本日(3月25日)、大阪府教育委員会会議で、事務局が提案した、「入学式及び卒業式における国歌斉唱時の対応について」を全員一致で了承しました。すなわち、大阪府教育委員会は口元チェック方針をおろしました!
昨年9月、大阪府教育委員会は秋季卒業式実施高校の校長に対し、「君が代」斉唱を目視により確認し報告せよとの、いわゆる口元チェック通知を発出しました。「君が代」強制反対大阪ネットワークでは、多くの市民から撤回の署名を集め、数次に亘り大阪府教育委員会に提出して来ました。それにもかかわらず、今年1月にも同じ内容の通知を再度発出しました。
しかし、わずか半年足らずで教育委員会は、口元チェック方針の撤回を余儀なくされたわけです。撤回署名等にご協力いただいたみなさま、ともに喜びたいと思います。しかし、「君が代」強制がなくなったわけではありません。今後は、校長の裁量と責任において実施することとしています。
つまり、口元チェック方針はおろさざるを得なかったものの、条例下において、「君が代」の強制は続きます。
丸岡高等学校課長は、対応の変更について、(「君が代」)条例制定後すぐの卒業式では、21校29名が不起立であったのに対して、本年は6校6人が不起立不斉唱と大幅に減ったことをあげ、状況が改善したためと説明しました。しかし、実際の理由は「口元チェック」への大きな批判を回避するためやむなく方針を変更したと考えられます。なぜなら、条例下、やむを得ず起立はしたものの、やはり「歌えない」という教員がかなりいることを教育委員会事務局も、そして現場の教員も、よく知っているからです。
つまり、教育委員会は、建前上、起立・斉唱の構図を作ったということに他なりません。不斉唱は6名だけで、他の教員はすべて斉唱していたなど、実際にはありえません。
なんだか、まやかしがどんどん蔓延していくなかで、「君が代」斉唱が自明のこととして扱われるのは、それはそれで問題です。「歌えない」と考える教員や生徒は、これまで以上に孤立させらることになる可能性もあります。
なぜ、条例を制定してまで、学校で「君が代」を歌わせようとするのか、やはりその根本のところから考えていく必要がありそうです。
以下に、本日の議題6の資料を掲載します。