ホンダ インサイト



駅の駐車場に,見慣れない車が停まっていた。
このヘッドライトの薄さ,このセダンともクーペとも違う,シューティングブレーク崩れのシルエットは・・・
現行型ホンダインサイトだ。まさか,買っている人がいるとは思わなかった。

初代インサイトは,トヨタ プリウスと同じ1999年登場。ホンダが持てる技術力を結集した,ウルトラ燃費スペシャルだ。
動力はIMAで,カタログ値で最終的に36km/L ボディはNSXの技術をフィードバックしたと言われるオールアルミ。
2シーターで空力を追求して,cd値は0.25とフォーミュラマシン並み。まさに本田『技研』の研究成果だった。
価格は約220万円と,コンパクト2シーターでは高め。更にプリウスの価格帯にも被っていたので,商業的には成功とは言い難かった。
噂では,この価格では数百万台売らなければ,モトは取れないらしい。

初代は2006年までの販売,そして2009年2月に2代目が登場。
こちらは完全に「打倒プリウス」を掲げ,シルエットの特徴であるリアダブルガラス,5ドアハッチバッククーペスタイルで登場。
こちらも動力はIMA。一時はプリウスを凌いだ販売台数をたたき出すが,同じ価格帯(250万円くらい)のプリウスに燃費で負けている,後部座席が狭すぎるなどの理由であえなく撃沈。
5年後の2014年3月販売終了。
2代目は私も何度か運転したことがあるが,プリウスに比べるとやはり室内が狭い。運動性能もIMAとは言え,1.3Lエンジンなのでイマイチ。
1.8L+THS2のプリウスにはかなわない。
更に,同じコンポーネントのフィット・ハイブリッドの方が使い勝手が良い。
まあ,フィット・ハイブリッドを出すためのテストベッドと考えれば,十分な役割を果たしたと言えるかも。

そして3代目。日本では昨年12月の発売だ。
動力は1.5L+i-MMDと,従来のインサイトより格上のシステムとなった。コンセプトも,ハイブリッドカーではなく,上質なセダンを目指したとのこと。
もう,「インサイト」名を使わなくていいんじゃなかろうか? 価格も350万円くらいだし。
最初に記したが,これを買う人が想像できない。
ハイブリッドならば,プリウスが買えるし,アウディA3やVWパサートの価格帯でもある。

あ,ホンダ関係者か
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