もうずっと以前、関西の某駅前で一人の托鉢僧に会った。その姿に一緒にいたオーストラリア人のF子さんが「あの人はなんで物乞いをしてるのか。服装は整えられているがホームレスなのか」。仏教に馴染みがなければその解釈もありだ。しかし、"begging"や"beggar"という言葉を耳にしてもの悲しくなった私はわずかなお布施をさせてもらうことにした。
僧の前に進み、お布施を入れる。背が高い僧は碧眼でヨーロッパ人の風貌をしていた。なぜここにと不思議になったが、信仰は国籍を問わない。僧の目には清らかで力強い気が宿っているのを見て、あぁ私って世俗まみれだなぁと思い知らされたの。まぁ俗世間で生きてるんだけどね。
(出典:安泰寺 HP)
帰宅後もあの僧の張りつめたオーラが記憶に残る。検索するとこの人だと思われる人を見つけた。
ネルケ無方(1968年ドイツ生 )曹洞宗の僧。
(出典:安泰寺 HP)
月日が流れ、ある日偶然テレビでネルケさんのインタビュー放送を見た。
長いのでお時間があればぜひ。冒頭10分は飛ばしてます。
活字なら下記の別サイト参照。
ネルケさんは少年時代の苦悩を立派に昇華した。実は私も似た感情を持っており、今でも暗くなる時が多い。それから解放されるのはこの世とおさらばした時かもと思うの。