
↑これハシボソガラス。
ミヤマガラスというカラスをご存知でしょうか。
漢字では深山烏、深山鴉と書きます。この鳥は
渡り鳥で越冬のために海を渡ってやってきます。
街中で見るハシブトガラスや
郊外で見られるハシボソガラスより
小さく、嘴も細く鋭い。
「深山鴉」なんてとても格好いい名前を付けたものです。
もちろんカラスですから頭のいい鳥なのでしょう。
今朝のワイドショーが佐賀県庁を中心に
1万羽が群れ成して生息し、鳴き声やフンで
住民が大迷惑していると伝えていました。
木には無数のミヤマガラスが!
空はミヤマガラスによって真っ黒に!
と大袈裟にレポートしていました。
木には無数って・・・野鳥の会会員のぼくなら
チャカチャカって簡単に22羽!って数えられる程度です。
ミヤマガラスは農耕地などで虫や落穂などを
食べて生きています。
同じ九州は鹿児島の出水市には同じ時期に
1万羽を超えるツルがシベリアから渡来し
3月頃まで滞留します。
「鹿児島県のツル及びその渡来地」
として国は特別天然記念物にも指定しています。
出水の冬の風物詩ですから一度は訪れたいところです。
このナベツル、マナヅル、クロヅル、カナダヅル、ソデグロヅルらも
農耕地を餌場としています。
同じ渡り鳥で同じ1万羽なのにずいぶんと
扱いが違うものです。
カラスは意外に多く詠われている鳥で
特に無頼と呼ばれる歌人は好むようです。
昔、「鴉(a)」という短歌同人誌もありました。

もはや伝説ですね。
一般的にカラスは嫌われモノですが、
仮に日本での生息数が100羽以下!なんてことになったら
保護に躍起になるでしょう。
500羽程度しか生息していないとされる
天然記念物のイヌワシが数十万羽と
なったら大問題となるでしょう。
特別天然記念物のトキですらいまや
数百羽にまで回復し、佐渡島ではちょっと増えすぎて
困っていると言われています。
「ちょうどええ」って数は何羽なのでしょうか。
人間はぼくも含めて勝手すぎますね。