエビチャーハンは絶品だ!」と
妹が言っていた中華屋さんへ行く。
確かに混んではいたがカウンターに二人並ぶ。
エビチャーハンとニラタマを注文する。

「はあ、ここは完全に中国人しか働いてねーんだな」
とすぐ目の前の厨房を見ながら、熟練した料理人は
手際が良いなぁと感心してみていた。
厨房内に中国人が二人。ホールに中国人が二人。
早速出てきたニラタマとエビチャーハンを食べながら
人気店なんだろうなと思っていると
厨房内で喧嘩が勃発。

にわかに中国語の応酬となる。ホールで働く中国人男女は
見てみぬふりで何とも言うわけでなし。
ぼくの目の前で次第に声がデカくなり怒鳴り合っているわけで
どちらかが凶器でも持ったら止めに入るしかあるまいと
行く末を見守る。やがて口論は終わったがそれぞれが
怒り冷めやらぬ様子でブツブツ言いながら
オタマやら皿やらを乱暴に扱ってやがる。

そんなさなかホールの中国人に
頼み忘れていたので
「餃子頼んでいいかな」なんておそるおそる
追加を頼む。
どうにか食べ終えてホールの中国人に手を振って
店を出る。

さてと、と何気なくアイホンを見ると
つまり、シミがついとる。
妹にほら!これ!中国人の喧嘩に
巻き込まれたんだ!と泣き顔を見せる。
当初は水だろうから乾けば消えると
思っていたが一向に消えぬ。
ガシャンガシャンとオタマなんぞを乱暴に
扱うから油が飛んだのね。
その瞬間を見ていても言えなかっただろうなぁ
と呟きながら新しいアイホンケースを
買って帰ったのでした。

まったく、ほの暖かな土曜日にいったい
私は何をしていたのでしょう。

おしまい。