昨日(4月22日)の「『君が代』調教NO!処分取消裁判」第2回口頭弁論と報告集会には、30人あまりの方に参加いただきました。ありがとうございました。
口頭弁論が行われた大阪地裁810号法廷は、一つ空けて座ることになっていて傍聴者17人で満席。多くの方に傍聴いただけず、報告集会の参加だけになってしまったことをお詫びします。
昨日の口頭弁論では、4月16日に提出していた原告第1準備書面の陳述を確認し、次回を6月30日(水)11:30 809号法廷と確認して終わりました。その一週間前までに、被告が原告第1準備書面に反論する被告第1準備書面を提出し、原告の方も追加主張の書面を提出することになりました。次回の法廷については、報告集会での論議を受けて、大法廷に変更できないか、弁護団から要請してもらうようにします。
場所を弁護士会館に移して行った報告集会では、冠木弁護士、谷弁護士、櫻井弁護士の3人の弁護士から、被告答弁書に反論する原告第1準備書面の以下のポイントについて説明いただきました。
① 事実経過の部分では、「被告は、原告が国旗国歌条例と職務命令に反して『君が代』斉唱時に起立・斉唱しなかったことを処分理由としてあげるが、それが誰にどんな悪影響を与えたのか、一切明らかにしていないこと、国旗国歌条例の下で出された教育長通知と起立・斉唱職務命令が原告の人格を破壊し、教育を荒廃させ、児童・生徒の人権を侵害するものであるとの原告の上申書の主張に誰も答えず、無視するばかりであったことを明らかにしたこと。
② 国旗国歌条例と教育長通知・職務命令は、天皇を神聖・絶対的な存在と「感得」させる戦前の学校儀式の「伝統」を引き継ぎ、日本国家を「崇高で従うべき存在」と「感得」させる「調教」教育とそれを拒否する教職員の排除を目的とするもので、憲法の国民主権原理に反し、また、教員としての思想・良心の自由を侵害するもので、憲法違反あること。大阪市国旗国歌条例の下での今回事案には、東京の事例についての最高裁判決は援用できないこと。
③ 訴状の「子どもの権利条約」違反、「教員の地位に関する勧告」違反の主張に加え、「国際人権規約(自由権規約)」違反であるとの主張を行ったこと。
また、次回第3回口頭弁論に向けて、国旗国歌条例と教育長通知・職務命令による「君が代」強制が、改悪された現行教育法規にすら違反するという追加主張を提出する方針が弁護団から示されました。
私の方からは、裁判を論理を戦わす空中戦にすることなく、事実にもとづく主張ができるようさらに努力したいと思っていることを話しました。
2015年3月の「君が代」不起立当時、私は、2012年の国旗国歌条例成立直後の不起立事例に対して市教委が学校名を公表して当該校に多大な困難を生じさせたことを批判し、市教委に対して「学校名を公表するな。こちらから公表するつもりはない。」と言いました。以降、5年間の人事委員会闘争においては、学校名を公開せずに来ましたが、この裁判においては、大阪市立中野中学校での事案であることを明らかにして闘います。大阪の仲間はもちろん、東京をはじめ全国の仲間の闘いと連帯を強め、勝利を目指します。
今後とも、ご支援、よろしくお願いします。
なお、原告第1準備書面は、D-TaCブログから読むことができます。
【要約】
https://democracyforteachers.files.wordpress.com/2021/04/shomen20210416youshi.pdf
【全文(42頁)】
https://democracyforteachers.files.wordpress.com/2021/04/syomen20210416.pdf
続いて、4月26日(月)には、11:30から202号大法廷で「コロナ在宅勤務不払い裁判」第4回口頭弁論があります。
人格攻撃の被告第1準備書面に反論する原告第2準備書面の陳述です。
緊急事態宣言の関係で、傍聴できる人数が変わるかもしれませんが、今までは、法廷定員の半分48人でした。12:00~13:00弁護士会館1110号室で報告集会も予定しています。
こちらにもご参加をよろしくお願いします。