不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Pinacoteca nazionale a Bologna

2005-02-08 15:24:11 | アート・文化
Raffaello, Santa Cecilia
immagine9.jpg

ボローニャに行ってきた。
フィレンツェから一時間なのに、めったに行かない街。

国立絵画館(Pinacoteca Nazionale)。
15年ほど前の旅行のときに行っているはずなんだけど、
まったく記憶にございませんでした。
国立絵画館を目と鼻の先にして、迷子になりかけた。
そこで近所の大学生のお姉ちゃんに
「国立絵画館って
この辺にあるはずなんだけど、どこかしら?」
と尋ねてみたら、知らなかった。
「ピアッツァ・マッジョーレにあるんじゃないの?知らないわ。」と。
「ピアッツァ・マッジョーレにあるのは市立美術館だよ。」
と教えてあげました(爆)。
そこから数歩歩いたら国立絵画館だったんで、
そこで聞いた私もどうよって感じですが・・・。

スタッフ不足ということで
「ルネッサンス部門」と「バロック部門」を交互で公開中。
一時間毎に両翼のコレクションを開けたり閉めたり。
私が行ったのは中途半端な時間で
ルネッサンス部門を半分も見ないうちに「閉めます」といわれ
先にバロック部門を見てから戻ってこいと。
まぁ、それはそれでいいのですが。
私のようにルネッサンス絵画が大好きで
バロック絵画はそうでもない人にとっては
ルネッサンス絵画には2時間、バロックには30分の
時間割り当てで行きたいんですけど。
そういう希望は聞いてもらえないのです。(爆)

普段フィレンツェを中心に
トスカーナ地方で活躍した作家の作品ばかり見ているので
エミリア・ロマーニャの作家の作品は
同じルネッサンス絵画でもすごく新鮮でした。
背景に描かれる景色が微妙に違うのですよね。面白い。

今回ボローニャに行ったのは
モランディについて少し知りたいことがあったから。
恥ずかしながらボローニャに
モランディ美術館」があることすら知りませんでした。
私はフィレンツェ大学に通ってから
西洋美術史を本格的に学んだクチ。
日本にいるときは美術史とは縁がなかったのです。
そして、フィレンツェで学んだのは
もっぱら中世・ルネッサンス・マニエリズムの時代の絵画。
近現代美術については
素人に毛が生えたくらいの知識しかないのです。
しかもモランディのような静物画になると
部屋のインテリアとしか考えられず、
これまで触手が動かなかった分野。
でも実際作品を見ると、惹かれるものはあります。
モランディが暮らしたという界隈を歩いてみましたが
寂れた感じが…。
小さなお店がポルティコ(アーケード)の下に並んでいて
こんなところでモランディも髭を剃ったりしたのかな
と感じさせる床屋とかがありました。
morandi_casa
彼のアトリエは美術館内に移築復元されていて
住んでいた場所には何も残っていないそう。
立派なプレートがかかってましたけど。

いろいろな発見もして収穫の多い一日でした。